社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2017.06.07

億万長者が続出!?噂の仮想通貨を使うには?

 「ビットコイン」など仮想通貨が高騰し、注目を集めています。

 2014年にビットコインの取引所「マウント・ゴックス」が破綻した事件で、仮想通貨の存在を知った人も多いのではないでしょうか。

 投資先としてのリスクの高さから敬遠されてきた感があるのですが、今年の5月下旬までに「億万長者が続出、360人以上が億超え、5億円超えが102人も!」という状況について、Twitterで独自に調査したというBLOGOSの記事には驚かされました。

高騰の真相

 これまでの高騰は、希少性と発行量が決まっているところへ、多額の資金が流入しているためです。国家の規制緩和や、国際的な企業の参入表明というニュースが後押しして、今年(2017年)の4月よりじりじり値を上げ、いくつかの仮想通貨を例にとると、リップル=XRP(0.7円→50円)、イーサリアム=ETH(2,000円→25,000円)という上昇傾向です。もっとも有名なビットコインは、今年(2017年)の1月には1ビットコインが約120,000円、5月のピークには約330,000円にまで高騰しています。
 世界レベルでみると、1ビットコイン=20円の時に、5,000ビットコインを交換して保管していた人も少なからず、資産的には10万円が16億5千万円になったという計算になります。

仮想通貨は暗号通貨

 仮想通貨は、正確には、暗号通貨というべきで、IT技術(ブロックチェーン技術)をベースに不正を退け、これまでの国家貨幣と銀行というシステムでは難しかったサービスができるようになります。もっとも分かりやすい使用例は「受送金」です。銀行口座を持てない国の個人との取り引きなどで、素早く相手に届き、しかも手数料が安いというメリットがあります。なお、暗号通貨にはそれぞれの特性があり、その仕様によってその価値が決まります。投機的価値ばかりがニュースになりがちですが、本来の使用価値はまさに革命的といってよいポテンシャルを秘めているのです。

どこで買えるの、どこで使えるの

 そして気になるのは、どこで買えるのか、どこで使えるというところではないでしょうか。まず始めるには、コイン取引所での口座開設が必要になります。その後、日本円を入金して仮想通貨を買うという流れになります。未来のお金という感覚で、少額からでもさわってみるのがよいかもしれません。

 コイン取引所には、それぞれスマホにも入れられるウォレットアプリが用意されているので、そのアプリを使って、それぞれのお店で支払いをすることになります。クレジットカード決済のようにお店側の手数料やカードリーダーが必要なく、銀行口座からの振込のように振込手数料も必要ありません。コイン取引所の会社にもよりますが、無料もしくはごくごく少ない手数料で決済できるというメリットがあります。

 ぞくぞくと仮想通貨が使えるお店が増えていますが、Bitcoin日本語情報サイトによると、2017年6月4日現在で、通信販売:39件、実店舗:161件の掲載があります。大きな話題としては、今年(2017年)の4月7日(金)より、大手家電量販店であるビックカメラ有楽町店、ビックロ ビックカメラ新宿東口店が仮想通貨ビットコインでの支払い対応を始めました。おもに、中国などインバウンド客を見込んでいるようです。

 投機的な面白さもありますが、まずは通貨として使ってみることもオススメします。

<参考サイト>
・BLOGOS 仮想通貨投資で億万長者が続出「ビットコイン研究所調べ」
http://blogos.com/article/226638/
・Bitcoin日本語情報サイト ビットコインが使える日本のお店
https://jpbitcoin.com/shops
・仮想通貨ラボ
http://crypto-currency.site/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著

古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著

渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(1)古き良きキリスト教社会

渡部昇一氏には、若き頃に留学したドイツでの体験を記した『ドイツ留学記(上・下)』(講談社現代新書)という名著がある。1955年(昭和30年)から3年間、ドイツに留学した渡部昇一氏が、その留学で身近に接したヨーロッパ文明...
収録日:2021/08/06
追加日:2021/10/23
渡部玄一
チェロ奏者
2

逆境に対峙する哲学カフェ…西洋哲学×東洋哲学で問う矛盾

逆境に対峙する哲学カフェ…西洋哲学×東洋哲学で問う矛盾

逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる

「逆境とは何に逆らうことなのか」「人はそもそも逆境でしか思考しないのではないか」――哲学者鼎談のテーマは「逆境に対峙する哲学」だったが、冒頭からまさに根源的な問いが続いていく。ヨーロッパ近世、ヨーロッパ現代、日本...
収録日:2025/07/24
追加日:2025/12/19
3

豊臣兄弟の謎…明らかになった秀吉政権での秀長の役割

豊臣兄弟の謎…明らかになった秀吉政権での秀長の役割

豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(1)史実としての豊臣兄弟と秀長の役割

豊臣と羽柴…二つの名前で語られる秀吉と秀長だが、その違いは何なのか。また、これまで秀長には秀吉の「補佐役」というイメージがあったが、史実ではどうなのか。実はこれまで伝えられてきた羽柴(豊臣)兄弟のエピソードにはか...
収録日:2025/10/20
追加日:2025/12/18
黒田基樹
駿河台大学法学部教授 日本史学博士
4

「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない

「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない

「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会

アメリカが日本の運命を左右する国であることは、安全保障を考えても、経済を考えても、否定する人は少ないだろう。だが、そのような国であるにもかかわらず、日本人は、本当に「アメリカ」のことを理解できているだろうか。日...
収録日:2022/11/04
追加日:2023/01/06
橋爪大三郎
社会学者 東京科学大学名誉教授 大学院大学至善館教授
5

キリスト教とは?…他の一神教との違いは神様と法律の関係

キリスト教とは?…他の一神教との違いは神様と法律の関係

宗教で読み解く世界(1)キリスト教の世界

キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、儒教、そして日本宗教の、それぞれの特徴を「ひと言」で分析すると? 橋爪大三郎先生が一刀両断に分析。宗教の特徴を知れば、世界の各地域のあり方や文化もよくわかるようになる。「教...
収録日:2019/01/21
追加日:2019/05/18
橋爪大三郎
社会学者 東京科学大学名誉教授 大学院大学至善館教授