曾孫が語る渋沢栄一の真実
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「資本主義の始まり」は明治維新で没落した徳川家にあった
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渋沢栄一の曾孫が明かす真実…約500の企業を設立したスピリットの核
曾孫が語る渋沢栄一の真実(1)ゆかりの地で聞く「奇跡の10年間」
渋沢雅英(渋沢栄一曾孫/公益財団法人渋沢栄一記念財団相談役)
2021年NHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公は、2024年から流通が始まる新一万円札の顔としても注目されている渋沢栄一。栄一は生涯に数百もの企業を設立・育成する一方、社会公共事業に数多く関わっている。本シリーズ講義では、曾孫で公益財団法人渋沢栄一記念財団相談役を務める渋沢雅英氏に、「日本資本主義の父」の横顔と事績について伺った。(全7話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:10分39秒
収録日:2020年10月14日
追加日:2021年2月1日
≪全文≫

●「青淵文庫」の由来


―― 皆様、こんにちは。本日は渋沢雅英先生に、渋沢栄一さんのことについてお話を伺いたいと思います。先生、どうぞよろしくお願いいたします。

渋沢 よろしくお願いいたします。

―― 今日、こちらの場所をお借りしておりますのは、王子駅ほど近くの飛鳥山にございます「青淵文庫(せいえんぶんこ)」というところで、まさに栄一さんゆかりの場所でございます。ここはどういった場所になりますでしょうか。

渋沢 本来、この土地には栄一が何十年も住んでおりまして、ここで亡くなりました。大きな家もあったのですけれども、それは空襲で焼けてしまいまして、残ったのがこの建物ともう一つだけ(「晩香廬」)です。そちらは文化財に指定されております。

 青淵文庫というのは、栄一のお弟子さんというか、明治の初めからお付き合いしていたグループの方が、大正の終わり近くなって、記念にこういうものをつくって、栄一に寄付をしてくださったのですね。書庫ということですが、栄一にはいろいろな人との往復書簡が多量にあって、びっくりするようなものもいっぱいあったはずなのです。それに、古来何千とあった『論語』のいろいろなバージョンも持っていました。

 栄一は、大事にしてきたそういうものをみんなここに入れようと思っていたのですが、関東大震災で全部焼けてしまいます。「非常に残念だ。地震が火事につながるとは知らなかった」というようなことを(言い方は違うかもしれませんが)言っていて、非常に残念がっていたものです。

 ここ(青淵文庫)にはそういうものは入りません。でも、きれいな建物なので、例えば蒋介石さんがいらしたり、海外の賓客がおいでになった時、お話をするために使われておりました。できたのが大正14(1925)年で、栄一の亡くなったのが昭和6(1931)年ですから、その間だけのことでしたけれども。

―― なるほど。本当に貴重な場所をお借りいたしまして、ありがとうございます。

渋沢 いいえ。こちらこそ。


●孫が編纂した68巻、4万5000ページの『伝記資料』


―― それで、雅英先生は栄一さんの曽孫さんに当たられるわけですね。

渋沢 はい。

―― 『太平洋にかける橋』という、(栄一の)非常に面白い伝記を書かれています。日米や日中の民間(国民)外交に、栄一さんがどのように当たられたかということについて、アメリカの...

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