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DATE/ 2023.08.14

意外と知らない正しい「運転姿勢」

 車に慣れてくるとだんだん姿勢が崩れてきます。これはベテランドライバーでも例外ではないようです。もちろんリラックスして運転することは、いざというときにリスクを回避するためにも大事なポイントです。ただし楽な姿勢が正しい運転姿勢というわけではありません。座り方によっては急な出来事に対応できないこともあるようです。ではどういった姿勢を心がければいいのでしょうか。

正しいドライビングポジションとは

 正しい運転姿勢について、JAFのサイトではポイントをいくつかに分けて解説しています。以下、その内容をもとにポイントを整理してみます。
「シートの座り方」:深く座る。
「シートの高さ」:少し高めにする。
「シートの位置」:ブレーキペダル(MTではクラッチ)を踏んだ状態で、足が伸び切らないようにする。
「背もたれの角度」:ハンドルの頂点を握った時に肘が伸び切らない角度にする。
「ハンドルの位置」:メーターが見える高さ、前後は背もたれの角度と合わせ窮屈でない位置にする。
「ヘッドレスト」:上端が頭頂部と同じ高さ(中心が目と耳の延長線上)に来るようにする。

 まず大事なポイントはお尻とシートの間に隙間ができないように「深く座る」ことです。ここに隙間があるとブレーキを踏んだ時に自身の腰が動いてしまい、うまく力が伝わりません。また浅く座ると腰痛の原因ともなります。シートは少し高めにして、前方の死角をなるべく少なくしておきましょう。

 膝の関節に余裕をもたせておくとブレーキを適切に踏むことができます。背もたれはハンドルの位置に応じて肘に余裕がある状態にしましょう。この状態であれば、エアバッグが作動しても大丈夫です。ヘッドレストは首を守るために適切な位置(中心が耳の高さ)にして、後頭部と隙間ができないように。また、同乗者にも意識してもらうことを忘れずに。

シートベルト、ミラーの調整方法

 上に示した正しい姿勢で座ったら、あとはシートベルトを装着します。この時、腰ベルトは腰骨の出来るだけ低い位置にかけるようにします。また肩ベルトは顔や顎、首に当たらないように、またたるみやねじれがないようによく確認して締めましょう。なお妊娠中は、腰ベルトがお腹の膨らみ(子宮)の下を通るようにするといったことが推奨されています。ただし状態にもよるので、JAFでは「無理をせずかかりつけの医師に相談」するようにとコメントされています。

 また子供は体格に合ったチャイルドシートを使って後席に装着しましょう。特にHONDAのサイトでは「助手席エアバッグ付きの車の場合、助手席では『乳幼児用シート』や『後ろ向きチャイルドシート』は絶対に使わないでください」とアナウンスされています。衝撃で幼児に重大な損傷を与える恐れがあるとのことです。

 ミラーの位置も大事です。まずは正しい姿勢で座ってから調整しましょう。ルームミラーは上下に偏らず、背景が中央になる位置に調整します。目安はミラーの中心とリアウィンドウの中心が一致するように。ドアミラーは左右共に内側1/4程度に自分の車が映り込む位置が基準です。さらに上下方向は地平線から下がミラーの2/3程度となるようにします。正しい姿勢は、同時にもっとも疲れない姿勢です。もしそれでも疲れたら、無理せず休憩を取りましょう。

<参考>
[Q]適切な運転姿勢とは?|JAF
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-drive/subcategory-safety/faq120
安全運転のポイント「クルマ編」基本をマスターする シートベルト|HONDA
https://www.honda.co.jp/safetyinfo/kyt/master/master02.html
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