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「将棋の棋士」の年収はどのくらい?
史上最年少でプロ入りした藤井聡太竜王・名人が前人未到の八冠を達成し、将棋界が一層賑わっています。ここまでの偉業を成し遂げると、獲得した賞金の総額はどれくらいになるのか、ちょっと気になりませんか?では実際に棋士の年収とはどのように決まるのでしょうか。以前プロ棋士は給料制でしたが、2011年から給料制が撤廃。現在プロ棋士は自らの将棋とともに、様々な方法で生計を立てています。
ちなみに「スポーツニッポン」の報道によると、藤井八冠は、2022年には五冠を達成し獲得賞金・対局料で1億2205万円で初の1億超え。2023年はさらに3タイトル追加されたため、総額では2億円に達する可能性もあるとしています。
このようにチャンスがあれば億という金額を稼げる棋士の世界ですが、タイトルを獲得しているトップ棋士はどれくらいの額を稼いでいるのでしょうか。日本将棋連盟は2022年の「年間獲得賞金・対局料ベスト10」を発表しており、トップ3は以下のようになっています。
1位:藤井聡太竜王/12,205万円
2位:渡辺明名人/7,063万円
3位:豊島将之九段/5,071万円
将棋界の頂点として活躍を見せる藤井聡太竜王(当時)が頭一つ抜けていますね。八冠を達成した2023年も1位になることはほぼ間違いないでしょう。
将棋教室とは「将棋会館」をはじめ、全国各地にある将棋センターに出向いて、アマチュアの人々に指導するものです。同サイトによると教室の規模によって異なりますが、収入は月におよそ10万円ほど。2つ目の解説の仕事は、各公式戦の会場で行なわれる「大盤解説会」、またインターネットテレビ中継などで対局の解説者を務めます。その対局についての観戦記などを執筆したり、自らの得意戦法を解説した指南本などを出版することも“仕事”の1つと言えるでしょう。
そして最後に普及活動・イベント出演です。冒頭で紹介した藤井八冠や羽生善治九段のような棋士はテレビ番組に出演することでギャラを手にすることも多いようです。そのほかにも一見将棋とは関係ないイベントに出演することもあります。
例えば、2017年7月23日に行われたJリーグ・柏レイソルのファン感謝デーには、サッカー日本代表GKである中村航輔選手が将棋好きということもあり、将棋イベントを開催しました。ゲストとして中村太地六段が出演しました。こういったイベントにも積極的に参加することで、生計を立てる棋士も多いようです。
珍しいパターンでは瀬川晶司五段のケース。一度は年齢制限によりプロの道を閉ざされましたが、アマ屈指の強豪としてプロと好勝負を繰り広げた結果、05年にプロに編入。それと同時に大手企業NECと契約し、史上初の企業所属棋士になりました。
21歳にして2億円獲得!?
真っ先に気になるのは、プロ棋士の対局料です。2023年現在、日本将棋連盟によると、プロ公式戦として認定しているのは17つありますが、「八大タイトル」となると以下の通りになります。「竜王戦」「名人戦」「王位戦」「王座戦」「棋王戦」「王将戦」「棋聖戦」、そして2017年から新設された「叡王戦」です。この中で最も対局料が高額だと言われているのは竜王戦です。日本将棋連盟によると、読売新聞社が主催する竜王戦の優勝賞金は将棋界最高の4400万円、そして敗者も1650万円もの賞金が手に入ります。ちなみに「スポーツニッポン」の報道によると、藤井八冠は、2022年には五冠を達成し獲得賞金・対局料で1億2205万円で初の1億超え。2023年はさらに3タイトル追加されたため、総額では2億円に達する可能性もあるとしています。
このようにチャンスがあれば億という金額を稼げる棋士の世界ですが、タイトルを獲得しているトップ棋士はどれくらいの額を稼いでいるのでしょうか。日本将棋連盟は2022年の「年間獲得賞金・対局料ベスト10」を発表しており、トップ3は以下のようになっています。
1位:藤井聡太竜王/12,205万円
2位:渡辺明名人/7,063万円
3位:豊島将之九段/5,071万円
将棋界の頂点として活躍を見せる藤井聡太竜王(当時)が頭一つ抜けていますね。八冠を達成した2023年も1位になることはほぼ間違いないでしょう。
将棋教室、イベント出演で稼ぐ棋士も
ただ様々な職種を紹介するサイト「キャリアガーデン」によると、現在約160人を超える棋士の中で、対局料と賞金だけで1000万円以上を稼ぐのは約10%とのこと。ほとんどの棋士は対局以外の部分でも収入を得ることが必要となります。その主なものとして「将棋教室」、「解説」、「雑誌や書籍の出版」、「普及活動・イベント出演」などがあります。将棋教室とは「将棋会館」をはじめ、全国各地にある将棋センターに出向いて、アマチュアの人々に指導するものです。同サイトによると教室の規模によって異なりますが、収入は月におよそ10万円ほど。2つ目の解説の仕事は、各公式戦の会場で行なわれる「大盤解説会」、またインターネットテレビ中継などで対局の解説者を務めます。その対局についての観戦記などを執筆したり、自らの得意戦法を解説した指南本などを出版することも“仕事”の1つと言えるでしょう。
そして最後に普及活動・イベント出演です。冒頭で紹介した藤井八冠や羽生善治九段のような棋士はテレビ番組に出演することでギャラを手にすることも多いようです。そのほかにも一見将棋とは関係ないイベントに出演することもあります。
例えば、2017年7月23日に行われたJリーグ・柏レイソルのファン感謝デーには、サッカー日本代表GKである中村航輔選手が将棋好きということもあり、将棋イベントを開催しました。ゲストとして中村太地六段が出演しました。こういったイベントにも積極的に参加することで、生計を立てる棋士も多いようです。
珍しいパターンでは瀬川晶司五段のケース。一度は年齢制限によりプロの道を閉ざされましたが、アマ屈指の強豪としてプロと好勝負を繰り広げた結果、05年にプロに編入。それと同時に大手企業NECと契約し、史上初の企業所属棋士になりました。
<参考サイト>
・将棋連盟:棋戦一覧
https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/rules.html
・スポニチ:藤井聡太8冠 23年の賞金+対局料=2億円到達も 95年の羽生超え、過去最高は確実
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/10/12/kiji/20231012s000413F2126000c.html
キャリアガーデン:棋士の年収はいくら? 給料についてくわしく解説 https://careergarden.jp/kishi/salary/ ・柏レイソル・将棋イベント
http://blog.reysol.co.jp/news/2017/015785.html
・将棋連盟:棋戦一覧
https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/rules.html
・スポニチ:藤井聡太8冠 23年の賞金+対局料=2億円到達も 95年の羽生超え、過去最高は確実
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/10/12/kiji/20231012s000413F2126000c.html
キャリアガーデン:棋士の年収はいくら? 給料についてくわしく解説 https://careergarden.jp/kishi/salary/ ・柏レイソル・将棋イベント
http://blog.reysol.co.jp/news/2017/015785.html
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