渡部昇一に学ぶ教養と明朗
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
本質をズバリとつかむ「直観力」はいかに獲得されるのか
渡部昇一に学ぶ教養と明朗(3)直観力の根源とは?
あるときは、エーゲ海を泳いで西洋文明と日本文明の違いを悟った渡部昇一先生。またあるときは、自慢の最新式のオフィスを見て、「これは上司は楽でいいですね。監視しやすいから」と喝破してみせた渡部昇一先生。さらに子どものころの玄一氏が「ソビエトって怖いんでしょ?」と聞いたら、「いや、あの国はそんなに遠い未来じゃないうちに潰れてなくなるよ」と答えたという。その類いまれなる「直観力」は、いかに生まれたのか。その謎に迫っていく。(全10話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:9分47秒
収録日:2020年9月9日
追加日:2020年10月23日
カテゴリー:
≪全文≫

●廃れたギリシャの神殿と、今も続く日本の神社の対比


―― これはエピソードの1つなのでしょうけれども、よく渡部昇一先生がおっしゃっていたのが、エーゲ海で泳いでいたときに、廃虚があった。それはギリシャ時代の神殿なのだけれど、今は廃虚になっていて、要するに宗教としては途絶えてしまったものだ。一方、日本の海で泳いだときは神社があった。神社も非常に長い歴史があるけれど、こちらはずっとお祀りが続いていて、いまだに信仰の対象になっている。このヨーロッパのあり方と日本のあり方というものは、どうなのだろう、と。

 特に渡部昇一先生はキリスト教、カトリックを信仰されていたこともあるので、深いところも含めて、ギリシャの宗教と日本の宗教の比較とか、いろんなことが多分……。

渡部 そうなんです。

執行 でも本当、日本は続いていますからね。

渡部 そう。そんなことをすごく楽しそうに。

執行 それは昇一先生の比較文化論の中枢課題だと思う。だから普通の日本の学者より、一段深いのです。それで、おもしろい。われわれの生活とも密着している。

 ただ、私が学生時代からすごく尊敬している増田四郎という日本の歴史学者がいます。最後は一橋大学の学長をやった人で、彼の『ヨーロッパとは何か』(岩波書店)が大好きです。もう一つ、岩波全書で出ていた『西洋中世世界の成立』(岩波書店)があり、これは完全に歴史学者による学問的な本ですが、この本自体の理解を私は、昇一先生の『アングロサクソンと日本人』でやりました。

 だから私は、本当の学問を理解させるための力が、「人間力」の中から出てくると思うのです。渡部昇一先生という学者の中に打ちこまれた「人間力」が、ギリシャ的な晴朗をつくっている。ギリシャ的晴朗とは、「晴朗」と日本語に一応、訳されているけれども、「明朗」ということですよね。この「明朗」が、渡部昇一先生と渡部家の中心課題であるように思うのです。それを、『明朗であれ』を読んで、すごく実感しました。

 そして、渡部家に貫通している「明朗さ」が、学問を通り越して、日本人の心に訴えてくる。いろいろなものをわからせてくれる。だって私は、この昇一先生の本(『アングロサクソンと日本人』)を読んで、増田四郎の学問書(もともと好きではありましたが)が全部、腹に落ちたわけですから。昇一先生が、腹に落としてくれたとい...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(38)アメリカ中間選挙と民主主義
【10min解説】第2期のトランプ大統領と中間選挙を考える
テンミニッツ・アカデミー編集部
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(4)アレクサンドル・ネフスキーの英雄化
ロシアの英雄「アレクサンドル・ネフスキー」はなぜ英雄か…ドイツ騎士団と戦った歴史がどう利用されたか
上月豊久
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(3)国司と郡司のつきあい
郡司の妻たちと宴会!?……国司・大原真人今城へのはなむけの歌に記された「媚態表現」の真相と人心掌握術
上野誠
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
「発想力」の技法を学ぶ(1)発見と探究(前編)
“なぜ”を繰り返せ!『発想力の全技法』に学ぶ原因探究法
三谷宏治