社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
外国人に日本のコンビニが絶賛される理由
東京五輪期間中、外国人選手や外国人記者が日本のコンビニについて「日本のコンビニはすごい!」「また来たい!」などと絶賛するSNSが次々と投稿されたことが話題となりました。外国人にとって、日本のコンビニは自国のそれにはない魅力があるようです。
外国人は日本のコンビニのどんなところに驚き、そして惹かれるのでしょうか?
なんといっても「いつ行っても空いている」というところに外国人は驚くようです。海外にも24時間営業のお店はありますがごく少数。日本のコンビニのように、昼夜問わず営業しているお店が街のあちこちにあるというのは、非常に珍しいそうです。
そもそもコンビニの先駆けであるセブン-イレブンも最初から24時間営業だったわけではなく、“朝7時に開店し、夜11時に閉店する”というコンセプトにちなんで名づけられています。24時間営業はセブン-イレブンの発祥地であるアメリカで始まりましたが、治安面などの問題から日本ほど普及はしなかったのです。(※米国セブンは2019年から24時間毎日営業する新ブランド「24/7 LIFE by 7-Eleven」を発表)
【2】高品質
外国人が日本のコンビニを評価する大きなポイントが、商品のクオリティの高さ。特におにぎりやお惣菜、スイーツといった各社オリジナルのプライベートブランドのフード類は、いずれも安く、おいしく、種類も豊富。「低糖質」「季節限定」といった付加価値のついた商品も増え、「毎回新商品が出るのが楽しみ!」という日本在住の外国人も多いようです。
【3】多様性
日用品から食品、ホットスナック、お酒まで、日本のコンビニはとにかく品揃えが豊富。それに加え電子レンジやコピー機、宅配、公共料金の支払い、証明書の発行など、サービスも充実しています。「おにぎりを温めてくれるなんて嬉しい!」「突然の雨にも傘やレインコートが売っていて安心」「母国ではコピー屋さんに行かないとコピーできないから便利!」「チケットなど高額の支払いのやりとりができるなんて信じられない」などと、安心かつ配慮の行き届いたサービスに舌を巻く外国人は多数いるようです。
【4】普遍性
日本のコンビニは日本中どこへ、いつ行っても(地域限定品をのぞけば)おおむね同じ商品、同じサービスを受けられるうえ、スペースがないほど棚に商品が並んでいます。しかも深夜でも安心して利用できるのも魅力。この普遍性こそ、日本のコンビニならでは。カナダの放送局CBCの東京五輪記者が「18時間のオリンピック報道が終わった午前2時10分の東京でもお店が開いている!棚の在庫は充分だよ。何て素敵な場所だ!」と驚きをもってTwitterに投稿し、7000以上リツイートされて話題となりました。
このように、海外から見ると日本のコンビニはいいことずくめのようですね。
たとえば車社会のアメリカやオーストラリアでは、コンビニといえばたいていガソリンスタンドに併設されるコンパクトなもの。酒類の販売はもちろん、日本ほど品揃えを充実させるのは困難だといわれています。
ヨーロッパでは24時間営業そのものが禁止されている国が多いほか、キリスト教の「安息日」である日曜日は休むという文化が根付いているため、日本のコンビニらしい「いつでも買い物できる」という利便性はあまり求められません。
中国やタイなどのアジア圏では徐々に日本でもなじみのあるコンビニが増えてきましたが、現地の商店や地場チェーンの勢いが強いほか、ターゲットとなる若者が住む場所は賃料がかさむため、体力のない店舗はうまくいきづらいというのが現状。コンビニ大手ローソンも、中国へ進出してから実に25年かけてようやく黒字化したというほどです。
また日本は先進国の中でもとりわけ労働賃金が低く、そのぶん低価格の商品や無料のサービスが成り立っているという側面から、賃金の高い欧米で日本流をそのまま輸出するのはほぼ不可能だという意見もあります。
コンビニは日本ではすでに寡占状態。それゆえ各社海外出店を目指すのは当然の流れといえますが苦戦は必至で、安定して利益を出すための打開策を各社模索しているというのが現状のようです。そのような中でコンビニ最大手のセブン-イレブンは、海外を含めた店舗数が2020年12月に世界で7万店を突破したと発表。同じく大手のファミリーマートやローソンも海外出店の目標数を設定しており、今後も積極的に海外へ打って出る方針です。
日本と海外のコンビニ事情、今後も注視していきたいところですね。
外国人は日本のコンビニのどんなところに驚き、そして惹かれるのでしょうか?
外国人から見た日本のコンビニのスゴイところ
【1】24時間営業なんといっても「いつ行っても空いている」というところに外国人は驚くようです。海外にも24時間営業のお店はありますがごく少数。日本のコンビニのように、昼夜問わず営業しているお店が街のあちこちにあるというのは、非常に珍しいそうです。
そもそもコンビニの先駆けであるセブン-イレブンも最初から24時間営業だったわけではなく、“朝7時に開店し、夜11時に閉店する”というコンセプトにちなんで名づけられています。24時間営業はセブン-イレブンの発祥地であるアメリカで始まりましたが、治安面などの問題から日本ほど普及はしなかったのです。(※米国セブンは2019年から24時間毎日営業する新ブランド「24/7 LIFE by 7-Eleven」を発表)
【2】高品質
外国人が日本のコンビニを評価する大きなポイントが、商品のクオリティの高さ。特におにぎりやお惣菜、スイーツといった各社オリジナルのプライベートブランドのフード類は、いずれも安く、おいしく、種類も豊富。「低糖質」「季節限定」といった付加価値のついた商品も増え、「毎回新商品が出るのが楽しみ!」という日本在住の外国人も多いようです。
【3】多様性
日用品から食品、ホットスナック、お酒まで、日本のコンビニはとにかく品揃えが豊富。それに加え電子レンジやコピー機、宅配、公共料金の支払い、証明書の発行など、サービスも充実しています。「おにぎりを温めてくれるなんて嬉しい!」「突然の雨にも傘やレインコートが売っていて安心」「母国ではコピー屋さんに行かないとコピーできないから便利!」「チケットなど高額の支払いのやりとりができるなんて信じられない」などと、安心かつ配慮の行き届いたサービスに舌を巻く外国人は多数いるようです。
【4】普遍性
日本のコンビニは日本中どこへ、いつ行っても(地域限定品をのぞけば)おおむね同じ商品、同じサービスを受けられるうえ、スペースがないほど棚に商品が並んでいます。しかも深夜でも安心して利用できるのも魅力。この普遍性こそ、日本のコンビニならでは。カナダの放送局CBCの東京五輪記者が「18時間のオリンピック報道が終わった午前2時10分の東京でもお店が開いている!棚の在庫は充分だよ。何て素敵な場所だ!」と驚きをもってTwitterに投稿し、7000以上リツイートされて話題となりました。
このように、海外から見ると日本のコンビニはいいことずくめのようですね。
“日本流”のコンビニ、海外では難しい?
これほどまでに絶賛される日本のコンビニ。しかし海外でそのまま“日本流”のコンビニを出店しようとしても、一筋縄ではいかないとされています。その大きな要因は、文化や商習慣、就労意識の違いです。たとえば車社会のアメリカやオーストラリアでは、コンビニといえばたいていガソリンスタンドに併設されるコンパクトなもの。酒類の販売はもちろん、日本ほど品揃えを充実させるのは困難だといわれています。
ヨーロッパでは24時間営業そのものが禁止されている国が多いほか、キリスト教の「安息日」である日曜日は休むという文化が根付いているため、日本のコンビニらしい「いつでも買い物できる」という利便性はあまり求められません。
中国やタイなどのアジア圏では徐々に日本でもなじみのあるコンビニが増えてきましたが、現地の商店や地場チェーンの勢いが強いほか、ターゲットとなる若者が住む場所は賃料がかさむため、体力のない店舗はうまくいきづらいというのが現状。コンビニ大手ローソンも、中国へ進出してから実に25年かけてようやく黒字化したというほどです。
また日本は先進国の中でもとりわけ労働賃金が低く、そのぶん低価格の商品や無料のサービスが成り立っているという側面から、賃金の高い欧米で日本流をそのまま輸出するのはほぼ不可能だという意見もあります。
コンビニは日本ではすでに寡占状態。それゆえ各社海外出店を目指すのは当然の流れといえますが苦戦は必至で、安定して利益を出すための打開策を各社模索しているというのが現状のようです。そのような中でコンビニ最大手のセブン-イレブンは、海外を含めた店舗数が2020年12月に世界で7万店を突破したと発表。同じく大手のファミリーマートやローソンも海外出店の目標数を設定しており、今後も積極的に海外へ打って出る方針です。
日本と海外のコンビニ事情、今後も注視していきたいところですね。
<参考サイト>
東京五輪、日本のコンビニが外国人から絶賛される―台湾メディア│Record China
https://www.recordchina.co.jp/b880369-s25-c30-d0052.html
世界のコンビニが日本と違うって本当?コンビニ文化と役立つ英語フレーズ│レアジョブ英会話「English Lab」
https://www.rarejob.com/englishlab/column/20210707/
日系コンビニ苦戦 インドネシアで「3つの壁」│日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDX22H3B_U6A220C1FFE000/
東京五輪、日本のコンビニが外国人から絶賛される―台湾メディア│Record China
https://www.recordchina.co.jp/b880369-s25-c30-d0052.html
世界のコンビニが日本と違うって本当?コンビニ文化と役立つ英語フレーズ│レアジョブ英会話「English Lab」
https://www.rarejob.com/englishlab/column/20210707/
日系コンビニ苦戦 インドネシアで「3つの壁」│日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDX22H3B_U6A220C1FFE000/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
運も実力のうち!?小早川の寝返りを生んだ黒田長政の好運
運と歴史~人は運で決まるか(2)運に恵まれるにはどうすればいいか
普通の人間の「運」については、どう考えればいいのだろうか。例えば、日本において消費文化が花開いた江戸時代、11代将軍・徳川家斉の治世には、庶民が「運がめぐってこない」ことを皮肉った狂詩があった。運には「めぐりあわ...
収録日:2024/03/06
追加日:2024/04/25
陰の主役はイラン!?イスラエル・ハマス紛争の宗教的背景
グローバル・サウスは世界をどう変えるか(4)サウジアラビアとイランの存在感
中東のグローバル・サウスといえば、サウジアラビアとイランである。両国ともに世界的な産油国であり、世界の政治・経済に大きな存在感を示している。ただし、石油を武器にアメリカとの関係を深めてきたのがサウジアラビアであ...
収録日:2024/02/14
追加日:2024/04/24
起業の極意!サム・アルトマンと松下幸之助
編集部ラジオ2024:4月24日(水)
ChatGPTを開発したことで一躍有名となったOpenAI創業者のサム・アルトマン。AIの発展によって社会は大きく、急速に変化しており、その中心的な人物こそが彼であるといっても過言ではありません。
そんなアルトマンが...
そんなアルトマンが...
収録日:2024/04/15
追加日:2024/04/24
権威主義とポピュリズムへの対抗…歴史を学び、連帯しよう
民主主義の本質(5)民主主義を守り育てるために
ポピュリズムや権威主義的な国家の脅威が迫る現在の国際社会。それに対抗し、民主主義的な社会を堅持するために、国際社会の中で日本はどのように振る舞うべきか。議論を進める前提として大事なのは「歴史から学ぶ」ことである...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/04/23
ルネサンスはどうやって始まった?…美術の時代背景
ルネサンス美術の見方(1)ルネサンス美術とは何か
ルネサンス美術とはいったい何なのか。これを考えるためには、なぜその時代に古代ギリシャ、ローマの文化が復活しなければならなかったのかを考える必要がある。その鍵は、ルネサンス以前のイタリアの分裂した都市国家の状態や...
収録日:2019/09/06
追加日:2019/10/31