知識創造戦略論~暗黙知から形式知へ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
暗黙知を形式知化するための方法とは
知識創造戦略論~暗黙知から形式知へ(7)暗黙知を形式知化するために
遠山亮子(中央大学 大学院 戦略経営研究科 教授)
暗黙知を形式知化するためには、メタファー、キーワード、オノマトペといったいくつかの方法が考えられる。それと同時に、形式知化するための条件もあり、インセンティブやコミットメントといったものが挙げられる。(全9話中第7話)
時間:10分41秒
収録日:2018年11月24日
追加日:2019年8月29日
≪全文≫

●暗黙知が消えてしまうという問題


 さて、前回、「競争優位の源泉としての暗黙知」というお話の中で「モノづくりは人づくりだ」という話をしましたが、暗黙知は人につきます。ところが実は今、日本企業が直面している問題は2007年問題というものです。

 2007年から団塊の世代がどんどん退職し始めます。暗黙知は人につくがゆえに、その人がいなくなってしまうとその人が持っている暗黙知も消えてしまうという問題が発生します。


●暗黙知を形式知化するための方法


 暗黙知から形式知にすることはどうしたらできるのでしょうか。メタファーを使うと、暗黙知とは雲のようなもので、ふわふわしてつかみどころがないのですが、形式知は、その中でつくられる雪の結晶のようなものです。雪の結晶は手で触れることができます。でも、どっちもH2Oで形が違います。どうやったら、その雲の中で雪の結晶ができるのかが暗黙知の形式知化の問題ですが、方法論にはいくつかあります。

 例えば対話です。人と話しているうちに、自分のもやもやとしたアイデアが形を取って、「そうそう、それ、私が考えてたの、それ」ということはありますよね。それは暗黙知が言葉になっていく過程です。対話によって暗黙知が形式知化されていきます。

 次に、観察です。人がやっていることを細かく観察して分析できることによって、職人の技が形式知化されることになります。

 それからキーワード。これは「モンタージュ技法」と呼ばれています。最近だと会社であまり使わないかもしれないですが、昔、「KJ法」というものがあって、発想法のやり方なのですが、頭の中に浮かんだキーワードをポストイットに書いていきます。たくさんキーワードを書いて、それをまとめてキーワード同士の関係性を図示化していくことによって新しいアイデアが生まれるという発想法ですが、そうしたやり方で、頭の中でもやもやしたアイデアを形にしていくことができるのです。

 それからメタファーやアナロジーです。メタファーは、先ほどの暗喩です。例えば暗黙知は概念ですが、それは雲のようなものです。これがメタファーです。アナロジーとは何々に似ているということですが、言葉でうまく表せないとき、例えば暗黙知を説明するのが難しいように、概念を説明するのが難しいときに、雲のようなものですという...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
組織改革の要諦~活性化と人材活用(1)準備、スピード、タイミング
組織改革は最初に全体像と将来像を示すのが重要
秋池玲子
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
不便益システムデザインの魅力と可能性(1)「便利・不便」「益・害」の関係
便利を求めるだけのいいの?…「不便益」で発見できる新たな魅力
川上浩司
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
組織心理学~若者とのコミュニケーション(1)「Z世代」の特徴と接し方
Z世代は傷つきやすい!?…昔の世代との相違点、共通点とは
山浦一保

人気の講義ランキングTOP10
ピアノでたどる西洋音楽史(1)ヴィヴァルディとバッハ
クラシック音楽の歴史をピアノ演奏で辿る~ヴィヴァルディ四季
野本由紀夫
テロメアから考える「アンチエイジング」(1)老化とテロメアの関係
テロメアの長さが「がんリスク」と「老化」のカギを握る
堀江重郎
「満洲」から考える日本とアジア(4)蒙古襲来と清朝建国
実は元寇はモンゴル人ではなかった?満洲をめぐる民族興亡史と「漢族」との関係…蒙古襲来から清朝建国まで
宮脇淳子
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
クラシックで学ぶ世界史(1)時代を映す音楽とキリスト教
クラシック音楽で世界史がわかる…宗教音楽からクラシックへ
片山杜秀
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(2)教義の宗教と覚りの宗教
キリスト教は教義の宗教、仏教は覚りの宗教…仏教はなぜ普遍宗教か
橋爪大三郎
バッハで学ぶクラシックの本質(1)リベラルアーツと音楽
音楽の父バッハ…なぜ「音楽」が西洋でリベラルアーツなのか?
樋口隆一
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
数学と音楽の不思議な関係(1)だれもがみんな数学者で音楽家
世界は音楽と数学であふれている…歴史が物語る密接な関係
中島さち子