知識創造戦略論~暗黙知から形式知へ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
SECIモデルから暗黙知と形式の相互変化を考える
知識創造戦略論~暗黙知から形式知へ(8)SECIモデルによる暗黙知の形式知化
遠山亮子(中央大学 大学院 戦略経営研究科 教授)
暗黙知と形式の相互変化を考えるためには、SECIモデルが重要だ。これは、暗黙知を暗黙知に変換する共同化、暗黙知を形式知に変換する表出化、形式知と形式知を組み合わせる連結化、形式知を暗黙知に変換する内面化の四つの部分から成り、それぞれの頭文字をとってSECIモデルと呼ばれる。(全9話中第8話)
時間:13分18秒
収録日:2018年11月24日
追加日:2019年8月29日
≪全文≫

●SECIモデルからみる暗黙知と形式知の相互変化


 では知識がどうやってつくられていくかという話に移ります。知識は、暗黙知と形式知の相互変化によってつくられると知識創造理論では考えています。

 これはSECIモデル、SECIプロセスといいます。これはもともと英語で出版された本に基づくもので、Socializaiton(共同化)、Externalization(表出化)、Combination(連結化)、Internalization(内面化)の、S、E、C、Iの頭文字を取ってSECIと読んでいます。これは、ずっとぐるぐる回っているプロセスなので出発点も終わりもないのですが、話しやすいので共同化から話を始めます。


●共同化は暗黙知を暗黙知に変換し、共有するプロセス


 共同化プロセスは、暗黙知を暗黙知に変換するプロセスです。具体的には身体や五感を駆使して、直接経験を通じて暗黙知を共有したり蓄積したりするプロセスです。暗黙知は自分の経験を通して蓄積されていく知なので、直接の経験が大事です。例えばシェフになりたいという人は、どんなに料理の本を読んでもそれだけではシェフにはなれないでしょう。

 その人はレストランに行って、修行をして、実際、自分の手を動かして五感を駆使します。耳で料理の音を聞いて、鼻で匂いをかいで、目で親方がやっていることを見て、舌で味わって、料理という技術を身に付けていきます。これが共同化プロセスです。


●表出化は暗黙知を形式知に変換するプロセスである


 次のプロセスが表出化(Externalization)です。これは暗黙知を形式知に変換するプロセスです。対話や試作というのは自分自身との対話のことで、それらによって概念やデザインをつくっていくプロセスですが、先ほどの例でいえば、そうしてシェフがレシピを書くということです。すると、その料理の知識は他の人に広く伝えることができます。そっくりさんは、同じ味でなくても似たような味の料理を作れるようになります。

 このとき、自分の暗黙知を表出化する他に、他の人の暗黙知を翻訳することもできます。先ほど表現力の話をしましたが、自分の考えや自分の技術を言葉で表現するのがうまい人もいれば、そうじゃない人もいます。よく職人は口下手な人が多いといわれますが、その場合、誰かがインタビューして、その職人の技能を伝えるということをします。そうして、暗...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
会社人生「50代の壁」(1)“9の坂”とまさかの坂
サラリーマン人生「50代の壁」を乗り越える生き方
江上剛
オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ(1)ビジネスのヒントは歴史にあり
『失敗の本質』、中国古典…ビジネスのヒントを歴史に学ぶ
三谷宏治
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建
バブル世代の現実とこれからの生き方
バブル世代は「バブル崩壊世代」、苦労の先に見えるものがある
江上剛
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正

人気の講義ランキングTOP10
インテリジェンス・ヒストリー入門(1)情報収集と行動
日本の外交には「インテリジェンス」が足りない
中西輝政
平和の追求~哲学者たちの構想(3)サン=ピエールとモンテスキュー
「国連」の発想の源は?…一方、小共和国連合=連邦構想も
川出良枝
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(1)北斎の画狂人生と名作への進化
葛飾北斎と応為…画狂の親娘はいかに傑作へと進化したか
堀口茉純
熟睡できる環境・習慣とは(4)起きているときを充実させるために
夜まとめて寝なくてもいい!?「分割睡眠」という方法とは
西野精治
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
生成AI「Round 2」への向き合い方(2)ハードで動くCopilot
Microsoft Copilotの革新性…想像がつかない世界に
渡辺宣彦
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治