生き抜くためのチカラ~為末メソッドに迫る
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
より納得感のある人生を送るために10代の頃からすべきこと
生き抜くためのチカラ~為末メソッドに迫る(3)選ぶ努力と納得感のある捉え方
為末大(Deportare Partners代表/一般社団法人アスリートソサエティ代表理事/元陸上選手)
世間では「やり続けること」の大切さが説かれることが多いが、特に選択肢が増えた現代においては、自分の人生という時間をどう割り振るか、つまり、いつ、どのように見切りをつけるかという発想も大切になっている。その際に必要なのが、「自分を納得させる捉え方」であり、捉え方次第で未来はずいぶんと変わってくる。(全6話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:13分07秒
収録日:2021年6月30日
追加日:2021年9月24日
≪全文≫

●「絶対」と決別する


―― 入口の問題としてはそういう形になりますけれども、好きであれ、成り行きであれ、始まったときに、そこからどう自分の人生を選んでいくかということに対しても、非常にいいメッセージが書かれています。

 例えば、「『自分にはこの道しかない』なんて思わずに、『ほかの道もある』と気づくだけで、いまがとっても楽になる」。どこまでやるのかは非常に難しいところですよね。

為末 そうですね。

―― あるいは、「『つみ重ねる努力』だけではなく、『選ぶ努力』もたいせつにする」というメッセージもあります。

為末 選んだものを成功するまで続けるのは、とても大事なことです。最近だと「GRIT(グリット)」という概念や何かで、継続する力が成功には大事だといわれていると思うのですけど、一方で、絶対にやめないのであれば、ある意味で玉砕戦法に近いことにもなります。

 だから、実際のところ、いつまでやって、いつ見切りをつければいいのかが、人生では大切です。例えば釣りをしていて、最後までやれば、釣れるかもしれないけど、釣れないかもしれない。釣れると思ってがんばっているこの時間を、別のことに振り分けていたら、仮に畑仕事に費やしていたら、今度はこちら側のほうが自分の人生には大事なことかもしれないわけです。人生とは、常に時間が経過し続ける中で、何に割り振るかの選択だと思うのです。

 選択肢が一つしかないのだったら、時間を一個に費やしていくべきだと思うのですが、私たちが生きている時代は、いろいろなキャリアもあれば、いろいろなことが選択できる。仕事に割り振っても、家族に割り振っても、自分のことに割り振ってもいい時代の中で、時間を何に割り振るかがとても大事だと思うのです。

 その中で、「これを絶対やらなければいけないのだ」と思いすぎると、もしかたらこの時間を他のことに割り振ったら可能性が開かれていたかもしれない、つまりその可能性をずっと捨て続けることになっていくのです。

 だから、もしかしてこちらの人生もあるかもしれない。言葉を変えると、毎朝、昨日やってきたことを今日も自分はやるのだということを、あえて選ぶという感覚が大事で、実は選ばずに次の人生を生きてもいいけれど、それでも自分はこれを生きていこうと決めることが大事なのだろうと思って...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
日本人が知らない自由主義の歴史~後編(1)ニューリベラリズムへの異議
ハーバート・スペンサーとダイシー…20世紀の危機の予言者
柿埜真吾
西洋哲学史の10人~哲学入門(1)ソクラテス 最初の哲学者
ソクラテス:「フィロソフィア」の意味を問う最初の哲学者
貫成人
老荘思想に学ぶ(1)力のメカニズム
老荘思想は今の時代に人類の指針となる
田口佳史
小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(1)「断絶」を乗り越えるという主題
小林秀雄と吉本隆明の営為とプラグマティズムの格率
浜崎洋介
北欧神話の基本を知る(1)世界でもっとも悲観的な神話
世界滅亡を予言!?人類史上もっとも悲観的な北欧神話とは
鎌田東二
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎

人気の講義ランキングTOP10
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(3)認知バイアスとの正しい向き合い方
知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」
今井むつみ
内側から見たアメリカと日本(3)ビル・ゲイツの世界戦略
「50億人を救う」と宣言したゲイツとの粋なエピソード
島田晴雄
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(2)量子論と空海密教の本質
脳内の量子的効果――ペンローズ=ハメロフ仮説とは
鎌田東二
歴史の探り方、活かし方(2)図書館「レファレンス」の活用
図書館の便利な活用法…全国の図書館からの「お取り寄せ」
中村彰彦
クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か
台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性
上杉勇司
伊能忠敬に学ぶ「第二の人生」の生き方(1)少年時代
伊能忠敬に学ぶ、人生を高めて充実させる「工夫と覚悟」
童門冬二
徳と仏教の人生論(3)無分別知と全人格的思惟
般若とは何か――秋月龍珉からの命題を探求し到達した境地
田口佳史
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(7)不動産暴落と企業倒産の内実
不動産暴落、大企業倒産危機…中国経済の苦境の実態とは?
垂秀夫
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦