社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
態度が悪い、無神経…嫌な医師を見抜くポイント
病院で病気について質問をしたら、面倒くさそうに答えが返ってきて、嫌な気持ちになった…。年配の医者の高圧的な態度に、ついカチンとなった…。もしかしたら、それはドクハラ(ドクターハラスメント)といえるかもしれない。ドクターハラスメントとは、医師の無神経ともいえる言葉、態度、雰囲気で患者を傷つけている状態のこと。外科医の故・土屋繁裕氏が提唱しはじめた言葉だ。
一生忘れられない心の傷を受ける患者さんも多いのだとか。しかし泣き寝入りする場合がほとんどだとも。心ない言葉で傷つくことのないよう、土屋氏による「ドクハラ医師を見抜くチェックポイント」を紹介しておこう。
【ドクハラ医師を見抜くチェックポイント】
1:あいさつをするか
2:威張らないか
3:患者から目をそらさないか
4:怒らないか
5:治療を急がないか、薬が多くないか
6:知ったかぶりをしないか
7:専門用語を羅列しないか
8:手術や治療の自慢話をしないか
9:恩着せがましくないか
10:説明なしに検査をしないか
ただ、運悪くドクハラ医師に遭遇したとしても、その医師に対して、面と向かって「先生、それはドクハラですよ」、とは言えないかもしれない。しかし、その態度こそ、ドクハラ医師が増える原因の一つと考えることもできる。「お医者さんに任せておけば大丈夫」と医師に依存し、間違っているところがあったとしても指摘しないでおけば、ドクハラ医師が横行してしまう可能性が高いということだ。
【患者さんの意識を変えるための10箇条】
1.医者や、病院は、患者が選ぶもの(そこしかない、という固定観念をなくす)。
2.自分の病気は、できるだけ勉強しよう。情報を集めよう。
3.病気の経過、疑問点などはまとめておく(メモなどを医療サイドに渡すとお互いの理解が早くなり、時間の節約になる)。
4.疑問点は聞こう。
5.説明を疑問に感じたら、セカンドオピニオンを取る勇気を。
6.重要な説明のときは、録音をする(あとから調べるためにも)。
7.医者は契約をした技術者。自分の希望や要請を語ろう。
8.自分の心情を語ることをいとわない。そこからまた、人間関係が深まる。
9.家族も医者に意見を言おう。
10.悪しき習慣である、医者や病院へのつけ届け(贈り物)をしない。
自分が患者になったとき、主体的に医師と関わることがドクハラ医師による被害を防ぐと同時に、納得のいく治療を目指すことにもつながっていく。30~40代から生活習慣病などの心配が生まれ、病院に行く機会は増えてくるはずだ。そうしたときに備えて、少しずつ意識を変えていくといいだろう。
「この人ドクハラ医師?」と感じたら
一口にドクハラ、といってもいろんなタイプがあるという。例えば、「これは急いで手術をしなきゃ、治らないよ」と脅したり、精神的に弱っている人に「そういう性格だから病気になるんだ」と迫ったり。さらには「こんな体じゃ嫁に行けないな」と女性にセクハラまがいの言葉を浴びせたり、子どもの診療時に「(子どもがこうなったのは)親の責任だね」と言い放ったり…。一生忘れられない心の傷を受ける患者さんも多いのだとか。しかし泣き寝入りする場合がほとんどだとも。心ない言葉で傷つくことのないよう、土屋氏による「ドクハラ医師を見抜くチェックポイント」を紹介しておこう。
【ドクハラ医師を見抜くチェックポイント】
1:あいさつをするか
2:威張らないか
3:患者から目をそらさないか
4:怒らないか
5:治療を急がないか、薬が多くないか
6:知ったかぶりをしないか
7:専門用語を羅列しないか
8:手術や治療の自慢話をしないか
9:恩着せがましくないか
10:説明なしに検査をしないか
ただ、運悪くドクハラ医師に遭遇したとしても、その医師に対して、面と向かって「先生、それはドクハラですよ」、とは言えないかもしれない。しかし、その態度こそ、ドクハラ医師が増える原因の一つと考えることもできる。「お医者さんに任せておけば大丈夫」と医師に依存し、間違っているところがあったとしても指摘しないでおけば、ドクハラ医師が横行してしまう可能性が高いということだ。
ドクハラに遭わないために意識すべき10箇条
そこで提案したいのが、医師の診察を受ける側が少しずつ意識を変えていくこと。土屋先生が提唱する、患者さんに向けた10箇条を紹介していこう。【患者さんの意識を変えるための10箇条】
1.医者や、病院は、患者が選ぶもの(そこしかない、という固定観念をなくす)。
2.自分の病気は、できるだけ勉強しよう。情報を集めよう。
3.病気の経過、疑問点などはまとめておく(メモなどを医療サイドに渡すとお互いの理解が早くなり、時間の節約になる)。
4.疑問点は聞こう。
5.説明を疑問に感じたら、セカンドオピニオンを取る勇気を。
6.重要な説明のときは、録音をする(あとから調べるためにも)。
7.医者は契約をした技術者。自分の希望や要請を語ろう。
8.自分の心情を語ることをいとわない。そこからまた、人間関係が深まる。
9.家族も医者に意見を言おう。
10.悪しき習慣である、医者や病院へのつけ届け(贈り物)をしない。
自分が患者になったとき、主体的に医師と関わることがドクハラ医師による被害を防ぐと同時に、納得のいく治療を目指すことにもつながっていく。30~40代から生活習慣病などの心配が生まれ、病院に行く機会は増えてくるはずだ。そうしたときに備えて、少しずつ意識を変えていくといいだろう。
<参考文献>
・『ストップ ザ ドクハラ』(土屋繁裕著、扶桑社)
・『ストップ ザ ドクハラ』(土屋繁裕著、扶桑社)
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
「50億人を救う」と宣言したゲイツとの粋なエピソード
内側から見たアメリカと日本(3)ビル・ゲイツの世界戦略
ラストベルトはアメリカの経営者により生まれたが、それは決して攻撃ではなく、合理的な経営判断による必然的なりゆきだった。その一例として島田氏は、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏が中国でスピーチした光景を思い出す。世...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/17
知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(3)認知バイアスとの正しい向き合い方
人間がこの世界を生きていく上で、バイアスは避けられない。しかし、そこに居直って自分を過大評価してしまうと、それは傲慢になる。よって、どんな仕事においてももっとも大切なことは「謙虚さ」だと言う今井氏。ただそれは、...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/16
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
宇宙とは何かを考えるうえで中国の古典である『荘子』・『淮南子(えなんじ)』に由来する「宇宙」という言葉が意味から考えてみたい。続いて、地球から始まり、太陽系、天の川銀河(銀河系)、局所銀河群、超銀河団、そして大...
収録日:2020/08/25
追加日:2020/12/13
日本は素晴らしい歴史史料の宝庫…よい史料の見つけ方とは
歴史の探り方、活かし方(1)歴史小説と史料探索の基本
「歴史を探索していく」とは、どういうことなのだろうか。また、「歴史を活かしていく」とはどういうことなのだろうか。歴史作家の中村彰彦氏に、歴史を探り、活かしていく方法論を、具体的に教えてもらう本講義。第一話は、歴...
収録日:2025/04/26
追加日:2025/11/14
脳内の量子的効果――ペンローズ=ハメロフ仮説とは
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(2)量子論と空海密教の本質
「ワット・ビット連携」の概念がある。これは神経と血管の関係にも似ており、両者が密接に関係するところから、それをもとに人間の本質について考察していくことになる。また、中村天風の思想から着想を得て、人間の心には霊性...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/13


