社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
「メンタル不調に陥る人」が多い職場の特徴とは?
あなたの職場ではどのくらい自然なコミュニケーションがありますか。メンタル不調の出にくい職場では、エレベータの中や、トイレで手を洗っている時など、ふとしたタイミングで何かしら社員同士が言葉を交わしているそうです。見波利幸氏の著書『心が折れる職場』によると、こういう職場ではいざというときに助けを求められる安心感が生まれている、ということです。
一方、メンタル不調を抱える人が出てくる職場は、社員同士が気軽に話しにくい環境であることが多いようです。
こういったことから考えると、メンタル不調に陥る人の多い職場は、無用な緊張が強い場所といえるのではないでしょうか。たえず大人として振る舞うことを暗黙の了解となっている場所かもしれません。かといって、ちょっと緊張を解くためにも飲み会でも開こうか、と上司が言えば、それはやはり業務になることが多いでしょう。
リーダー的立場にある人は、ときに自分が率いなければ、と強気になろうとします。ですが、構成員一人ひとりがリーダーのことを信頼していなければ、いい結果は残せないでしょう。つまり問題は、リーダーシップという力を持つことではなく、個人間の信頼関係をつくれるかどうかです。信頼がない関係には緊張が入り込んできます。緊張状態で発せられる言葉は、事務連絡か命令かのどちらかになってしまうことが多く、場はまた緊張が増していきます。
論理的説得だけでは、人間関係は形成されません。あの人は自分の話をきちんと聞いてくれる人だ、という心の安心があれば、相手は反応を返すということです。それが仕事の結果につながることもあるでしょう。このような人間関係を築いていくことで職場の緊張が和らぎ、いつのまに自然なコミュニケーションが生まれるようになるということですね。
一方、メンタル不調を抱える人が出てくる職場は、社員同士が気軽に話しにくい環境であることが多いようです。
緊張の強い場所でメンタル不調が生じる
また、同書によると、不調が発生しやすい職場の特徴に「最近なにかで涙を流したことはありますか」という質問に対する「はい」という回答の少なさが挙げられるそうです。少し前から「涙活」という言葉が巷に出回りましたが、心が自然と反応する状態のほうが、リラックスできていることではないでしょうか。こういったことから考えると、メンタル不調に陥る人の多い職場は、無用な緊張が強い場所といえるのではないでしょうか。たえず大人として振る舞うことを暗黙の了解となっている場所かもしれません。かといって、ちょっと緊張を解くためにも飲み会でも開こうか、と上司が言えば、それはやはり業務になることが多いでしょう。
関係をつくるには、相手をしっかりと見て、よく聞くこと。
では、職場の緊張を解くにはどうすればいいのでしょうか。まず、あなたがどういう立場であったとしても、相手のことをしっかりと見て、相手の話をよく聞き、その相手とじっくりと話すということではないでしょうか。こういうと当然のことのように感じますが、実は簡単なことではありません。リーダー的立場にある人は、ときに自分が率いなければ、と強気になろうとします。ですが、構成員一人ひとりがリーダーのことを信頼していなければ、いい結果は残せないでしょう。つまり問題は、リーダーシップという力を持つことではなく、個人間の信頼関係をつくれるかどうかです。信頼がない関係には緊張が入り込んできます。緊張状態で発せられる言葉は、事務連絡か命令かのどちらかになってしまうことが多く、場はまた緊張が増していきます。
コミュニケーションはまず相手を尊重することから始まる
2016年、元SMAPの中居正広さんの「傾聴力」が話題になりましたが、相手のことをしっかりと見てよく聞くことはそれにもつながり、相手を尊重する態度といえるでしょう。そして、たとえ明らかに相手が間違っていると感じたとしても、「それは違う」とすぐにはねのけず、「そうなのか、君はそう思うんだね」と一度、自分の頭に入れて検討してみることです。その上で、こういう考え方はどうだろうと提示すると、相手との間に通路が生まれる可能性が膨らみます。つまり、人間として自分も同じ場所に立ち、一対一で接することから信頼は生じるのではないでしょうか。論理的説得だけでは、人間関係は形成されません。あの人は自分の話をきちんと聞いてくれる人だ、という心の安心があれば、相手は反応を返すということです。それが仕事の結果につながることもあるでしょう。このような人間関係を築いていくことで職場の緊張が和らぎ、いつのまに自然なコミュニケーションが生まれるようになるということですね。
<参考文献>
・『心が折れる職場』(見波利幸著、日本経済新聞出版社)
・『心が折れる職場』(見波利幸著、日本経済新聞出版社)
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
現代社会にとって空海の思想がいかに重要か。AIが仕事の仕組みを変え、超高齢社会が医療の仕組みを変え、高度化する情報・通信ネットワークが生活の仕組みを変えたが、それらによって急激な変化を遂げた現代社会に将来不安が増...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/12
『武功夜話』は偽書か?…疑われた理由と執筆動機の評価
歴史の探り方、活かし方(5)史実・史料分析:秀吉と秀次編〈下〉
豊臣秀次事件に対する見方を変えた『武功夜話』だが、実は偽書疑惑もある。今回は、そのことに鋭く迫っていく。『武功夜話』は、豊臣秀吉に仕えて大名まで上り詰めた前野長康の功績を中心に記された史料だが、その発表・出版の...
収録日:2025/04/26
追加日:2025/11/28
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた要因はオウンゴール
内側から見たアメリカと日本(6)日本企業の敗因は二つのオウンゴール
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた主な要因として、二つのオウンゴールを挙げる島田氏。その一つとして台湾のモリス・チャン氏によるTSMC立ち上げの話を取り上げるが、日本はその動きに興味を示さず、かつて世界を席巻して...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/25
歴史作家・中村彰彦先生に学ぶ歴史の探り方、活かし方
編集部ラジオ2025(29)歴史作家の舞台裏を学べる
この人生を生きていくうえで、「歴史」をひもとくと貴重なヒントにいくつも出会えます。では、実際にはどのように歴史をひもといていけばいいのか。
今回の編集部ラジオでは、歴史作家の中村彰彦先生がご自身の方法論...
今回の編集部ラジオでは、歴史作家の中村彰彦先生がご自身の方法論...
収録日:2025/10/17
追加日:2025/11/27
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」という現象は起こるのか。対人コミュニケーションにおいて誰もが経験する理解や認識の行き違いだが、私たちは同じ言語を使っているのになぜすれ違うのか。この謎について、ベストセラー『「何...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/02


