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DATE/ 2016.08.08

海外旅行に行く前に!外貨両替で一番お得な方法は?

 夏休みは海外旅行へ行くという人も多いと思いますが、避けて通れないのが外貨への両替。ニュースで見る為替のレートに手数料が上乗せされて、現地に着く前の両替だけで何千円もお金がかかっている、なんてこともしばしば。銀行ですればいいのか、空港ですればいいのか、それとも金券ショップが良いのか――。どこが一番お得なのでしょうか?

金券ショップがなかなかお得!でも…

 円からドルへ両替をするケースで考えてみましょう。7月27日のレートは三菱東京UFJ銀行が1ドル107.92円、三井住友銀行は108.14円、みずほ銀行は108.13円。当日午前10時の東京為替市場の円相場1ドル=105円13~14銭との差を手数料として捉えると、三菱東京UFJ銀行の場合1ドルあたり約2.8円、三井住友銀行とみずほ銀行は約3円となります。

 金券ショップ大手の大黒屋の場合、同日のレートは通信販売だと107.14円、店頭は店舗によって差があるようですが東京駅前店は106.69円でした。店舗のレートだと手数料は約1.55円と銀行に比べて半分近くとお得です。また、空港での両替は、業者によりますが約2.5円~2.7円程度のことが多いようです。

 では金券ショップが一番なのでしょうか?

 いえいえ、実はもっとお得な方法があります。外国為替証拠金取引(FX)を使うと驚くほど手数料を圧縮することができるのです。これもFX業者によって手数料が違うのですが、使い勝手の良さや手数料の面で特徴的な業者を二つ紹介します。

銀行に比べて約3000円もお安く

 まずはマネーパートナーズ。銀行や金券ショップと違ってレートは1日固定ではなく、リアルタイムチャートに従って動きますが、手数料は何と1ドルあたり0.2円。受け取る金融機関によって1500円~3000円程度の手数料が変わってくるのですが、おすすめは空港受け取り。わずか500円で羽田空港、成田空港、関西国際空港、中部国際空港で受け取ることができるのです。

 上田ハーローFXの場合、1ドルあたりさらに安い0.1円。空港受け取りはできないのですが、三菱東京UFJ銀行の本店、あるいは三井住友銀行の日本橋支店に口座を持っていれば受け取り手数料は無料。つまりトータルで1ドルあたりわずか0.1円です。

 と、ここまで1ドルあたりの手数料を並べてきましたが、具体的にイメージしやすいよう1000ドル両替するときを例にしてみましょう。

 銀行の場合は2800円~3000円、空港は2500~2700円、大黒屋は1550円なのに対し、FXのマネーパートナーズは700円(0.2×1000+500)、上田ハーローFXは条件付きではありますが何と100円(0.1×1000)で済んでしまうことになります。

 ただし、FX業者を使うときのデメリットもあります。最短でも4営業日かかるため、急ぎで外貨を用意しなければいけない場合は不向きです。この方法を使いたいときは前もって両替の準備を進めておきましょう。

 今回は1000ドルを例にしましたが、家族旅行ならばもっと大きな額を両替することも少なくないはず。当然ですが、両替額が増えれば増えるほど、お得になります。浮いたお金で旅をちょっぴり豪華にするのも良いかもしれないですね。
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