歯科の健康づくり
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世界中が驚いた「口腔ケアと肺炎」の重要な関係性
歯科の健康づくり(2)口腔機能の再建と健康
口の中は、本来は誰もが綺麗である。しかし一度汚れてしまうと、肺炎など重篤な病気につながることがある。また高齢者の場合、口腔ケアを怠ると筋肉の萎縮や認知症に繋がることもある。さまざまな症例から最近明らかになってきたのは、口腔機能を再建することにより、人の脳が目覚め、健康改善に役立つということである。(全4話中第2話)
※音声による補足解説:上濱正(日本顎咬合学会 元理事長)
時間:9分15秒
収録日:2019年11月14日
追加日:2020年6月1日
≪全文≫

●口を清潔にすると肺炎を防げる


河原 誰もが綺麗な口を持っています。ところが、その口が汚れてくると、ばい菌だらけになります。そうすると、ばい菌が口の中でぶわっと広がって、それが血液を通ることもあります。

 そのときに一番の問題となるのが、肺炎です。

 肺炎を予防するためには、口を清潔にすることが一番大切です。1999年に米山武義先生が、「介護高齢者に対する口腔衛生の誤嚥性肺炎の予防効果に関する研究」を『ランセット(Lancet)』という雑誌に発表しました。そこで示されたのは、徹底的に口を清潔にすると、肺炎が半分に減ったということです。これは驚異的なことで、世界中が驚かされました。


●口腔ケアにより健康になり、海外旅行へ


河原 以上のような論文が1999年に出たのですが、その1年後の2000年には、次のような症例がありました。私のお友達のお母さんだったのですが、彼女は病院に入院していました。しかし、口の中がかなり汚れていたのですが、それでも当時は、何もせずに食事を食べさせていました。

 しかしその後、口腔ケアをしてから食事を食べさせるようにしたところ、2週間くらいで、それまでできなかった運動ができるほど、元気になりました。次第に唾液も出てきて、最終的には海外旅行に行くまでになりました。

――(上濱) 要するに、次のようなことがあったのですね。ある回復期リハビリテーションの病院に入院している方がいました。その方は、もはや何もしないで余命を待つという状況でした。しかし、最低限、口からお薬を飲むことができたので、その女性の息子さんは、自分の知っている病院に連れて帰り、口を綺麗にしてもらいました。余命の最後に、できるだけのことをしてあげようと考え、転院なさったのです。転院後、リハビリの方法が口から食事を食べさせる治療に変わったということですね。

河原 その通りです。食べさせてみようということになりました。口の中がかなり汚れていたのですが、その頃はまだ、医科で口を綺麗にするという習慣がありませんでした。医科と歯科はそれほど離れていました。しかし歯医者のお母さんでしたので、入れ歯は持っていました。そこでリハビリを行い、一週間後には非常に良い状...

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