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DATE/ 2015.12.28

公務員の年収はいくら?~国家公務員、地方公務員、独立行政法人の実態調査

 2015年10月に共済年金制度が廃止され、年金が一本化されたことで「官民格差」はずいぶん縮まった印象があります。それでも12月になると聞こえてくるのが「人事院勧告」の実施状況。そう。国家公務員の月給とボーナス(期末・勤勉手当)の動向は、政府の給与関係閣僚会議と閣議を経て、通常国会で定められるのです。税金の納め手としての私たちは、やはり公務員の年収から目が離せません。

やっぱり強い! 「親方日の丸」の実情

 三段階の審議を経て決められる国家公務員年収。平成27年度の給与改定では、月給を平均0.36%(1469円)増やし、夏と冬を合わせたボーナスは0.1カ月分引き上げて、月給の4.2カ月としました。これにより、国家公務員の平均年収は666万5千円になりました。

 国税庁「民間給与実態統計調査」によるサラリーマン全体の平均年収は415万円(男性514.4万円、女性272.2万円)、1世帯あたり所得の中央値は432万円(厚労省国民生活基礎調査)ですから、年収でおよそ1.5倍。業績に振りまわされる不安もなく、安定性は他業種に類をみません。

国家公務員を「超えてる」地方公務員は?

 国家公務員の場合ほど注目されることなく、給与も手当も条例によって決められる地方公務員はどうなっているのでしょう。

 総務省発表のデータをみると、平均年収は669.6万円。都道府県では、1位東京都710.2万円、2位滋賀県702.4万円、3位三重県694.5万円(47位は沖縄県583.9万円)。また市町村では、東京都杉並区が1位736.1万円、同目黒区2位735.2万円、兵庫県三木市3位733.7万円(1742位岩手県野田村366.3万円)です。

「地方消滅」の危機を感じさせない公務員の安定ぶり

 一時期、地方公務員の給与が国家公務員を上回る「逆転現象」が問題とされ、総務省の指導がなされました。それでも現在、国家公務員が来年もらえる666万円を超える年収のあった地方自治体は、46道府県中の16、全国1700市町村のうち109が該当します。

 「東京一極集中」に頭を痛め、このままでは「地方消滅」さえ起こりかねないと危惧されている地方都市で、公務員の地位だけは安泰に推移するのでしょうか。

国家公務員より高給取りの独立行政法人って?

 独立行政法人とは、国際協力機構(JICA)や理化学研究所(RIKEN)、造幣局(MINT)など、「公的」な目的の実現のために設立された法人のこと。総務省の調査では平均年間給与646万円(平成24年)と発表されましたが、これは事務・技術職員の平均値。独立行政法人には研究職員が多く、その平均年収は821.8万円にのぼっています。

 独立行政法人の年収トップ5を見てみましょう。1位原子力安全基盤機構(JNES)809.8万円、2位宇宙航空研究開発機構(JAXA)781万円、3位日本貿易保険(NEXI)775.1万円、4位都市再生機構(UR)765.4万円、5位住宅金融支援機構(JHF)764.5万円などです。

 ちなみに、サラリーマンの平均年収415万円を下回る公務員は、全国でも3市町村だけ。2007年に財政破綻した夕張市職員も平均459.9万円の収入を確保しているのです。
(10MTV編集部)