Beyond5G・6Gで進む情報通信の民主化
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公衆網と自営網の設備共用技術によって価格破壊を起こす
Beyond5G・6Gで進む情報通信の民主化(8)今後のローカル5G予測その2
中尾彰宏(東京大学 大学院工学系研究科 教授)
今後ローカル5Gの運営主体が多数登場すると、端末がそれぞれを渡り歩くというユースケースが生じるため、それに対応するローミング技術が必要となる。これが、柔軟なソフトウェア基地局を実現するオープンソースの利活用で可能になるという。今回は、今後のローカル5G予測の二つ目として、ローミング技術の必要の高まりやオープンソース開発の状況、また公衆網と自営網の設備共用の可能性について語る。(全9話中第8話)
時間:9分16秒
収録日:2021年1月27日
追加日:2021年5月5日
≪全文≫

●多数のローカル5Gとパブリック5Gを渡り歩くローミング技術の必要性


 それからもう一つ、ローカル5Gの運営主体が多数登場してきますと、これらを端末が渡り歩くというユースケースが生じると思われます。例えば、ローカル5G-A、ローカル5G-Bなどの運営主体があったとします。さらに全国通信業者のパブリックの5Gが存在しますので、そうした状況でモバイル端末がスライドのような移動をしていくとなると、多数のローカル5Gとパブリック5Gを渡り歩くローミング技術が必要となります。特にローミングは、運営主体が異なるモバイルネットワークを同時に使っていくように認証をうまく設定していくという技術になります。例えば、このようにローカル5Gの限られたエリアから圏外に出た場合にパブリックの5Gにつながっていく、あるいは別のローカル5Gのネットワークにつながっていくといったことが予想されますので、こうした技術も開発が必要となります。

 現在、ローミング技術はそんなに多数の運営主体の間を渡り歩くという想定がありませんが、今後は、例えば東京大学内にローカル5Gが、基地局が異なる運営主体、研究室でたくさん運営された場合に、そこを柔軟に渡り歩くことができるローミング技術が必要になります。こうした技術は必ずしも標準化が追いついているわけではありませんので、現場発の局所的な革新によって、柔軟なソフトウェア基地局を実現するオープンソースを活用した多数の主体に関わるローミング技術を開発していくことが可能になると考えています。


●5Gコアのオープンソフト開発で「協調領域」と「付加領域」を推進


 これは経産省・NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)のプロジェクトになりますが、実際にわれわれは東京大学、APRESIA、富士通、IIJと組みまして、このようなオープンソースの基地局につながる5Gコアネットワークのオープンソースソフトウェア(機器)を使った開発をしています。

 ここでは各社、別々のビジネス戦略がありますので、そこでオープンソースをどのように使うかという戦略が必要となります。われわれは5Gコアネットワークのソフトウェア機器をめぐり、「協調領域」と「競争領域」(スライドの絵では「付加価値領域」、略して「付加領域」と呼んでいま...

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