戦後復興~“奇跡”の真実
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
日本の戦後復興を支えた最後の起業家・本田宗一郎の奇跡
戦後復興~“奇跡”の真実(15)本田宗一郎とホンダ
歴史と社会
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
日本の戦後復興を支えた最後の起業家として、ホンダ創業者の本田宗一郎氏を取り上げる。本田氏も戦前にさまざまな機械の修理や販売を請け負う中で、技術者としての能力を身につけていった。戦後の苦境の中で、戦前の経験から培われた慧眼によってモーターバイクに目をつけると、資金繰りに苦労しながらも徐々に生産を拡大してホンダは世界的企業へと発展していった。本田宗一郎の人生哲学を随所に散りばめた島田晴雄氏の講義は、ホンダのサクセスストーリーを鮮やかに描き出す。(2019年7月23日開催島田塾会長講演「戦後復興:“奇跡”の真実」より、第15話)
時間:7分04秒
収録日:2019年7月23日
追加日:2019年9月24日
≪全文≫
※以下、本文は講演資料に基づいた形になっております。動画と合わせてご利用ください。

●産業界の経験から学ぶこと4. 本田宗一郎、藤沢と本田技研

(1)生い立ち:根っからの自動車好き
・小二、20km離れた浜松の歩兵連隊に飛行機が来て飛んで見せる。自転車で必死に。遠目に初めて飛行機を見た。
ー人を差別しない原点。
・貧乏で衣服買ってもらえず。汚い子は来るなと差別。悔しさ。金のあるなしで差別は絶対排撃。経営でも皆平等。原点。
・東京・湯島の自動車修理工場「アート商会」で6年修行。
・アート商会の主人は優れたエンジニアで経営者。多種多様な車が持ち込まれた。本田には絶好の実地勉強。

(2)創業「アート商会浜松支店」
・のれん分け。郷里に近い浜松に「アート商会浜松支店」看板↑。22歳父は家屋敷と米一俵。
「なんでも直る」と評判。年末31日。80円の儲け。
・遊び激しく。自分の遊びは自分の金で。芸者遊び。自家用車(外国製)2台。
芸者を放り出して電線で命拾い。

(3)東海精機でピストンリングつくり
・修理工場閉鎖。東海精機株式会社つくり、ピストンリング製造。
精魂つくし、苦吟。金なく、妻のものまで質屋に。挫折したら飢え死に。絶体絶命。
鋳物の基礎知識。浜松工業高校(現静岡大)の藤井教授。知識欠如。基礎から勉強を聴講生に。遊びはなく苦しさと戦う。勉強は役立った。なんとかPRできたのは1937.11.20. 辛苦の 9ヶ月。
ートヨタに納品。
・PRつくれたが、量産、商品化までは血みどろの苦闘。トヨタに納め用と3万本。50本ほど納品検査。3本しか合格せず。
・そのうち研究成果。2年かかってようやくトヨタの納品として合格。それが元で戦時中、トヨタの資本が40%、資本金120万の会社に。PR生産は本格化。そのとき、トヨタから取り締まり役、石田退三氏。
・終戦。PR製造お手上げ。トヨタの部品作ったらの話あったが、断然断り。戦時中だからトヨタの言うことを聞いていた。戦争終わった。

(4)敗戦:モーターバイクからオートバイに。
・自由にやりたい。トヨタに東海精機売った金45万円。次の仕事もなかなか思いつかぬ。
・しかし、次に何をやろうか常に考え。まず、織物機械。ロータリー式織機開発。浜松の600坪の土地に50坪の疎開バラック工場買ってきて本田技術研究所。
・織機ではそれほど儲からないので、モーターバイク。戦争中、軍使用の通信機の...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
豊臣政権に学ぶ「リーダーと補佐役」の関係(1)話し上手な天下人
織田信長と豊臣秀吉の関係…信長が評価した二つの才覚とは
小和田哲男
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(1)ルーズベルトに与ふる書
奇跡の史実…硫黄島の戦いと「ルーズベルトに与ふる書」
門田隆将
核DNAからさぐる日本のルーツ(1)人類の起源と広がり
人類の祖先たちの「出アフリカ」…その時期はいつ頃?
斎藤成也
『三国志』から見た卑弥呼(1)『魏志倭人伝』の邪馬台国
異民族の記述としては異例な『魏志倭人伝』と邪馬台国
渡邉義浩
天下人・織田信長の実像に迫る(1)戦国時代の日本のすがた
近年の研究で変わってきた織田信長の実像
柴裕之
モンゴル帝国の世界史(1)日本の世界史教育の大問題
なぜ日本の「世界史」はいびつなのか…東洋史と西洋史の違い
宮脇淳子

人気の講義ランキングTOP10
数学と音楽の不思議な関係(4)STEAM教育でつくる喜びを全ての人に
世界で最もクリエイティブな国は? STEAM教育が広がる理由
中島さち子
続・日本人の「所得の謎」徹底分析(2)政府債務と預金残高の背景
なぜ日本の所得水準は低いのに預金残高は大きいのか
養田功一郎
経験学習を促すリーダーシップ(2)経験から学ぶ力
米長邦雄のアンラーニング、弟子の弟子になってV字成長
松尾睦
「集権と分権」から考える日本の核心(5)島国という地理的条件と高い森林率
各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴
片山杜秀
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
小原雅博
未来を知るための宇宙開発の歴史(9)宇宙開発を継続するための国際月探査
「国際月探査」とは?アルテミス合意と月探査の意味
川口淳一郎
第2の人生を明るくする労働市場改革(1)日本の労働市場が抱える問題
シニアの雇用、正規・非正規の格差…日本の労働市場の問題
宮本弘曉
戦前日本の「未完のファシズム」と現代(8)満州事変と世界大恐慌
「100年戦争」と考えて戦争に突入した日本の現実
片山杜秀
弥生人の実態~研究結果が明かす生活と文化(1)弥生時代はいつ始まったのか
なぜ弥生時代の始まりが600年も改まった?定説改訂の背景
藤尾慎一郎
海底の仕組みと地球のメカニズム(1)海底の生まれるところ
地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か
沖野郷子