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老後はいくら必要か?蓄財・生活レベル見直しのススメ
突然のリストラや傷病、そして定年退職にいたるまで、定期的な収入がなくなった時に頼りになるのが「貯蓄」である。備えあれば憂いなしというが、いま、ご自身でどれだけの貯蓄があるか把握しているだろうか。また、定年退職からの老後に向けて、老後破綻に備えてどれだけの貯蓄が必要か考えてみたことはあるだろうか。想定可能な子どもの教育資金から収入が途絶える定年退職からの収支、想定外の失業や事故を見越しての貯蓄は万全にしておくことを考えておきたい。
高齢者人口の増加を背景に、今現役で働いている世代の年金受給額が少なくなる可能性と、受給開始が70歳になる可能性を考えると、「10年分の生活費支出に相当する貯蓄」が必要になると想定しておきたい。
具体的な貯蓄額の試算としては、最低限と考える住居費を含む衣食住の生活費を仮に月あたり20万円とするなら、年間240万、10年で2400万となる。それぞれ、年金までの無収入期間を想定し、個人の感覚や居住地域の格差があるので、ご自身がストレスのない生活レベルを維持するために必要な月毎の生活費から、試算しておきたい。
生活レベルの急激な変化は大きなストレスとなりかねない。ストレスは心身の健康に影響し、健康状態は生活費に反映される。病んでしまえば、医療費はもとより、働く可能性すら奪うからである。我慢出来る最低限の生活レベルを想定して、生涯の収支バランスがとれる蓄財とライフスタイルの改善を含めて準備しておきたい。
三大貯蓄時期を逃さない
若い世代にとっては特に、結婚、出産、教育といったライフシーンに応じて、貯めやすい時期と貯めにくい時期を知っておくことは大きなアドバンテージとなる。人生の三大貯蓄時期は、結婚前の独身時、子どもの小学生時、子どもが独立してからの時期となる。この期間を見極めしっかりと貯蓄を増やしておきたい。生涯収入と生涯支出、老後のシミュレーション
一般的なサラリーマンは、給与・ボーナス・退職金が生涯収入としてカウントされる。定年退職後も働くことができれば、働いている期間だけ生涯収入は加算されるが、働くことができなければ定年退職までの収入総額から、残された生涯の必要経費としての支出分を賄うことになる。この期間の備えとして制度化されている「年金」も想定しつつ、生涯収入と生涯支出のシミュレーションから算出しておきたいのが、収入の途絶える期間に必要な「貯蓄額」だ。その前提として、現段階での年金受給額と、保険などの満期返礼金、住宅ローン残額と蓄財の実態を把握しておきたい。見えない年金制度、収入が見込めない期間のための貯蓄
現在の年金制度は基本的に65歳から受給が開始されることから、60歳定年退職から働かない選択をすると、5年間は「年金」をアテにできないことになる。つまり、「貯蓄」から支出を賄う収支を考えなくてはならない。高齢者人口の増加を背景に、今現役で働いている世代の年金受給額が少なくなる可能性と、受給開始が70歳になる可能性を考えると、「10年分の生活費支出に相当する貯蓄」が必要になると想定しておきたい。
具体的な貯蓄額の試算としては、最低限と考える住居費を含む衣食住の生活費を仮に月あたり20万円とするなら、年間240万、10年で2400万となる。それぞれ、年金までの無収入期間を想定し、個人の感覚や居住地域の格差があるので、ご自身がストレスのない生活レベルを維持するために必要な月毎の生活費から、試算しておきたい。
必要な蓄財と生活レベルの見直しを!
多くのサラリーマン世帯はそれぞれ年収に応じた生活を営んでいることだろう。食事のレベルや旅行などの余暇の過ごし方、そしてローンを含めた住宅事情など、その生活レベルが生涯収支から蓄財もふまえた生活スタイルであれば不安はない。しかし、今の収入から蓄財せずに、すべてを消費してしまう生活レベルであるとするなら、破綻が予測される。生活レベルの急激な変化は大きなストレスとなりかねない。ストレスは心身の健康に影響し、健康状態は生活費に反映される。病んでしまえば、医療費はもとより、働く可能性すら奪うからである。我慢出来る最低限の生活レベルを想定して、生涯の収支バランスがとれる蓄財とライフスタイルの改善を含めて準備しておきたい。
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