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GHQがめざしたのはエリートを育成できない教育制度

戦後復興~“奇跡”の真実(6)占領政策の展開2

島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツTV副座長
概要・テキスト
多くの領域にまたがった戦後処理は、日本を戦争へと導いた旧弊打破を目論んだものであった。日本国憲法制定過程のみではなく、財閥解体、農地改革、教育改革など多くの側面において、日米の専門家たちの間で多くのやり取りが交わされた。さまざまな戦後改革の裏側にある、豊富な歴史的事実や具体的な日米の専門家の相互関係を探っていく。(2019年7月23日開催島田塾会長講演「戦後復興:“奇跡”の真実」より、第6話)
時間:11:58
収録日:2019/07/23
追加日:2019/08/27
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≪全文≫
※以下、本文は講演資料に基づいた形になっております。動画と合わせてご利用ください。

●占領政策の展開

(6)新憲法制定
ーMは自分が占領政策を担う以上は、世界史で比類のない成功を収めたい
(特異なheroismーナルシズム?) フェラー准将の提言。
Bonner Fellers F 准将、日本に興味、何度も来日。陸軍士官学校(West Point)後陸軍大学、卒業論文「日本兵の心理(Psychology of Japanese Soldiers)」1935.
・M→SCAP, Mの軍事秘書兼対日心理作戦部長
天皇の戦争責任?Mの指令受け調査。天皇の終戦への貢献評価。開戦責任は???
cf. 映画「終戦のエンペラー」
・日本人は天皇の下に凝集。天皇処罰すると日本人は総ゲリラの危険。100万の軍必要
ーMは極東委員会が憲法改正について強い関心を持っていることを認識。これを受け、ホィットニー民政局長は、1.24.ケーディスにMに憲法改正の権限があるか研究を指示。
・ケーディス(Charles. L. Kades)ハーバード大ロースクール卒。弁護士。国務省を経て軍務。民政局内で行政課長、日本国憲法草案作成の中心人物に。
・極東委員会が政策を決定する46/2/26前ならマッカーサーは憲法問題を取り仕切る権限ありと確認。
ー1.24. 病気療養にペニシリンをもらったお礼に幣原はMを訪問。Mと幣原の密談。3時間の会談に記録なし(秘密の合意?)
・(岡崎氏推論)天皇制維持のため、戦争放棄をふくむ極東委員会といえども反対のしようのないリベラルな憲法つくる必要。占領軍の強制なら、極東委員会やワシントンに対し新憲法を守りきれない。あくまで日本の発意必要。この了解後、幣原は勧進帳。マッカーサーは一瀉千里。
ー2.3. Wは民政局全員を招集。民政局が「憲法制定会議の役」果たすことを宣告。期限は2.12. 民政局に与えられた時間は9日。不眠不休作業。2.12深夜、草案完成。
一方、松本烝治「憲法問題調査委員会」委員長。2.8. 起草した憲法改正要綱をGHQに提出。
Wは2.8提出の政府憲法草案は、GHQとして受容は不可能と告げた。
ーMは天皇制存続のために極東委員会介入を避けたかった。時間がない。
GHQ草案:象徴天皇、戦争放棄、など。松本、吉田、幣原も驚愕。
・23日閣議。GHQ案やむなし。
・3.6. 民政局との共同作業で完成した草案は「憲法改正草案要綱」政府案として発表。
ー1946.3.6の憲法草案公表、米国務省「寝耳に水」
・一方、極東委員会は「憲法改正...
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