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DATE/ 2017.08.12

歯磨き粉が「知覚過敏」を招くってホント?

 みなさん、毎日歯を磨いていることと思いますが、歯磨き粉にこだわっていますか?歯磨き粉には、虫歯予防、口臭予防、歯を白くするなど、さまざまな効果があります。ですが、何気なく使っていると歯に悪影響を及ぼすこともあるのです。今回はみなさんの歯磨き粉を見直してみましょう。

研磨剤が知覚過敏を招く?

歯磨き粉の中でも、歯を白くする効果のあるものがあります。これはカルシウムや二酸化ケイ素といった成分からなる「研磨剤」が入っていて、それによって煙草のヤニやコーヒー紅茶の着色(ステイン)などを取り除いてくれます。

 しかしこの研磨剤、汚れを落とすだけにとどまらず、歯の表面のエナメル質をも削り取ってしまうのです。通常は問題ないのですが、歯ぐきや歯が弱っているときに使うと、歯の大事な部分がそがれてしまい、歯がしみて痛いという知覚過敏の症状につながってしまう可能性あるのです。

研磨剤が入っていても表記がない場合がある

 「研磨剤」と表記されていなくても、歯磨き粉に研磨剤が含まれている場合があります。「歯医者が書いたデンタルブログ」というサイトによると、リン酸水素カルシウム、水酸化アンモニウム、炭酸カルシウムが「研磨剤」として機能するそうです。通常、歯磨き粉の裏には成分表がありますので、確認してみましょう。また、一つの目安として「歯を白くする」「ステイン除去」と書いてあるものは、研磨剤が使われていると思ってよいでしょう。

歯を白くするという役割がある研磨剤ですが、もちろん、それ自体が悪いというわけではありません。ただ、知覚過敏の人は注意した方がよさそうです。

おすすめの歯磨き粉

 では、知覚過敏を起こさない歯磨き粉は何なのか。それが、ウェルテック株式会社から販売されている「Concool(コンクール)」というもの。中でも「ジェルコートF」という商品がおすすめです。虫歯予防に欠かせないフッ素の濃度は950ppmと高め。ただ、フッ素含有量では他の歯磨き粉も負けていません。しかし、コンクールの良いところは、ジェル状であることです。透明なジェルをこするとすぐに泡が出て、口内全体になめらかに行き渡ります。細かいところにまでフッ素が届くため、効き目も抜群です。

 もう一つの特長が、高い殺菌力。殺菌剤として使用されているグルコン酸クロルヘキシジンがかなり強力で、歯垢、食べかすなどで汚れた口内を殺菌し、細菌の増殖を抑えることで虫歯、歯周病を予防します。ミント系の香りで、磨いた後もすっきりします。使い心地は、ジェルなので粉っぽくならず、強く磨かなくてもしっかり口の中に行き渡ります。

歯磨き粉選びとともに気をつけたいこと

 自分に合った良い歯磨き粉を選んだら、磨き方にも注意しましょう。ゴシゴシ強く磨かないことと、毛のかたすぎるブラシは使わないこと。これを守り、しっかり歯磨きを続けていくことが大事です。

もし、これまで歯磨き粉を何気なく選んでいたなら、これを機に見直してみてはいかがでしょうか。

<参考サイト>
・歯医者が書いたデンタルブログ
https://www.dental-blog.jp/tooth-paste/1226
・コンクール
http://www.weltecnet.co.jp/concool/
・ありた小児矯正歯科 市販されている歯磨き剤のフッ素濃度一覧です。
http://www.arita-dental.jp/health-news/市販されている歯磨き剤のフッ素濃度一覧です。/
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