脳細胞を新しくする!?「うつ」の最新予防&改善法
厚生労働省のWEBサイトによると、精神疾患により医療機関にかかっている患者数は、近年大幅に増加しており、平成23年は320万人。特に「うつ病」は著しい増加がみられているという。
「うつ」の新たな対策として、「運動」の有効性を説くドクターがいる。順天堂大学の堀江重郎氏だ。
堀江氏によると、最新の研究で「運動」により脳の神経細胞が新しく作られることが分かってきたという。脳の1つの領域である記憶に関係する「海馬」の中の神経が、運動することによって再生しやすくなるのだという。
従来、脳の神経は1度できると2度と再生しないと言われてきたが、実はそうではなく、新しくできてくるという新理論が注目されている。
さらに驚くのは、運動することによって「うつ」を予防できるということだ。この大きな理由の一つとして、いわゆる男性ホルモンと呼ばれるテストステロンが「うつ」に対して抵抗する力、あるいは「うつ」を起こすようなストレスに対して抵抗する力があり、運動することによって男性ホルモンが高まるということを挙げている。
また、脳の中で出るBDNFという神経に栄養を送り届ける因子が高まることによって、「うつ」を予防できる、あるいは、現在「うつ」の方も症状が軽くなってお薬がいらなくなるということも証明されているという。
最新医療は体の病だけでなく、心の病をも急速に解明しはじめているのだ。