社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
日本は後進国?キャッシュレス化が進む海外
消費増税後のポイント還元事業によって、日本でもじわじわと広がっているキャッシュレス化。お隣の中国ではその比較にならない勢いでキャッシュレス化が進んでいるとよく報道されています。中国をはじめ世界の違いに焦点を当てて、日本のキャッシュレス化の動向を探ります。
経済産業省によると、韓国が89.1パーセント、中国が60パーセント、カナダが55.4パーセントと続き、アメリカが45パーセント、インドが38.4パーセントという数字が並ぶ中で、なんと日本は18.4パーセント。これは2015年時点のデータなので、現状を正確に知ることはできませんが、日本のキャッシュレス化が非常に遅れていることがよくわかります。
ちなみにドイツは14.9パーセントで日本よりもさらに低い普及率でした。先進国の中で、日本とドイツだけ際立って現金主義が強いようです。
日本のキャッシュレス市場で最大シェアを誇るPayPayも海外のお店ではほとんど利用できません。ただし、PayPayは、中国のAlipayと提携し、日本国内でAlipayが使えるように申請しているPayPay加盟店では、AlipayのQRコード決済が可能になりました。
中国には二大QRコード決済サービスがあり、そのうちの一つがAlipayです。そしてもう一つがWechat Payです。
海外ではこのコンタクトレス決済が主流です。ただし、日本で使われているコンタクトレス決済はほとんど海外では使うことができません。なぜなら、タッチ決済の規格が異なるからです。日本では「Felica」という規格が主流なのに対して、海外は「NFC Pay」が広く普及しています。
海外でメジャーなキャッシュレス決済の方法は、VisaやMastercardなど電波アイコン(非接触対応マーク)がついているクレジットカードによるタッチ決済です。日本でもちょっとずつ、この電波アイコンのあるクレジットカードによるタッチ決済が広がってきています。
同じキャッシュレスとはいえ、QRコード決済にしてもコンタクトレス決済にしても、日本と海外では大きな違いがあることが分かりましたね。今後、この溝をどのように埋めていくかが課題になっています。キャッシュレス後進国だからこその強みを活かして、日本と世界の消費者の利便性を追求した、日本ならではのキャッシュレス決済のサービスを展開していってほしいものです。
日本とドイツの意外な共通点
2019年はキャッシュレス元年とも言われ、日本でもキャッシュレス化が拡大しつつあります。とはいえ、まだまだキャッシュレス後進国と言われている日本。その理由は、世界の普及率と比較すれば一目瞭然です。経済産業省によると、韓国が89.1パーセント、中国が60パーセント、カナダが55.4パーセントと続き、アメリカが45パーセント、インドが38.4パーセントという数字が並ぶ中で、なんと日本は18.4パーセント。これは2015年時点のデータなので、現状を正確に知ることはできませんが、日本のキャッシュレス化が非常に遅れていることがよくわかります。
ちなみにドイツは14.9パーセントで日本よりもさらに低い普及率でした。先進国の中で、日本とドイツだけ際立って現金主義が強いようです。
QRコード決済は海外では使えない?
ところで日本で普及しているQRコードを読み取るスマホ決済は海外ではそれほどメジャーではないことをご存知でしたか。そのため、残念なことに海外ではほとんど使えません。日本のキャッシュレス市場で最大シェアを誇るPayPayも海外のお店ではほとんど利用できません。ただし、PayPayは、中国のAlipayと提携し、日本国内でAlipayが使えるように申請しているPayPay加盟店では、AlipayのQRコード決済が可能になりました。
中国には二大QRコード決済サービスがあり、そのうちの一つがAlipayです。そしてもう一つがWechat Payです。
海外でメジャーなキャッシュレス決済
キャッシュレス決済にはQRコード決済の他にコンタクトレス決済があります。コンタクトレス決済は分かりやすい例がSuicaやPASMOなどの交通系ICカード。つまり、専用リーダーにかざすだけで完了する決済方法です。海外ではこのコンタクトレス決済が主流です。ただし、日本で使われているコンタクトレス決済はほとんど海外では使うことができません。なぜなら、タッチ決済の規格が異なるからです。日本では「Felica」という規格が主流なのに対して、海外は「NFC Pay」が広く普及しています。
海外でメジャーなキャッシュレス決済の方法は、VisaやMastercardなど電波アイコン(非接触対応マーク)がついているクレジットカードによるタッチ決済です。日本でもちょっとずつ、この電波アイコンのあるクレジットカードによるタッチ決済が広がってきています。
同じキャッシュレスとはいえ、QRコード決済にしてもコンタクトレス決済にしても、日本と海外では大きな違いがあることが分かりましたね。今後、この溝をどのように埋めていくかが課題になっています。キャッシュレス後進国だからこその強みを活かして、日本と世界の消費者の利便性を追求した、日本ならではのキャッシュレス決済のサービスを展開していってほしいものです。
<参考サイト>
・【図解・経済】各国のキャッシュレス決済比率(2019年8月):時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_eco_kinyushoken20190816j-05-w380
・PayPay「海外で日本のQRコード決済は使える?インバウンド対策にも役立つキャッシュレス決済!」
https://paypay.ne.jp/store-media/qr/0020_qr_overseas/
・「海外との違いを知ろう!国内でのタッチ決済の今と未来」
https://squareup.com/jp/ja/townsquare/what-is-nfc-payment/japan-trends
・【図解・経済】各国のキャッシュレス決済比率(2019年8月):時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_eco_kinyushoken20190816j-05-w380
・PayPay「海外で日本のQRコード決済は使える?インバウンド対策にも役立つキャッシュレス決済!」
https://paypay.ne.jp/store-media/qr/0020_qr_overseas/
・「海外との違いを知ろう!国内でのタッチ決済の今と未来」
https://squareup.com/jp/ja/townsquare/what-is-nfc-payment/japan-trends
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
雑学から一段上の「大人の教養」はいかがですか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
日本でも中国でもない…ラストベルトをつくった張本人は?
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
アメリカは一体どうなってしまったのか。今後どうなるのか。重要な同盟国として緊密な関係を結んできた日本にとって、避けては通れない問題である。このシリーズ講義では、ほぼ1世紀にわたるアメリカ近現代史の中で大きな結節点...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/10
近代医学はもはや賞味期限…日本が担うべき新しい医療へ
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(3)医療の大転換と日本の可能性
ますます進む高齢化社会において医療を根本的に転換する必要があると言う長谷川氏。高齢者を支援する医療はもちろん、悪い箇所を見つけて除去・修理する近代医学から統合医療への転換が求められる中、今後世界の医学をリードす...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/19
知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(3)認知バイアスとの正しい向き合い方
人間がこの世界を生きていく上で、バイアスは避けられない。しかし、そこに居直って自分を過大評価してしまうと、それは傲慢になる。よって、どんな仕事においてももっとも大切なことは「謙虚さ」だと言う今井氏。ただそれは、...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/16
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
宇宙とは何かを考えるうえで中国の古典である『荘子』・『淮南子(えなんじ)』に由来する「宇宙」という言葉が意味から考えてみたい。続いて、地球から始まり、太陽系、天の川銀河(銀河系)、局所銀河群、超銀河団、そして大...
収録日:2020/08/25
追加日:2020/12/13
宇宙の理法――松下幸之助からの命題が50年後に解けた理由
徳と仏教の人生論(1)経営者の条件と50年間悩み続けた命題
半世紀ほど前、松下幸之助に経営者の条件について尋ねた田口氏は、「運と徳」、そして「人間の把握」と「宇宙の理法」という命題を受けた。その後50年間、その本質を東洋思想の観点から探究し続けてきた。その中で後藤新平の思...
収録日:2025/05/21
追加日:2025/10/24


