社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
今どきの新入社員はPCが使えない?
若者が年輩者にパソコンの使い方を教える…そのような光景はもう過去のものになったのかも知れません。
新卒入社の社員で、パソコンの扱い方が分からないという若者が増加してきているといわれています。たとえ大卒の新入社員でも。
実はこれは、若者に限った話ではなく、スマートフォンやタブレットを利用している中年以降の人々にもあてはまる話です。
ガラケー時代、パソコンを持っている人は、外では携帯だけれども、家ではパソコンという人が圧倒的に多かったものでした。しかし、家の中のどこでも持ち運べて、画面も美しく、操作感覚もパソコンよりも気持ちのいいスマートフォンやタブレットが登場して以降、パソコンを持っていてもめったに開かなくなったという人が急増しました。
この世代が最近話題になるパソコンが使えない若者だといえます。彼らは、学校のレポートを提出する際も手書きか、それこそスマートフォンでテキストを打って提出するといいます。
もちろん、それだけでは不便なのでパソコンを使用する若者もいるわけですが、いつまでもガラケーで済ませ、スマートフォンの操作を覚えようとしない年配者がいるのと同じように、便利でもパソコンを覚えようとせず、スマートフォンだけを使い続けるという若者もいるのです。
表計算や図面作成などはパソコンを使えば楽でも、スマートフォンの小さな画面で済ませようとすると、大変な労力になるでしょう。そもそもソフト(アプリ)も限られます。なので、スマホ世代の若者が就職すると大変苦労するという話になっているのです。
さすがに優秀な学生を採用すれば、パソコンが使えないということは少ないかと思われますが、就職のことを真剣に考えなかったり、インターンや学生団体の事務仕事など、パソコンを使用するような活動を行ってこなかった学生は、すでに同期と差をつけられている状態です。
採用する職場の方も、パソコンスキルを習得させるのは、それなりにコストがかかるものなので、スキルのない若者を敬遠する動きは広がるでしょう。今は人口減に備えた人材囲い込みの時期なので、多少能力に疑問符がついても若者であれば就職できるという労働市場ですが、今後は如実に格差が出てくるかも知れません。
それは何もフリック入力の神業があるということでなく、音声入力の問題です。今の若者は音声入力で、フリック入力はもちろん、パソコンのキーボード入力よりも素晴らしいテキスト入力でコミュニケーションをとっている若者が増え始めました。
また、高性能のタブレットを職場に導入する企業も増え始めています。タイプライターにその起源を持つキーボード入力よりも、より直感的に扱える、音声入力や、タップ入力、場合によっては考えただけで入力できるような形にインターフェイスが進化をとげれば、直感的に情報機器を扱える世代の方がやはり有利になります。
今のスマートフォンのレベルでは、パソコンよりも業務に役立つとは必ずしもいえません。しかし10年後は分からないというのが、実際のところだといえるでしょう。
新卒入社の社員で、パソコンの扱い方が分からないという若者が増加してきているといわれています。たとえ大卒の新入社員でも。
スマホの普及が最大要因
原因として挙がるのは、スマートフォンの普及です。今どきの若者は、ツールを使ったコミュニケーションは多様なアプリがあり、どこへも手軽に持ち運べるスマートフォンでほとんど行ってしまうのでパソコンに触れる機会がないのです。実はこれは、若者に限った話ではなく、スマートフォンやタブレットを利用している中年以降の人々にもあてはまる話です。
ガラケー時代、パソコンを持っている人は、外では携帯だけれども、家ではパソコンという人が圧倒的に多かったものでした。しかし、家の中のどこでも持ち運べて、画面も美しく、操作感覚もパソコンよりも気持ちのいいスマートフォンやタブレットが登場して以降、パソコンを持っていてもめったに開かなくなったという人が急増しました。
若者ははじめからスマホしか知らない
パソコンが最も操作性のよいインターネットのツールだった時代が終わると、そもそもはじめからスマートフォンだけでインターネットにアクセスし、パソコンを知らない世代が出てきました。この世代が最近話題になるパソコンが使えない若者だといえます。彼らは、学校のレポートを提出する際も手書きか、それこそスマートフォンでテキストを打って提出するといいます。
もちろん、それだけでは不便なのでパソコンを使用する若者もいるわけですが、いつまでもガラケーで済ませ、スマートフォンの操作を覚えようとしない年配者がいるのと同じように、便利でもパソコンを覚えようとせず、スマートフォンだけを使い続けるという若者もいるのです。
職場ではやはりパソコンが中心
しかし、ホワイトカラーの職場では、資料作成やコミュニケーションはパソコンでの業務が中心になります。表計算や図面作成などはパソコンを使えば楽でも、スマートフォンの小さな画面で済ませようとすると、大変な労力になるでしょう。そもそもソフト(アプリ)も限られます。なので、スマホ世代の若者が就職すると大変苦労するという話になっているのです。
さすがに優秀な学生を採用すれば、パソコンが使えないということは少ないかと思われますが、就職のことを真剣に考えなかったり、インターンや学生団体の事務仕事など、パソコンを使用するような活動を行ってこなかった学生は、すでに同期と差をつけられている状態です。
採用する職場の方も、パソコンスキルを習得させるのは、それなりにコストがかかるものなので、スキルのない若者を敬遠する動きは広がるでしょう。今は人口減に備えた人材囲い込みの時期なので、多少能力に疑問符がついても若者であれば就職できるという労働市場ですが、今後は如実に格差が出てくるかも知れません。
しかし、ツールが進化する可能性も
とはいえ、今後はツールの方が、つまりパソコンの方が変わるという話もあります。例えば、スマートフォンは必ずしもパソコンよりもテキストの入力速度が遅いとはいえません。それは何もフリック入力の神業があるということでなく、音声入力の問題です。今の若者は音声入力で、フリック入力はもちろん、パソコンのキーボード入力よりも素晴らしいテキスト入力でコミュニケーションをとっている若者が増え始めました。
また、高性能のタブレットを職場に導入する企業も増え始めています。タイプライターにその起源を持つキーボード入力よりも、より直感的に扱える、音声入力や、タップ入力、場合によっては考えただけで入力できるような形にインターフェイスが進化をとげれば、直感的に情報機器を扱える世代の方がやはり有利になります。
今のスマートフォンのレベルでは、パソコンよりも業務に役立つとは必ずしもいえません。しかし10年後は分からないというのが、実際のところだといえるでしょう。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
雑学から一段上の「大人の教養」はいかがですか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
今や化学兵器の主流…「バイナリー」兵器とは?
医療から考える国家安全保障上の脅威(3)NBC兵器をめぐる最新情勢
2006年ロシアのKGB元職員暗殺には「ポロニウム210」というNBC兵器が用いられた。これは、検知しやすいγ線がほとんど出ない放射線核種で、監視の目を容易にすり抜ける。また、2017年金正男氏殺害に使われた「VX」は、2種の薬剤を...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/15
【会員アンケート】談論風発!トランプ関税をどう考える?
編集部ラジオ2025(8)会員アンケート企画:トランプ関税
会員の皆さまからお寄せいただいたご意見を元に考え、テンミニッツTVの講義をつないでいく「会員アンケート企画」。今回は、「トランプ関税をどう考える?」というテーマでご意見をいただきました。
第2次トランプ...
第2次トランプ...
収録日:2025/05/07
追加日:2025/05/15
「法華経はSFだ!」というナラティブの神秘的体験
おもしろき『法華経』の世界(1)法華経はSFだ!
『法華経』といえば紀元1世紀から3世紀に成立したといわれる大乗仏教の代表的経典である。厳しい修行や哲学的思索を行う出家が中心だった当時のインド仏教に対し、誰もが平等に成仏できると説く『法華経』は画期的なものだった...
収録日:2025/01/27
追加日:2025/05/04
運動では減らないコレステロール…食生活の見直しで対策を
健診結果から考える健康管理・新5カ条(5)コレステロールは運動では減らない
コレステロールは中性脂肪と混同されがちだが、まったく異なる性質の脂(あぶら)である。コレステロールには、消化酵素になるなど3つの使い道があるが、摂り過ぎると運動しても簡単になくならないため、血管の変化を引き起こし...
収録日:2025/01/10
追加日:2025/05/13
生と死が明確に分かれていた…弥生人が生きていた世界とは
弥生人の実態~研究結果が明かす生活と文化(9)弥生人の「生の世界」
弥生時代の衣食住には、いったいどんな文化があったのだろうか。土器やスタンプ痕の分析から浮かび上がる弥生人が生きていた世界、その生活をひもとくと、農耕の発展の経路や死生観など当時のさまざまな文化の背景が見えてくる...
収録日:2024/07/29
追加日:2025/05/14