社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
男子テニス世界王者を大躍進させた「食事療法」とは?
錦織圭選手の目覚ましい活躍が注目される男子プロテニス界ですが、男子プロテニス界で圧倒的な王者として君臨するのがセルビア出身のノバク・ジョコビッチ選手です。
いまでこそ、揺るぎない戦績を誇りますが、2010年までは、どんなにトレーニングをしても、試合中に度々襲われる謎の腹痛などで勝ちきれないプレイヤーでした。
グルテンに対してアレルギーを持っている人が小麦粉類を摂取すると、小腸が過敏に反応して消化不良になり、吐き気や痛み、腸疾患などを引き起こす場合があります。このアレルギー反応がとても強い場合は、「セリアック病」という腸から栄養の吸収ができなくなる恐れもあるといわれています。
ジョコビッチ選手のケースとも重なりますが、自覚症状がない軽いアレルギーの人も含めると、グルテンに対する過敏症の人は年々増加傾向にあるそうです。
基本的に和食にはグルテンが少ないことから、日本人にとってジョコビッチ選手のようなアレルギー症はそれほど知られてはいませんでした。しかし、うどんに加え。パンやパスタなどの小麦粉食が多くなっていることから、慢性的な下痢や腹痛などにより体調不良が続いているようであれば、グルテン・アレルギーの可能性をふくめ専門医に相談することをおすすめします。
また、グルテンの中に含まれる「グリアジン」という物質には食欲を促進させる働きがあり、パンやケーキを食べだすと止まらないという現象を起こすことが知られています。ダイエットにおいても小麦粉類をとらない「グルテンフリー」として、その効果が期待されています。
実家がピザ屋であるというのも皮肉な巡り合わせでしたが、食事から人生を変えた「自分を制御できる力の大きさが、あなたの人生の質を決める」、そんなジョコビッチ選手の言葉には耳を傾ける価値があります。
いまでこそ、揺るぎない戦績を誇りますが、2010年までは、どんなにトレーニングをしても、試合中に度々襲われる謎の腹痛などで勝ちきれないプレイヤーでした。
ジョコビッチを変えたのは「グルテンフリー」
そんなジョコビッチ選手を大きく変えたのは、栄養学が専門のイゴール・チェトイエビッチ博士との出会いです。博士は単純な検査をして、ジョコビッチ選手がグルテン・アレルギーであることを見抜きました。グルテンに対してアレルギーを持っている人が小麦粉類を摂取すると、小腸が過敏に反応して消化不良になり、吐き気や痛み、腸疾患などを引き起こす場合があります。このアレルギー反応がとても強い場合は、「セリアック病」という腸から栄養の吸収ができなくなる恐れもあるといわれています。
ジョコビッチ選手のケースとも重なりますが、自覚症状がない軽いアレルギーの人も含めると、グルテンに対する過敏症の人は年々増加傾向にあるそうです。
基本的に和食にはグルテンが少ないことから、日本人にとってジョコビッチ選手のようなアレルギー症はそれほど知られてはいませんでした。しかし、うどんに加え。パンやパスタなどの小麦粉食が多くなっていることから、慢性的な下痢や腹痛などにより体調不良が続いているようであれば、グルテン・アレルギーの可能性をふくめ専門医に相談することをおすすめします。
また、グルテンの中に含まれる「グリアジン」という物質には食欲を促進させる働きがあり、パンやケーキを食べだすと止まらないという現象を起こすことが知られています。ダイエットにおいても小麦粉類をとらない「グルテンフリー」として、その効果が期待されています。
食事療法によりランキング1位に
ジョコビッチ選手の話に戻すと、2011年からグルテンフリーの食事療法により体調を完全なものとして、いきなりこの年に3つのグランドスラム(全豪、ウィンブルドン、全米オープン)を制し、ランキング1位に躍り出ました。実家がピザ屋であるというのも皮肉な巡り合わせでしたが、食事から人生を変えた「自分を制御できる力の大きさが、あなたの人生の質を決める」、そんなジョコビッチ選手の言葉には耳を傾ける価値があります。
<参考文献>
『ジョコビッチの生まれ変わる食事』(ノバク・ジョコビッチ著、タカ大丸訳 三五館)
『ジョコビッチの生まれ変わる食事』(ノバク・ジョコビッチ著、タカ大丸訳 三五館)
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
雑学から一段上の「大人の教養」はいかがですか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
ブレーキなき極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
「第二次トランプ政権は、第一次政権とは全く別の政権である」――そう見たほうが良いのだと、柿埜氏は語る。ついつい「第1次は経済重視の政権だった」と考えてしまいがちだが、実は第2次政権では「経済」の優先順位は低いのだと...
収録日:2025/04/07
追加日:2025/05/10
大隈重信と福澤諭吉…実は多元性に富んでいた明治日本
デモクラシーの基盤とは何か(2)明治日本の惑溺と多元性
アメリカは民主主義の土壌が育まれていたが、日本はどうだったのだろうか。幕末の藩士たちはアメリカの建国の父たちに憧憬を抱いていた。そして、幕末から明治初期には雨後の筍のように、様々な政治結社も登場した。明治日本は...
収録日:2024/09/11
追加日:2025/05/16
【会員アンケート】談論風発!トランプ関税をどう考える?
編集部ラジオ2025(8)会員アンケート企画:トランプ関税
会員の皆さまからお寄せいただいたご意見を元に考え、テンミニッツTVの講義をつないでいく「会員アンケート企画」。今回は、「トランプ関税をどう考える?」というテーマでご意見をいただきました。
第2次トランプ...
第2次トランプ...
収録日:2025/05/07
追加日:2025/05/15
今や化学兵器の主流…「バイナリー」兵器とは?
医療から考える国家安全保障上の脅威(3)NBC兵器をめぐる最新情勢
2006年ロシアのKGB元職員暗殺には「ポロニウム210」というNBC兵器が用いられた。これは、検知しやすいγ線がほとんど出ない放射線核種で、監視の目を容易にすり抜ける。また、2017年金正男氏殺害に使われた「VX」は、2種の薬剤を...
収録日:2024/09/20
追加日:2025/05/15
生と死が明確に分かれていた…弥生人が生きていた世界とは
弥生人の実態~研究結果が明かす生活と文化(9)弥生人の「生の世界」
弥生時代の衣食住には、いったいどんな文化があったのだろうか。土器やスタンプ痕の分析から浮かび上がる弥生人が生きていた世界、その生活をひもとくと、農耕の発展の経路や死生観など当時のさまざまな文化の背景が見えてくる...
収録日:2024/07/29
追加日:2025/05/14