戦後復興~“奇跡”の真実
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
GHQによる占領下の中、行われた間接統治の実態
戦後復興~“奇跡”の真実(3)間接統治の実態
歴史と社会
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
1945年9月、GHQが設立され、日本はその占領下に置かれることとなった。この時、日本史で唯一ともいえる異民族による支配を経験するわけだが、そこで取られたのは間接統治という形だった。東久邇宮内閣の総辞職を受けて幣原喜重郎内閣が始まる占領下の日本では、いったいどのようなことが起こっていたのか。(2019年7月23日開催島田塾会長講演「戦後復興:“奇跡”の真実」より、第3話)
時間:6分36秒
収録日:2019年7月23日
追加日:2019年8月20日
≪全文≫
※以下、本文は講演資料に基づいた形になっております。動画と合わせてご利用ください。

●占領

ー占領、日本史で唯一の異民族による支配の経験、屈辱と悲惨な経験
ーマッカーサー厚木飛行場、コーンパイプ、
“思えば、メルボルンから遠い道のり・・”
M。成績トップ、超エリート意識。WP校長。最年少参謀総長など歴任。
少将としてフィリピン軍顧問時代、アイゼンハウアー少佐を副官に)
Mを溺愛する母メアリーピンク(ピンキー)。
WP近くのホテルに陣取ってMを教育。
ーGHQ(SCAP)の設立、横浜→東京、日の丸小旗で迎え、従順な対応
・日比谷第一生命ビルに本部
・GHQ占領行政の中核、民政部、
Courtney Whitney:民政局長
ー間接統治の実態は?
・間接統治?議会立法も政府決定もすべてGHQ(民政局)の許可必要
・人権指令のショック
・東久邇宮内閣の山崎内相発言
9.29. Mと天皇の並んだ写真が新聞掲載。政府は畏れ多いと発禁処分。
山崎内相は外国人記者との会見で、治安維持法、特高の廃止を否定。
・これに対しGHQは直ちに反応。
10.4. 人権指令発出。人権指令を受けて政府は治安維持法はじめ15法律と関連法令の
廃止、特別高等警察の解体を命令。内務省、警察関係首脳、都道府県特高課全員
約5000名罷免、解雇。
政府には強い衝撃。人権指令が政府に事前連絡なしに公表されたこと。
間接統治下でも直接軍制的事態が起こりうる。
・東久邇宮内閣の総辞職
10.5. 東久邇宮内閣は山崎内相の罷免をMの内閣不信任案と捉え総辞職。
・幣原喜重郎内閣
・幣原喜重郎に組閣の大命 “最後のご奉公”
・幣原、練達の外交官、ワシントン軍縮会議などで活躍。
M “Can he speak English?”  GHQの幣原への視線は冷ややか。
・ 1945.10.11午後、幣原首相、就任挨拶のためMを訪問。
・この時、Mは占領下日本に「五大改革」指令
・このうち婦人参政権は午前中の閣議で決定と伝えると、M「万事その調子で」満悦
ー言論統制
・占領軍はこれからはDemocracyとFreedom of Speechを保障すると喧伝して進駐。
・GHQは「自由の指令」と称して戦前の思想・言論規制法規の廃止命令。
しかし実態はプレスコード・ラジオコードなどで事前検閲を強化。占領軍批判はじめ
総合的な言論統制。
・江藤淳『閉ざされた言語空間』、占領軍がFreedom of Speechと喧伝しながら、実は
強力な言論統制で日本人の思想改造を進めた事実を...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
『三国志』から見た卑弥呼(1)『魏志倭人伝』の邪馬台国
異民族の記述としては異例な『魏志倭人伝』と邪馬台国
渡邉義浩
古代中国の「日常史」(1)日常史研究とは何か
『古代中国の24時間』英雄だけでなく無名の民に注目!
柿沼陽平
核DNAからさぐる日本のルーツ(1)人類の起源と広がり
人類の祖先たちの「出アフリカ」…その時期はいつ頃?
斎藤成也
豊臣政権に学ぶ「リーダーと補佐役」の関係(1)話し上手な天下人
織田信長と豊臣秀吉の関係…信長が評価した二つの才覚とは
小和田哲男
「集権と分権」から考える日本の核心(1)日本の国家モデルと公の概念
日本は集権的か分権的か…地理と歴史が作る人間の性質とは
片山杜秀
寛政の改革・学問吟味と現代の教育改革(1)学問吟味の導入と正統性の問題
松平定信のもう一つの功績「学問吟味」の画期性に注目
中島隆博

人気の講義ランキングTOP10
数学と音楽の不思議な関係(4)STEAM教育でつくる喜びを全ての人に
世界で最もクリエイティブな国は? STEAM教育が広がる理由
中島さち子
続・日本人の「所得の謎」徹底分析(2)政府債務と預金残高の背景
なぜ日本の所得水準は低いのに預金残高は大きいのか
養田功一郎
経験学習を促すリーダーシップ(2)経験から学ぶ力
米長邦雄のアンラーニング、弟子の弟子になってV字成長
松尾睦
「集権と分権」から考える日本の核心(5)島国という地理的条件と高い森林率
各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴
片山杜秀
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
小原雅博
未来を知るための宇宙開発の歴史(9)宇宙開発を継続するための国際月探査
「国際月探査」とは?アルテミス合意と月探査の意味
川口淳一郎
第2の人生を明るくする労働市場改革(1)日本の労働市場が抱える問題
シニアの雇用、正規・非正規の格差…日本の労働市場の問題
宮本弘曉
戦前日本の「未完のファシズム」と現代(8)満州事変と世界大恐慌
「100年戦争」と考えて戦争に突入した日本の現実
片山杜秀
弥生人の実態~研究結果が明かす生活と文化(1)弥生時代はいつ始まったのか
なぜ弥生時代の始まりが600年も改まった?定説改訂の背景
藤尾慎一郎
海底の仕組みと地球のメカニズム(1)海底の生まれるところ
地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か
沖野郷子