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朝貢

朝貢
 朝貢は、中国の東アジアにおける前近代的な貿易関係を指す言葉。諸外国の君長が中国皇帝の徳を慕い、貢物を持ってやってくることを「朝貢」と呼び、その見返りに皇帝が回賜を与え国王に任命することを「冊封」と呼ぶ。古来、中華思想(華夷思想)を持つ中国では、夷狄(周辺諸外国)に対する貿易は、中国が与える恩恵と考えられたからだ。周辺諸国からの朝貢・冊封関係は漢代初期から始まり、3世紀に邪馬台国女王卑弥呼が魏王朝から親魏倭王に封ぜられ金印を受けたのも、この体制への編入を意味する。6世紀以降、日本(倭国)は離脱したが、朝貢が貿易にまで拡大して制度化されたのは14世紀の明代以降である。中国上位の不平等な外交関係だが、内政干渉などは行われず、諸外国は基本的に自主性を保てた。近代西欧の国際関係や自由貿易の原則と対立する朝貢システムは、19世紀半ばのアヘン戦争によって打ち破られた。  「10MTVオピニオン」では、作家で『中国という難問』の著書がある石川好氏が「朝貢」をビジネスの一形態ととらえるユニークな見方を提供。中国の権力構造や市場システムが分かりやすく解説され、中国という国自体への理解を促している。

『魏志倭人伝』には陳寿の理念と事実が混在する

『三国志』から見た卑弥呼(2)陳寿の執筆意図
『魏志倭人伝』は『三国志』の中で倭国(邪馬台国)がどの異民族よりも圧倒的な存在感を持っていたことを表すものだが、早稲田大学文学学術院教授の渡邉義浩氏はさまざまな角度から著者・陳寿の執筆意図について...
収録日:2018/03/15
追加日:2018/08/24
渡邉義浩
早稲田大学常任理事・文学学術院教授

中華思想を「太陽系」と考えれば、理解が進む

中国にとって国境問題とは何か
尖閣問題をめぐり、日中がにらみあっている。主張は平行線をたどり、「中国にとっての国境問題とは何か」という疑問は深まる一方だ。互いの認識のズレはなぜ生じたか。中国という難問解決への糸口は、まずここから。
収録日:2013/10/31
追加日:2014/03/13
石川好
作家

「仲間と認めつつも、中心はあくまでも中国」という姿勢

中国の「なぜ」(3)なぜ「朝貢が中国外交の基本になったのか」
中国の朝貢外交とは何か。原点はどこにあるのか。今なお深く根ざす「朝貢」の遺伝子から、中国を理解するヒントを示す。(全8話中第3話)
収録日:2013/08/05
追加日:2014/02/24
石川好
作家