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年収1000万円でも安心できない「隠れ貧困」とは?
「日々の生活には困っていないけれど、貯蓄は少ない。そんな人は、貧困と無縁とは言えないかもしれません」と言うのは経済ジャーナリストの荻原博子さん。年収1000万円でも安心できない「隠れ貧困」の特徴は?どうすれば脱出できるのか?荻原さんの著書から調べてみました。
荻原さんが用意したのは、隠れ貧困の簡単チェックシート。たった四つの質問で、お金の生活習慣がわかります。その内容は以下になります。
1.手取り年収は?
2.貯蓄額は?
3.毎月の手取りからどれだけ貯蓄していますか?
4.住宅費(賃貸・ローン)は毎月の手取り収入の何%?
段階別に0~5点(貯蓄項目ではマイナスもあり!)が割り振られ、トータル7点以下だと「隠れ貧困」の可能性がある、というのです。7点の壁はなかなか高く、例えば手取り年収が1000万円あっても、毎月の手取りから貯蓄をしておらず、住宅費が手取りの30%あるとすれば、合計5点で隠れ貧困組と判断されます。
中堅銀行の本部でシステム部門を担当する42歳の課長さん。家に帰れば、38歳の専業主婦の妻、小学校6年生の娘と4年生の息子が出迎えてくれます。
自宅は、下の息子が生まれた10年前に35年ローンで購入した都内の4000万円のマンション。勤務先の銀行から比較的安い金利で借りたので、返済額は月々9万円弱、ボーナス時に約20万円という設定です。
年収800万円は同じ年齢では高い部類ですが、税金や社会保険料を差し引いた手取りは、年収にすると600万円程度。月々35万円に夏冬のボーナスが90万円ぐらいになります。
これらを固定費と考えると、使えるお金は12万円。課長さんの小遣い35000円、奥さんの小遣い5000円を取りおけば、残りは8万円。食費を4万円に抑えても、水道・ガス・光熱費、電話代など、お札は羽根が生えて行ってしまいます。
冠婚葬祭などのお付き合いの出費、月に二度は楽しみたい外食費はどこから捻出するかというと、ボーナスに食い込まざるをえないというわけです。
外からの要因としては、増税や社会保険料アップが繰り返され、同じ年収でも可処分所得が減っている状況があります。また、会社の経費削減のため、社宅が減り、出張経費なども抑えられる分が個人の家計を圧迫しているのです。
内側から圧迫してくるのは教育費の増大で、子ども一人を大学まで行かせるには約1000万円かかることが指摘されています。では、と本人の努力をアテにしても、今や国立大学でさえ昔のような授業料では学べません。教育格差が学歴格差を経て所得格差に結びつくと熟知している親ほど、教育費の削減は困難になります。
このケースに対する荻原さんの処方箋は、車を手放し、住宅ローンを見直すことです。それでさえ、やがて立ちはだかる「サラリーマン50歳の壁」に対して安心できる備えとは言えません。奥さんが働き、お金のありがたみと怖さを夫婦で知る以外に根本的な対策はない、と荻原さんは考えています。
「隠れ貧困」指数をチェックしてみる
「『隠れ貧困』とは、一見すると普通の生活ができているのですが、このままだと将来、貧困に陥る可能性のある『貧困予備軍』のこと」と、荻原さんは言います。そのまま放置すれば重篤な病気に至るメタボ症候群と同じように、隠れ貧困は、そのまま行けば「下流老人」「老後破産」へと行き着く危険のある、お金の生活習慣病。具体的にはどんな行動を指すのでしょうか。荻原さんが用意したのは、隠れ貧困の簡単チェックシート。たった四つの質問で、お金の生活習慣がわかります。その内容は以下になります。
1.手取り年収は?
2.貯蓄額は?
3.毎月の手取りからどれだけ貯蓄していますか?
4.住宅費(賃貸・ローン)は毎月の手取り収入の何%?
段階別に0~5点(貯蓄項目ではマイナスもあり!)が割り振られ、トータル7点以下だと「隠れ貧困」の可能性がある、というのです。7点の壁はなかなか高く、例えば手取り年収が1000万円あっても、毎月の手取りから貯蓄をしておらず、住宅費が手取りの30%あるとすれば、合計5点で隠れ貧困組と判断されます。
年収800万円銀行員の家計が意外にヤバい!?
本書には代表的な「隠れ貧困」事例が挙げられています。試しに「年収800万円銀行員」家計について、内実を見ていきましょう。中堅銀行の本部でシステム部門を担当する42歳の課長さん。家に帰れば、38歳の専業主婦の妻、小学校6年生の娘と4年生の息子が出迎えてくれます。
自宅は、下の息子が生まれた10年前に35年ローンで購入した都内の4000万円のマンション。勤務先の銀行から比較的安い金利で借りたので、返済額は月々9万円弱、ボーナス時に約20万円という設定です。
年収800万円は同じ年齢では高い部類ですが、税金や社会保険料を差し引いた手取りは、年収にすると600万円程度。月々35万円に夏冬のボーナスが90万円ぐらいになります。
手取り35万円が毎月消えていく
課長さんの家計を圧迫するのは、住宅ローンだけではすまない住宅まわりの出費(管理費、修繕積立金、固定資産税、駐車場代)が毎月13万円。そして、将来楽しみな二人の子どもを中学受験塾と英語塾に通わせる費用が二人で6万円。これに学校でかかる費用や服装・持ち物費を加えると、子どもにかかる費用も月10万円は下りません。これらを固定費と考えると、使えるお金は12万円。課長さんの小遣い35000円、奥さんの小遣い5000円を取りおけば、残りは8万円。食費を4万円に抑えても、水道・ガス・光熱費、電話代など、お札は羽根が生えて行ってしまいます。
冠婚葬祭などのお付き合いの出費、月に二度は楽しみたい外食費はどこから捻出するかというと、ボーナスに食い込まざるをえないというわけです。
毎月の苦しさはなぜ? 脱出する方法はあるの?
現在40代の夫婦はバブルも知らず、決してぜいたくや浪費をしているわけではないのに、こうなってしまうのは、なぜでしょうか。外からの要因としては、増税や社会保険料アップが繰り返され、同じ年収でも可処分所得が減っている状況があります。また、会社の経費削減のため、社宅が減り、出張経費なども抑えられる分が個人の家計を圧迫しているのです。
内側から圧迫してくるのは教育費の増大で、子ども一人を大学まで行かせるには約1000万円かかることが指摘されています。では、と本人の努力をアテにしても、今や国立大学でさえ昔のような授業料では学べません。教育格差が学歴格差を経て所得格差に結びつくと熟知している親ほど、教育費の削減は困難になります。
このケースに対する荻原さんの処方箋は、車を手放し、住宅ローンを見直すことです。それでさえ、やがて立ちはだかる「サラリーマン50歳の壁」に対して安心できる備えとは言えません。奥さんが働き、お金のありがたみと怖さを夫婦で知る以外に根本的な対策はない、と荻原さんは考えています。
<参考文献>
『隠れ貧困 中流以上でも破綻する危ない家計』(荻原博子著、朝日新聞出版)
『隠れ貧困 中流以上でも破綻する危ない家計』(荻原博子著、朝日新聞出版)
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