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DATE/ 2018.07.20

40代女性がやると痛いヘアスタイルは?

 「ままならないもの、それは自身のヘアスタイル」という人も多いことと思います。今回は、「女の命」ともいわれる髪に注目。40代女性にとって大きな悩みのタネの一つといえる、ヘアスタイルにまつわる問題を取り上げてみたいと思います。

40代女性にとっての要注意なヘアスタイル

 いくつになってもその人らしいこだわりがあることはすばらしく、個性は尊重されるべきといいつつも、やはり年代によっては「イタい」ヘアスタイルがあります。

 まず40代女性が注意すべき、やると痛いヘアスタイルは、「過度な若づくり」です。具体的には、派手な色のカラーリング、オンザ眉毛の重め前髪、ゴテゴテの巻き髪などが挙げられます。

 他にも、高めのツインテールやぴっちりおさげなどの「子どもっぽいヘアアレンジ」や、アフロやドレッドヘアなどの「個性的なパーマ」も、細心の注意が必要になるといえるでしょう。

 ところで、40代になるとヘアスタイルの悩みがなぜ大きくなるのでしょうか。実は40代前後は加齢に伴う髪質の変化期でもあります。髪質の変化と自己認識のギャップをうまく調整できないことが、悩みを大きくしているのかもしれません。

ロングヘアの割合が減少?おすすめヘアスタイルは?

 40代女性のためのヘアスタイルBOOK『髪STORY』によると、40代の髪質の三大お悩みには、うねり・ぺたんこ・パサつきが挙げられています。さらに現実ではそれらの悩みがMIXされ、体調や気候などの変化とともに、重く頭にのしかかってきます。

 同書では、髪質の悩みに応じて、さまざまなヘアスタイルを提案。例えばうねりには「髪質に合ったテクニカルカット」や「うねりをニュアンスに変えてくれる“生かしパーマ”」を推奨したり、ぺたんこには「巻くことを計算した技ありカットでシルエットを調整」したり「思い切って短くすることでふんわり感は出しやすくなります」と、アレンジ法やおすすめサロンを紹介しています。

 他方、パサつきなどの避けて通れない髪の傷みには、頭皮ケアやトリートメントなど、根本的なアプローチが必要になってきます。その際、ぺたんこ対策でも取り上げたように、思い切ったカットをした方がよい場合も増えてきます。

 ヘアケア製品の開発や販売を手がけるナガセビューティケァによる、働く女性を対象とした意識調査を見ると、40代からロングヘアの割合が減少し、ミディアムヘアが増加していることがわかります。ちなみに40代女性のヘアスタイルの割合は、ロングヘア29%、ミディアムヘア53%、ショートヘア18%となっており、半数以上がミディアムヘアとなっています。

アラフォーから始める白髪&薄毛対策

 化学メーカー花王のヘアケア研究所・主任研究員の杉野久実氏は、『もっと若見え!40代からの美ヘアカタログ』において、30代後半で白髪が髪の悩みのトップになり、40代から薄毛に悩む人が増え始めるといいます。「40代になるとツヤがなくなったり、細かいうねりが出てきたりと、髪は確実に変化しています」と述べ、悩みや髪質に応じた早めのヘアケアや、状況に応じた対処を呼びかけています。

 杉野氏によると、例えば白髪の場合は防止法がまだ確立されていないためどうしても嫌な場合は染めるという対処法しかありませんが、薄毛は食事バランスの見直しや育毛ケアによって改善できるとのこと。それがわかると、自分にあったヘアスタイルのためにできることは、いくつになってもあると考えることもできます。

 「髪は顔の額縁」ともいわれています。よい絵ほど額縁を選びますが、額縁によって絵のよさが引き立ち、額装によって絵の価値は高まります。一番似合うヘアスタイルであなたの笑顔を引き立て、ますます素敵な人生に高めていってください。

<参考文献・参考サイト>
・『髪STORY Hair Catalog 2013 Spring』(光文社)
・『もっと若見え!40代からの美ヘアカタログ』(世界文化社)
・ナガセ ビューティケァ:働く女性の意識調査レポート
https://nbc.jp/beauty/report/
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橋爪大三郎
社会学者 東京科学大学名誉教授 大学院大学至善館教授
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今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授