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クオータ制は2種類ある…日本はどんな形で導入すべきか

「議会と民主主義」課題と処方箋(5)ジェンダーギャップ改善に向けて

概要・テキスト
日本はジェンダーギャップ指数で過去最低である(2023年、世界で125位)。女性の政治参加が世界的に増加している中で、日本の政界における女性議員の比率は国際的に見て圧倒的に低い。その要因としては、ロールモデルの不足や政治家を目指しにくい環境が挙げられるが、その解決策としてはさまざま出てきており、特にクオータ制の導入が注目されている。今回は、女性の政治参加が障害となるものを解き明かし、有権者の意識改革も含め、日本に合った改善法を探っていきたい。(全8話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:13:09
収録日:2024/06/07
追加日:2024/11/17
カテゴリー:
≪全文≫

●日本のジェンダーギャップ指数は過去最低


―― 今、いかに政治の世界に優秀な人材をリクルーティングしていくかというところでお話を伺ってきましたけれど、その意味でも、いかにいろいろな意見を出していただけるか、どのような声を出していただけるかが大事だと思います。

 特に日本の場合は、女性の政治参加、あるいは議員になっていく人たちの数が低いがために、いわゆるジェンダーバランスが悪いということで、非常に低く評価されるケースもあると思うのですけれど、このあたりの実態について、女性の登用と政治というところでは、まず島田さん、その現状でいうとどういうところになりますか。

島田 そうですね。これも日本全体の問題でもあると思うのですけれど、女性、男女平等というものは、今も本当に大事ですが、さらにやっていかなければいけないということだと思います。よくいわれるジェンダーギャップ指数も、OECDも含めていろいろなところでやっているわけですけれど、日本は2023年、世界で125位ということで、過去最低となっております。

 意外と日本は、特に教育とかのジェンダーギャップ指数はいいのです。男女問わず、それで差別されることはないので、教育というところではトップクラスにいるのですが、政治経済はかなりダントツのビリというところがあります。これは皆さんが、国会で見ていただく、本会議場とかで見ていただくと、もう一目瞭然ということだと思いますけれど、これをどう入れていくのかというところが非常に大事です。

 ただ一方で、よく(女性議員の比率が)何パーセントかということで、これから「クオータ制」の話も出てきますけれど、そのためだけに(女性を)入れるということであってはいけないのです。きちっと必要で入れていく、結果として平等が実現される、それが正しいプロセスであって、何パーセントの割合を維持しなければいけないから、よく分からないけれど、とりあえず女性、というのは絶対ダメなのです。そこの順番ははき違えないというか、そこをきちんと守った上で、結果的に男女平等というのを進めていくということが、やはり今必要なのだと思います。

―― 日野先生、ここは今、女性政治家が少ないという客観的なデータもあるというところになると思うのですけれど、ただ、例えば選挙を見ていると、比較的若い女性の方を積極的に立てるような党もあったり...
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