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風呂に入ると「指」がシワシワになる理由
湯船に浸かっていたりお皿を洗っていたり、長時間水に触れていると指先がしわしわになった経験は誰しもあると思います。よく「お年寄りの手みたい」と言われがちなあの現象ですが、どうしてそうなるかご存じでしょうか? 意外と知らない指がしわしわになる理由についてご紹介していきましょう。
水分を保つ機能を持っている角質層ですが、長時間濡れたままだと水分を吸ってふやけてしまう、つまり膨張してしまうことが分かっています。しかし角質層より下の皮膚は膨張しないので、水分を含んだ角質層は膨張する行き場をなくし、結果として皮膚がしわしわになってしまう、というのがメカニズムだといわれています。顔やお腹はならないのに、手足の指先がしわしわになりやすいのは、角質層が厚く水分を含みやすい部位であることが原因なのです。
長らくこれが定説だったのですが、しわしわになるのは角質層が膨張するだけでなく、神経が水分を保持しようとして血管が縮小することも原因のひとつではないかという説が出ています。これは、神経が通っている指はしわしわになるのに、通っていない指はしわしわにならないという現象から推察されている説になりますが、このように指がしわしわになるメカニズムは実はまだ謎が多く、いまだに研究がなされている問題でもあるのです。
では「常にしわしわの方が理にかなっているのでは?」と思いますが、そうなると逆に皮膚の感覚が鈍ってしまうリスクが発生してしまいます。しわしわの指先で針に触るのと、乾いた状態の指先で針に触るのではどちらの方が敏感に反応できるかを考えてみると明らかでしょう。そのため、状況に応じて対応するようになったのではないかといわれています。
指がしわしわになるメカニズム
私たちの皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層からできていて、そのうち表皮はさらに5層に分けることができます。皮膚の中で一番外側にあるのが、私たちもよく聞いたことがある「角質層」です。角質層は外的刺激から体を守ること、肌の水分を保つことの2つの機能を備えているのですが、そこに秘密が隠されているのです。水分を保つ機能を持っている角質層ですが、長時間濡れたままだと水分を吸ってふやけてしまう、つまり膨張してしまうことが分かっています。しかし角質層より下の皮膚は膨張しないので、水分を含んだ角質層は膨張する行き場をなくし、結果として皮膚がしわしわになってしまう、というのがメカニズムだといわれています。顔やお腹はならないのに、手足の指先がしわしわになりやすいのは、角質層が厚く水分を含みやすい部位であることが原因なのです。
長らくこれが定説だったのですが、しわしわになるのは角質層が膨張するだけでなく、神経が水分を保持しようとして血管が縮小することも原因のひとつではないかという説が出ています。これは、神経が通っている指はしわしわになるのに、通っていない指はしわしわにならないという現象から推察されている説になりますが、このように指がしわしわになるメカニズムは実はまだ謎が多く、いまだに研究がなされている問題でもあるのです。
何のためにしわしわになるの?
イギリスの研究グループは「濡れたものをつかみやすくなるために進化の過程で発達した」という説をあげています。実際、濡れたものをつかむのに乾いた手と濡れてしわしわになった手では、後者の方がつかみやすいという実験結果もでているのです。タイヤの溝のような役割をするというと想像しやすいでしょう。では「常にしわしわの方が理にかなっているのでは?」と思いますが、そうなると逆に皮膚の感覚が鈍ってしまうリスクが発生してしまいます。しわしわの指先で針に触るのと、乾いた状態の指先で針に触るのではどちらの方が敏感に反応できるかを考えてみると明らかでしょう。そのため、状況に応じて対応するようになったのではないかといわれています。
指がしわしわになるのは乾燥している証拠?
とはいえ、同じ時間水に浸かっていてもしわしわになる人とならない人がいますよね。それは角質層の状態によって異なり、角質層が水分を吸いやすい人ほどしわしわになりやすいと言い替えることができますよね。肌のターンオーバーがうまくいっていない角質が厚くなっている人、肌が乾燥していて角質に必要な水分が足りていない人などが当てはまるでしょう。指がしわしわになりやすくなったら肌からのサインかもしれません。きちんと保湿をして肌を労ってあげるようにしましょう。~最後までコラムを読んでくれた方へ~
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