テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2015.01.04

やる気を出す「ホルモン」があるって本当?


 「最近、何だかやる気が出ない…」と思っている方は、もしかすると、あるホルモンが減っているかもしれません。そのホルモンとは「テストステロン」。いわゆる「男性ホルモン」です。

 テストステロンは、胎児期の男性器、幼児期の男の子っぽい考え方、思春期の男らしい体つきを形づくるのに大きく関わっています。

 しかし、実は女性の体内にも、女性ホルモン・エストロゲンの10倍以上のテストステロンがあります。テストステロンは何も男性だけに働いているのではなく、男女共通の普遍的な作用もあるのです。

 その普遍的な作用の1つに「やる気の向上」があります。堀江重郎氏(順天堂大学医学部・大学院医学研究科教授、順天堂病院泌尿器科医)は、その効果について次のように述べています。(10MTVオピニオン「やる気に関係するホルモン『テストステロン』」)

 <人は社会的に認められると、テストステロンが増えるのです。例えば、運動会で1等賞を取ったり、授業参観の時に当てられて正解を答えた子の体内ではテストステロンがどんどん出ています。

 このようにしてテストステロンが増えると、新しいことにチャレンジする意欲が増し、社会的に公平・公正な考え方を持ちやすくなり、嘘をつきにくくなることが分かっています>(編集部要約)。

 逆に、テストステロンが減ると、前向きでなくなり、うつやメタボにもなりやすくなるそうです。

 なぜテストステロンがこのような働きをするのでしょうか。それは中高年、特に中高年男性が生殖を卒業した後も溌剌と長く生きるためです。そのために、テストステロンは社会に関わることによって高まる、と堀江氏は考えています。

 テストステロンは、幼児や青年だけでなく、中高年にも欠かせないホルモンなのです。もちろん男性だけでなく、女性にも確かな効果を発揮します。

 少子高齢化社会を迎え、今後ますます、中高年の方々のテストステロン量の維持が大切な世の中になっていくでしょう。その維持に最も効果的なのは、趣味を楽しみ、友達と遊び、何よりも楽しく競うことなのです。

 たまには仕事もほどほどに、体内のテストステロンを増やしてみてはいかがでしょうか。それが明日の活力になるはずです。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

田沼意次とは?再評価で注目の人物像と時代背景に迫る

田沼意次とは?再評価で注目の人物像と時代背景に迫る

田沼意次の革新力~産業・流通・貨幣経済(1)田沼意次の生い立ちとその時代

田沼意次の人物像と政策を通して、江戸時代の転換期を振り返る今シリーズ。農産物・工産物の流通・発展、また貨幣経済の拡大など、田沼時代の特徴を振り返る。まずは、田沼意次の生涯である。田沼意次の父は一説には浪人だった...
収録日:2025/01/28
追加日:2025/05/30
養田功一郎
元三井住友DSアセットマネジメント執行役員
2

あなたは縄文系?弥生系?…弥生時代の実態に迫る

あなたは縄文系?弥生系?…弥生時代の実態に迫る

編集部ラジオ2025(10)弥生人の遺伝子、生活、文化

「自分は縄文系だろうか? それとも弥生系だろうか?」。そんなことを、ふと考えたことはありませんか。

日本は、縄文系の遺伝子や文化がいまなお色濃く残りつつ、そこに弥生系の遺伝子・文化が絶妙に混交して、独...
収録日:2024/04/03
追加日:2025/05/29
テンミニッツTV編集部
教養動画メディア
3

その後の余命が変わる!続けるべき良い生活習慣とは

その後の余命が変わる!続けるべき良い生活習慣とは

健診結果から考える健康管理・新5カ条(7)良い生活習慣が健康寿命を延ばす

健康診断の結果に一喜一憂するだけではなく、そのデータを活用し、生活習慣を見直すことが大切である。今回は、内臓脂肪の管理が健康維持に直結する理由や、体重増加と糖尿病リスクの関係、さらには良い生活習慣が寿命に与える...
収録日:2025/01/10
追加日:2025/05/27
野口緑
大阪大学大学院医学系研究科 公衆衛生学 特任准教授
4

なぜ日本の医療はテロに対応できないのか?三つの理由

なぜ日本の医療はテロに対応できないのか?三つの理由

医療から考える国家安全保障上の脅威(5)日本の医療の問題点と提言

残念なことだが、現在の日本の医療はテロ攻撃には対応できない。その理由として、テロの悪意に対して無防備なこと、時代遅れの教科書的知識しか持っていないこと、テロで想定される健康被害に対応できる医療体制にないこと、が...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/29
山口芳裕
杏林大学医学部教授
5

人生100年時代の生き方と日本の3つの課題

人生100年時代の生き方と日本の3つの課題

長寿社会の課題と可能性(1)個人・社会・産業の課題

東京大学高齢社会総合研究機構の秋山弘子特任教授が、人生100年時代を迎えた日本の課題について解説する。高齢化が急速に進み、健康で長生きできるようになった現在の日本では、それまでの人生50年時代の生き方やインフラ、産業...
収録日:2017/04/12
追加日:2017/05/01
秋山弘子
東京大学名誉教授