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DATE/ 2016.04.26

男女でこんなに違う!「褒め方」の違い

 「ヘアスタイルやメイクを変えたのに、気づいてもくれないし、褒めてもくれない」「家事をがんばっていても、当然のことのように無関心」。女性の方からそんな男性パートナーへの不満をよく聞きますが、逆に女性ユーザーのみなさんは、ご自分のパートナーを褒めていますか? 男性が「褒めてほしい」と口にすることはめったにないこと。男性を褒めるなら、どんな褒め方がいいのでしょうか。

 人を喜ばせたいなら、自分がされて嬉しいことを相手にしてあげればいいと言いますが、「褒める」ことは、簡単そうに思えて、案外技術がいるもの。なぜなら、男性と女性では褒められて嬉しいと感じるポイントが違うからです。

髪型なら、女性には「似合う」、男性には「かっこいい」

 男性が、女性の髪型やメイクの変化をあまり褒めないのは、自分がそのようなことを褒められても、それほど嬉しいとは思わないため、気づかないといいます。だからといって、褒められたら男性だって嬉しいもの。

 たとえば、髪型を変えたときにも、男女間では効果的な褒め方が違います。

・女性が喜ぶ褒め言葉
 「パーマかけたんだ、すごく似合っているね」
 「ショートも素敵だね。私も切ろうかな」

 女性は新しい髪型が失敗していないか、似合っているか、褒められて納得したいという気持ちがあります。また、変化に気づいてもらえたり、共感してもらうこと、それ自体を新しい髪型への「褒め」として受け取ります

・男性が喜ぶ褒め言葉
 「その髪型”かっこいい”ですね。おしゃれだなあ」
 「短髪にして、男前度が上がりましたね」

 男性は、髪型を変えたことよりも、それによって“かっこいい”という結果や、おしゃれへの評価を得られることのほうが嬉しいそうです。髪型への褒め言葉を、自分自身への“かっこいい” という褒め言葉に変換するのです。

 この褒め方を男女逆にして当てはめてみると、褒めの効果が薄れる気がしませんか? 女性は髪型が可愛いと言われても、「可愛いのは髪型だけ?」と物足りなく感じるかもしれません。一方の男性は、「似合う」と言われても、褒められていることにさえ気づかない可能性も。

 女性を褒めるなら、細部に「反応」すること。男性を褒めるなら、「本人自身」を褒める言葉を使うこと。これが、とても効果的だといえます。

職場でも、褒めるタイミングにも、男女差がある

 パートナー間だけでなく、職場で部下や後輩を褒めるときにも、男女差を意識すると褒め上手になります。

 たとえば「コツコツと頑張ってくれて、助かるよ」と仕事を褒められて嬉しいのは、女性です。反応としての褒めが嬉しい女性には、「いつも見ているよ」という姿勢が大切で、継続的にケアしている、気に掛けている、といった態度を示すことで、スムースなコミュニケーションが保たれます。

 一方、男性は、そんな普段の勤務態度や姿勢を褒められても、喜びを感じる人は少ないそうです。それよりも、「お前のおかげで契約が取れたよ」とか、「きみのアイディアがなかったら、このプロジェクトは成功しなかった」といった、結果を出したときに評価の言葉をかけてあげることが有効。自信に繋がる褒め方が、やる気をアップさせます。

 女性は過程を、男性は結果を大事にするといいますが、褒める時もそれを意識すると仕事へのモチベーションが上がるかもしれませんね。

 いずれにしろ、「褒める」ことで良好な関係を築けるのは間違いないのですが、だからといって四六時中褒めるのもなかなか難しいもの。ポイントは、女性に対しては定期的に、男性は「ここぞ」と言う時に。そんな褒めるタイミングも、意識してみてはいかがでしょうか。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
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小原雅博
東京大学名誉教授
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今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授