社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
35歳が分かれ道?仕事が嫌になる年齢とは?
あなたは仕事が好きですか? 嫌いですか?
イギリスの人材関連企業ロバート・ハーフがイギリス人2,000人に行った調査で、「35歳以上の人たちは35歳以下の若い人たちよりも仕事で不幸と感じている傾向がある」という結果が出たそうです。その調査によると、35歳以上の人は6人に1人が「仕事で不幸」と感じており、これは35歳以下に比べると約2倍の数になるとのこと。主な理由は年齢が高くなるにつれて責任が重くなり、ストレスが増えること。また、家庭を持つことで収入に対するプレッシャーを抱えることなどが挙げられています。
会社勤めをしている知り合いの女性Bさん(40歳)に、35歳から現在の仕事に対する考え方に変化があったかどうか聞いてみました。すると、「すごくありました。役職がついているわけではないけれど、後輩が増えて自分が年齢もキャリアも上になってくるといろいろ気がついてしまって。35歳から38歳ぐらいのときは特に、役職がなくても責任感からつい先回りして動いたり、フォローしたりすることが増えました。かといって誰も評価してくれないし、自分ばかりが損しているような気持ちになって、悶々としていました」とストレスを感じていたと話してくれました。今は「40歳になって、自己犠牲じゃないけれど、そういう役回りなのかなと受け止めて働けるようになりました」と、気持ちを割り切っているそうです。
ほかの知り合いにこの話題について意見を求めると、「仕事への考え方が変わるのはもっと早いのでは」という反応も。これには「転職経験組」と転職をしたことがない「転職ゼロ組」の違いもあるような気がします。不満があっても転職できない、あるいは転職する気がない人は「しょせん仕事なんてこんなもん」と若いうちから割り切って仕事をしているからです。しかし、この達観が不幸かというと、そうでもありません。
転職する、しないにかかわらず、働き方は人それぞれ。価値観も違いますが、「イヤだから仕事はしない」と言える恵まれた立場にいる人はそう多くはいないはず。楽しくなくたって辛くたって、仕事をしないと生きていけないからこそ、個人的には、職場の仲間といがみあったり足を引っ張りあったりしないで、「今日も頑張って働いて、自分たちエライよね」とお互いを刺激しあいながら、気持ち良く働ける環境が増えることを願っています。
イギリスの人材関連企業ロバート・ハーフがイギリス人2,000人に行った調査で、「35歳以上の人たちは35歳以下の若い人たちよりも仕事で不幸と感じている傾向がある」という結果が出たそうです。その調査によると、35歳以上の人は6人に1人が「仕事で不幸」と感じており、これは35歳以下に比べると約2倍の数になるとのこと。主な理由は年齢が高くなるにつれて責任が重くなり、ストレスが増えること。また、家庭を持つことで収入に対するプレッシャーを抱えることなどが挙げられています。
30代は自分の意識も働く環境も変わってくる
細かく見ていくと、たとえば20代の頃は輝く未来に向かって意気揚々と夢中で仕事に取り組んでいた人も、年齢と経験を重ねるにつれ、仕事にマンネリを覚えてしまうことが多いようです。また、30代は結婚や子どもが生まれるといったライフイベントが起きやすい時期。仕事を第一優先にしてきた人も、それ以上に大切なものや生きがいを見つけることで、「出世しなくても家族を養えればいいや」「仕事はそこそこにプライベート優先で」と向き合い方が変わることも。職場での環境や人間関係の変化も考え方に影響するということです。会社勤めをしている知り合いの女性Bさん(40歳)に、35歳から現在の仕事に対する考え方に変化があったかどうか聞いてみました。すると、「すごくありました。役職がついているわけではないけれど、後輩が増えて自分が年齢もキャリアも上になってくるといろいろ気がついてしまって。35歳から38歳ぐらいのときは特に、役職がなくても責任感からつい先回りして動いたり、フォローしたりすることが増えました。かといって誰も評価してくれないし、自分ばかりが損しているような気持ちになって、悶々としていました」とストレスを感じていたと話してくれました。今は「40歳になって、自己犠牲じゃないけれど、そういう役回りなのかなと受け止めて働けるようになりました」と、気持ちを割り切っているそうです。
転職を「する」「しない」で関わってくる?
30代後半は仕事とプライベートのバランスを考え始める時期と先ほどいいました。執筆業を仕事にしている知り合いの女性Bさんに聞くと、「転職の度に仕事の内容とお給料などのステージが上がっていくので、楽しくて夢中で仕事していたらいつの間にか38歳になっていた」と笑っていました。しかし、この年齢になるとマンネリを感じはじめ、「このまま仕事ばかりの生活をしていていいのか…」とワーク・ライフ・バランスを考え始めたといいます。彼女は、40歳を迎える直前に思い切って仕事中心の生活を離れ、マイペースに仕事ができるフリーランスの道を選びました。フリーランスという道があったのは専門職の特権かもしれませんが、経済的には不安定。それでも自分らしく生きる道を選んだ彼女は、今は新しい世界に刺激を受けながら生き生きと仕事をしています。ほかの知り合いにこの話題について意見を求めると、「仕事への考え方が変わるのはもっと早いのでは」という反応も。これには「転職経験組」と転職をしたことがない「転職ゼロ組」の違いもあるような気がします。不満があっても転職できない、あるいは転職する気がない人は「しょせん仕事なんてこんなもん」と若いうちから割り切って仕事をしているからです。しかし、この達観が不幸かというと、そうでもありません。
転職する、しないにかかわらず、働き方は人それぞれ。価値観も違いますが、「イヤだから仕事はしない」と言える恵まれた立場にいる人はそう多くはいないはず。楽しくなくたって辛くたって、仕事をしないと生きていけないからこそ、個人的には、職場の仲間といがみあったり足を引っ張りあったりしないで、「今日も頑張って働いて、自分たちエライよね」とお互いを刺激しあいながら、気持ち良く働ける環境が増えることを願っています。
<参考サイト>
・Robert Half:Research finds the age of discontent at work starts at just 35
https://www.roberthalf.co.uk/press/research-finds-age-discontent-work-starts-just-35
・Robert Half:Research finds the age of discontent at work starts at just 35
https://www.roberthalf.co.uk/press/research-finds-age-discontent-work-starts-just-35
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
宇宙とは何かを考えるうえで中国の古典である『荘子』・『淮南子(えなんじ)』に由来する「宇宙」という言葉が意味から考えてみたい。続いて、地球から始まり、太陽系、天の川銀河(銀河系)、局所銀河群、超銀河団、そして大...
収録日:2020/08/25
追加日:2020/12/13
日本は素晴らしい歴史史料の宝庫…よい史料の見つけ方とは
歴史の探り方、活かし方(1)歴史小説と史料探索の基本
「歴史を探索していく」とは、どういうことなのだろうか。また、「歴史を活かしていく」とはどういうことなのだろうか。歴史作家の中村彰彦氏に、歴史を探り、活かしていく方法論を、具体的に教えてもらう本講義。第一話は、歴...
収録日:2025/04/26
追加日:2025/11/14
なぜ伝わらない?理解の壁の正体を今井むつみ先生に学ぶ
編集部ラジオ2025(27)なぜ何回説明しても伝わらない?
「何回説明しても伝わらない」「こちらの意図とまったく違うように理解されてしまった」……。そんなことは、日常茶飯事です。しかしだからといって、相手を責めるのは大間違いでは? いやむしろ、わが身を振り返って考えないと...
収録日:2025/10/17
追加日:2025/11/13
脳内の量子的効果――ペンローズ=ハメロフ仮説とは
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(2)量子論と空海密教の本質
「ワット・ビット連携」の概念がある。これは神経と血管の関係にも似ており、両者が密接に関係するところから、それをもとに人間の本質について考察していくことになる。また、中村天風の思想から着想を得て、人間の心には霊性...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/13
偉大だったアメリカを全否定…世界が驚いたトランプの言動
内側から見たアメリカと日本(2)アメリカの大転換とトランプの誤解
アメリカの大転換はトランプ政権以前に起こっていた。1980~1990年代、情報機器と金融手法の発達、それに伴う法問題の煩雑化により、アメリカは「ラストベルト化」に向かう変貌を果たしていた。そこにトランプの誤解の背景があ...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/11


