日本企業の弱点と人材不足の克服へ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
GAFAやBATHに学ぶべきは「リバースエンジニア」という方法
日本企業の弱点と人材不足の克服へ(5)「リバースエンジニアリング」せよ
西山圭太(東京大学未来ビジョン研究センター客員教授/元・経済産業省商務情報政策局長)
抽象化や普遍化が苦手な日本人は、まず現場を抽象化するといい。トヨタ生産方式はアメリカのスーパーマーケットの仕入れ方式を抽象化するところから生まれた。加えて、GAFAやBATHのようにリバースエンジニアする。つまりは真似で、真似するには抽象化する作業が必要になる。ひとたびリバースエンジニアできれば、あとは得意な「縦に掘る」で深めていけばいい。(全8話中第5話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:7分12秒
収録日:2020年10月28日
追加日:2021年1月24日
≪全文≫

●トヨタ生産方式のヒントはアメリカのスーパーマーケットにあった


―― これは経営者人材を養成しなかったことでもありますが、日本は抽象化や普遍化が極めて苦手です。「アウフヘーベンって何のこと?」という感じになる。デジタルの時代で勝っていくためには、同じものを見ても抽象化・普遍化して、横展開できる経営者人材が必要です。

西山 そうです。

―― いくら現場が強くても、下士官以下が強かった戦前の日本軍と同じです。勝てません、今の時代は。

西山 だからある種、現場で構わないので、現場を抽象化してみる。よく言われるのが、トヨタ生産方式をつくられた大野(耐一)さんの例です。ご本人はアメリカの自動車産業にヒントがあるかと思って視察に行かれたのですが、何のヒントもなかった。何にヒントを得たかというと、アメリカのスーパーマーケットの仕入れ方法です。

 これはアウフヘーベンしているわけです。スーパーマーケットと自動車は、抽象化しないかぎり同じものにはなりません。これを「具体で考えろ」と言うと、「アメリカの自動車産業を見てこい」という、ある意味、意味の乏しい話になってしまう。もちろんそういうことをやる人はそれをやってきたと思います。

 繰り返しになりますが、特にデジタル化は、それをより進める方向にテクノロジーが向かっています。今まで「こんなものが結びつくとは思わなかった」というものを、つなげようという動きが起こっています。

 そうした中、「いや、前よりもさらに極めました」となっても仕方ありません。なかなか容易ではありませんが、そこはとにかくすごく大事な気づきの問題だと思います。

 特に問題なのが、みんなで極めていくときです。一人でやっている分にはいいですが、組織で極めていくと、細かいことがだんだん気になり出します。「あいつのあれは、おかしいんじゃないか」といった話になっていく。

 そちらに力学が働くと、もう出口がない。もともと狭かったものを、より狭くしようとしていますから。

 それを含めて、ぜひ横で見る発想を持ってほしい。その理由の一つは、もう長年言われてきたことですが、流動性が非常に低いことです。自分が経験しているのは、その会社の中のことしかない。

 私も役所に入った時から35年間、まったく形状が変わらない建物の中に勤めています。その場合、普通は極める方向に向か...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
生き続ける松下幸之助の経営観(1)今も生きている幸之助
松下幸之助の考え方には今と昔を貫くものがある
江口克彦
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建
プロティアン~最先端の自律的キャリア形成(1)変幻自在のキャリア論
なぜ第二の人生のためにキャリアの棚卸しが必要か~組織から自律へ
田中研之輔

人気の講義ランキングTOP10
和歌のレトリック~技法と鑑賞(1)枕詞:その1
ぬばたまの、あしひきの……不思議な「枕詞」の意味は?
渡部泰明
「進化」への誤解…本当は何か?(9)AI時代の人間と科学の関係
科学は嫌われる!? なぜ「物語」のほうが重要視されるのか
長谷川眞理子
これからの社会・経済の構造変化(1)民主主義と意思決定スピード
フラット化…日本のヒエラルキーや無謬性の原則は遅すぎる
柳川範之
独裁の世界史~未来への提言編(1)国家の三つの要素
未来を洞察するために「独裁・共和政・民主政」の循環を学べ
本村凌二
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(8)秀長の死の影響と秀吉政権の瓦解
「家康対奉行」の構図は真っ赤な嘘!? 秀吉政権瓦解の真相
黒田基樹
AI時代と人間の再定義(2)仏法僧の三宝と対話による道徳的進歩
仏法僧の三宝――なぜ1人で仏教に向かってはいけないのか
中島隆博
歌舞伎はスゴイ(1)市川團十郎の何がスゴイか(前編)
市川團十郎の歴史…圧倒的才能の初代から六代目までの奮闘
堀口茉純
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(6)政治と経済をつなぐ公共哲学
どのような経済レジームを選ぶか…倫理資本主義の可能性
齋藤純一
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(1)北斎の画狂人生と名作への進化
葛飾北斎と応為…画狂の親娘はいかに傑作へと進化したか
堀口茉純
平和の追求~哲学者たちの構想(7)いかに平和を実現するか
国際機関やEUは、あまり欲張らないほうがいいのでは?
川出良枝