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DATE/ 2016.06.12

チュニジアの国家予算並み!全国の公務員の給料

 政治資金を家族旅行や美術品購入に充てるなど、東京都知事の「公私混同」が注目されています。一連の「騒動」のきっかけとなったのは、海外視察での大盤振る舞いでした。

 火がついたのは、昨年10月から11月にかけて7日間の日程でパリとロンドンを訪れた海外出張。主な目的は「ラグビーW杯視察」で、参加人数は知事を含め20人、総費用5041万円が都民の税金でまかなわれた勘定になります。

 そこで今回は、知事や地方公務員の年収、特に地方格差の問題を掘り下げてみることにしました。

47都道府県の知事収入、どのぐらい差があるのか?

 都道府県知事の月収は、各自治体の条例によって決まります。高い上位5都県を見ると

1 東京 145.5万円
2 神奈川 145万円
3 埼玉 142万円
4 千葉 139万円
5 岐阜 134万円

となっています(総務省発表「平成27年地方公務員給与実態調査」による)。

 トップはやはり東京都、唯一首都圏以外からランクインの岐阜県は、飛騨高山だけでも年間約400万人が訪れる観光優良県です。

 では、知事の月収が少ない府県はどこでしょう?

1 三重 89.6万円
2 山形 90.9万円
3 大阪 91.7万円
4 秋田 96.8万円
5 高知 97.6万円

 三重県知事は、東京都知事の6割程度しかもらっていないことになります。民間の地方格差と比べると、どうなのでしょうか。

 厚労省調べによる都道府県年収ランキングから平均月収を算出すると、1位の東京都は平均48.3万円、三重県は12位で38.3万円。民間では100対80の比率になリます。知事間格差は下に厳しいと見るべきか、上に甘いと見るべきか、どちらでしょう。

東京都職員の給与はチュニジアの国家予算並みの規模

 とはいえ、知事は選挙で選ばれた政治家ですから、一般の職業人と同様には扱えません。サラリーマン同様、月俸が頼りの地方公務員年収は、どうなっているのでしょう。

1 東京 735万円
2 滋賀 694万円
3 大阪 693万円
4 静岡・福島・愛知 688万円

 必ずしも知事の収入と比例するわけではありませんね(ちなみに三重県は、このすぐ後の7位687万円)。

 注目したい数字は平均年収だけでなく、職員の人数です。東京都の職員数は167,242人と他の府県とはケタが違います(職員数2位の大阪で82,482人)。1年間に都職員にわたる給与は1兆2292万円強。チュニジアの国家予算(歳入)に、ほぼ匹敵する巨額です。

「ラグビーW杯視察」には、何年働けば行けるのか

 最後に、地方公務員の平均年収を少ない順に見てみましょう。

1 鳥取 619万円
2 沖縄 643万円
3 北海道 645万円
4 岐阜・長野・青森 652万円

 こちらは知事ほどの格差は見られず、東京:鳥取=100:84.2。ほぼ民間並みの数字に収まっています。

 鳥取県職員では8年間、東京都職員でさえ7年弱を給与据え置きで働いて、やっともらえるのが、先述の東京都知事御一行による「ラグビーW杯視察」7日間の旅の費用に相当します。1日あたり1年分の年収が使われたと思うと、こみ上げてくるものも違うのではないでしょうか。

<参考サイト>
・平成27年地方公務員給与実態調査(総務省)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/teiin-kyuuyo02.html
(10MTV編集部)

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