社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
イチローも使っている?仕事に役立つ「陰陽論」の考え方
ヨーロッパでは今、東洋の「陰陽論」という考え方に注目が集まっているそうです。いったい、なぜでしょうか。
「陰陽論」とは、あらゆるものは「陰と陽」、つまり太陽のように輝きを放ち外に向かって発展させていくものと、日向のように陰とはなるけれども内に向かって充実させていくものから成り立っているということ。老荘思想研究者:田口佳史氏によれば、両者は、対立する存在ではなく、互いを補いながら同時に一つの物事をかたちつくっているという考え方なのです。
これは、西田幾多郎が唱えた「絶対矛盾の自己同一」という考え方にも通じるようです。う~ん、四字熟語が2つもあって難しいそうですね。そこで、田口氏が、身近なものに例えて分かりやすく教えてくれました。
皆さん、アサヒビールの「スーパードライ」をご存知ですよね。あのキャッチコピーは、「コクもあるけどキレもある」です。どちらが欠けてもビールはおいしくない。どちらも同じくらい大事、ということです。
でも、果たしてそんなことができるのでしょうか。
ありました、実現させているものが!それは、宅配便会社の「時間指定」というサービスです。「時間指定」は、宅配便会社から見れば何往復もかかっていた人件費やガソリン代が軽減されるため、大変なコストダウンになります。一方、お客さんから見れば、家にいるときに届けてくれるということで「コストダウンとサービスアップの両方」を実現しているサービスになっているわけです。
イエスかノーか、右か左かの二元論を提示する西洋の考え方は今、政治的にも経済的にも行き詰まっています。だからこそ、両者を補い合う「陰陽論」という東洋の考え方が、今、必要とされているのかもしれません。
「陰陽論」とは、あらゆるものは「陰と陽」、つまり太陽のように輝きを放ち外に向かって発展させていくものと、日向のように陰とはなるけれども内に向かって充実させていくものから成り立っているということ。老荘思想研究者:田口佳史氏によれば、両者は、対立する存在ではなく、互いを補いながら同時に一つの物事をかたちつくっているという考え方なのです。
これは、西田幾多郎が唱えた「絶対矛盾の自己同一」という考え方にも通じるようです。う~ん、四字熟語が2つもあって難しいそうですね。そこで、田口氏が、身近なものに例えて分かりやすく教えてくれました。
皆さん、アサヒビールの「スーパードライ」をご存知ですよね。あのキャッチコピーは、「コクもあるけどキレもある」です。どちらが欠けてもビールはおいしくない。どちらも同じくらい大事、ということです。
「コストダウンかサービスアップか」
この考え方をビジネスに当てはめると、「コストダウンかサービスアップか」という問題を上げることができます。この二つは、二者択一すべきではなく、両立させるべきだと田口氏は言います。でも、果たしてそんなことができるのでしょうか。
ありました、実現させているものが!それは、宅配便会社の「時間指定」というサービスです。「時間指定」は、宅配便会社から見れば何往復もかかっていた人件費やガソリン代が軽減されるため、大変なコストダウンになります。一方、お客さんから見れば、家にいるときに届けてくれるということで「コストダウンとサービスアップの両方」を実現しているサービスになっているわけです。
イチロー選手の考え方にも影響を与えている
この考え方、実はすでにアメリカでも使われていました。今年42歳になるイチロー選手は、かつてメジャーリーグでのインタビューで「あなたはどうして、第一線の大リーガーとしてそこまで続けてこられたのですか?」という質問を受けたとき、「それはスランプがあったからです」と答えたそうです。イエスかノーか、右か左かの二元論を提示する西洋の考え方は今、政治的にも経済的にも行き詰まっています。だからこそ、両者を補い合う「陰陽論」という東洋の考え方が、今、必要とされているのかもしれません。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
胆のう結石、胆のうポリープ…胆のうの仕組みと治療の実際
胆のうの病気~続・がんと治療の基礎知識(1)胆のうの役割と胆石治療
消化にとって重要な臓器「胆のう」。この胆のうにはどのような仕組みがあり、どのような病気になる可能性があるのだろうか。その機能、役割についてあまり知る機会のない胆のう。「サイレントストーン」とも呼ばれる、見つけづ...
収録日:2024/07/19
追加日:2025/07/14
青春期は脳のお試し期間!?社会的ニッチェと信頼の形成へ
今どきの若者たちのからだ、心、社会(2)思春期の成長、青春の脳
思春期にからだが急激に成長することを「思春期のスパート」と呼ぶ。先行して大きくなった脳にからだを追いつかせるための戦略である。脳はそれ以上大きくならないが、脳内の配線が変化する。そうした青春期の脳の実態を知るた...
収録日:2024/11/27
追加日:2025/07/12
イエスも法華経のアバター?「全世界救済」の具体像を示す
おもしろき『法華経』の世界(7)真の救済に向かう
『法華経』の原題は「サッダルマ・プンダリーカ・スートラ」といい「白蓮の正しい教え」を表す。想像を超えた長い年月、無数のアバターを通して『法華経』が目指すのは真の救済である。それゆえキリスト教のイエスも「久遠実成...
収録日:2025/01/27
追加日:2025/07/13
アベノマスク、ワクチン調達の決算は?驚きの会計検査結果
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
日本の財政をくまなく検査し、その収入と支出を把握する会計検査院。日本のメディア報道などでは、予算の決定や補助金などの政策決定については詳しく報じられるが、それがどのように実際に使われたかは、ほとんど言及がない。...
収録日:2025/04/14
追加日:2025/07/11
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
日本経済が低迷する原因は何か。大きなポイントとして「お金が回っておらず、死蔵されてしまっていること」が挙げられる。そもそも、お金が市中にどのように流通し、どのような役割を果たしていくのかを理解しなければ、経済を...
収録日:2024/12/04
追加日:2025/02/22