逆境の克服とリーダーの胆力
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
習近平はどんな人物か?野心を悟らせなかったすごさ
逆境の克服とリーダーの胆力(2)習近平の野心
神藏孝之(公益財団法人松下幸之助記念志財団 理事 /松下政経塾塾長代理/テンミニッツ・アカデミー論説主幹)
公益財団法人松下政経塾副理事長・イマジニア株式会社代表取締役会長兼CEOの神藏孝之氏が、中国を超大国化させつつある習近平の野心について解説する。習近平について、中国共産党史上、最弱の皇帝であるという世評まであったが、全く的外れだった。むしろ彼は自らの野心を内に秘めて、権力闘争を勝ち上がっていったのだ。(全8話中第2話)
時間:7分43秒
収録日:2018年1月19日
追加日:2018年6月5日
≪全文≫

●中国が台頭すると日本は大変な緊張感を持った


 現在の日本が置かれている状況を考える際に着目したい第2の点は、中国の台頭です。歴史上、中国が台頭すると日本は大変な緊張感を持つことになります。現在でも同様です。しかし、鄧小平の頃の中国はせいぜい九州一国分のGDPにすぎませんでした。そこから江沢民、胡錦涛の時代は経済一心の30年だったのです。

 中国の現代史を大ざっぱに見れば、共産中国の最初の30年は政治オンリー、毛沢東の時代です。この間、中国では大躍進があり、数千万人が殺されましたが文化大革命(文革)がありました。そういった意味で毛沢東は極めて重要な指導者です。

 毛沢東の次が鄧小平の時代です。毛沢東の時代に官僚として取り上げられた代表的な人物は、陳元の父で社会主義経済学者だった陳雲、習近平の父・習仲勲(しゅうちゅうくん)、薄熙来(はくきらい)の父・薄一波でした。彼らは毛沢東に抜てきされたのですが、その後、文革で完膚なきまでにつぶされてしまいます。


●習近平は迫害された暮らしの中から頭角を現した


 習仲勲は16年間も拘束されるなど、ひどい迫害を受けるのですが、習近平もそのあおりをくらって、15才から21才、つまり精華大学に入るまでの間、穴倉暮らしのような生活でした。太子党出身でお坊ちゃんの家系というような世間でいわれるイメージとは、全く違う暮らしを強いられていたわけです。習近平は、そこから頭角を現してきた人物です。

 他方、陳元を見てみましょう。現在、中国人民銀行や中国建設銀行の勢いは相当なものですが、やはり中国最大の銀行は、共産党の銀行である国家開発銀行です。その中で一帯一路を担っているのが陳元です。彼の父親・陳雲は毛沢東の経済政策を作り上げた経済学者でした。陳雲は比較的、政治闘争の外におり、一度は左遷させられますが、中央には早く戻りました。陳元は父親の政争を見ていて、自分は政治闘争には加わらないと決意します。経済学者としてキャリアを積んで、今では開発銀行の総裁になっています。

 最後に、薄熙来は汚職腐敗によって徹底的につぶされてしまった人ですが、当時は重慶の書記を務めていました。大連の書記を務めていたこともあります。彼の父である薄一波も、経済官僚として大変優秀でした。


●毛沢東の怖さと強さを骨の髄までしゃぶった父...


スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
組織心理学~若者とのコミュニケーション(1)「Z世代」の特徴と接し方
Z世代は傷つきやすい!?…昔の世代との相違点、共通点とは
山浦一保
そこまでやるか
当たり前のことを徹底してやった時、初めて人の心は動く
上甲晃
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」
歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える
山内昌之
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建

人気の講義ランキングTOP10
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
おもしろき『法華経』の世界(9)「如来寿量品」と三身論
仏の寿命は無量で久遠に実在する…「如来寿量品」の神秘
鎌田東二
こどもと学ぶ戦争と平和(2)「本当の平和」とは何か
「平和」には2つある…今の日本は本当に平和なのか?
小原雅博
逆境に対峙する哲学(10)遺産を交換する
ナイチンゲールの怒りから学ぶこと…逆境の中で考えるとは
津崎良典
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
平和の追求~哲学者たちの構想(7)いかに平和を実現するか
国際機関やEUは、あまり欲張らないほうがいいのでは?
川出良枝
「アカデメイア」から考える学びの意義(4)学びの3つのキーワード
より良い人生への学び…開かれた知、批判の精神、学ぶ主体
納富信留
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(6)政治と経済をつなぐ公共哲学
どのような経済レジームを選ぶか…倫理資本主義の可能性
齋藤純一