戦後復興~“奇跡”の真実
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
GHQがめざしたのはエリートを育成できない教育制度
戦後復興~“奇跡”の真実(6)占領政策の展開2
歴史と社会
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
多くの領域にまたがった戦後処理は、日本を戦争へと導いた旧弊打破を目論んだものであった。日本国憲法制定過程のみではなく、財閥解体、農地改革、教育改革など多くの側面において、日米の専門家たちの間で多くのやり取りが交わされた。さまざまな戦後改革の裏側にある、豊富な歴史的事実や具体的な日米の専門家の相互関係を探っていく。(2019年7月23日開催島田塾会長講演「戦後復興:“奇跡”の真実」より、第6話)
時間:11分58秒
収録日:2019年7月23日
追加日:2019年8月27日
≪全文≫
※以下、本文は講演資料に基づいた形になっております。動画と合わせてご利用ください。

●占領政策の展開

(6)新憲法制定
ーMは自分が占領政策を担う以上は、世界史で比類のない成功を収めたい
(特異なheroismーナルシズム?) フェラー准将の提言。
Bonner Fellers F 准将、日本に興味、何度も来日。陸軍士官学校(West Point)後陸軍大学、卒業論文「日本兵の心理(Psychology of Japanese Soldiers)」1935.
・M→SCAP, Mの軍事秘書兼対日心理作戦部長
天皇の戦争責任?Mの指令受け調査。天皇の終戦への貢献評価。開戦責任は???
cf. 映画「終戦のエンペラー」
・日本人は天皇の下に凝集。天皇処罰すると日本人は総ゲリラの危険。100万の軍必要
ーMは極東委員会が憲法改正について強い関心を持っていることを認識。これを受け、ホィットニー民政局長は、1.24.ケーディスにMに憲法改正の権限があるか研究を指示。
・ケーディス(Charles. L. Kades)ハーバード大ロースクール卒。弁護士。国務省を経て軍務。民政局内で行政課長、日本国憲法草案作成の中心人物に。
・極東委員会が政策を決定する46/2/26前ならマッカーサーは憲法問題を取り仕切る権限ありと確認。
ー1.24. 病気療養にペニシリンをもらったお礼に幣原はMを訪問。Mと幣原の密談。3時間の会談に記録なし(秘密の合意?)
・(岡崎氏推論)天皇制維持のため、戦争放棄をふくむ極東委員会といえども反対のしようのないリベラルな憲法つくる必要。占領軍の強制なら、極東委員会やワシントンに対し新憲法を守りきれない。あくまで日本の発意必要。この了解後、幣原は勧進帳。マッカーサーは一瀉千里。
ー2.3. Wは民政局全員を招集。民政局が「憲法制定会議の役」果たすことを宣告。期限は2.12. 民政局に与えられた時間は9日。不眠不休作業。2.12深夜、草案完成。
一方、松本烝治「憲法問題調査委員会」委員長。2.8. 起草した憲法改正要綱をGHQに提出。
Wは2.8提出の政府憲法草案は、GHQとして受容は不可能と告げた。
ーMは天皇制存続のために極東委員会介入を避けたかった。時間がない。
GHQ草案:象徴天皇、戦争放棄、など。松本、吉田、幣原も驚愕。
・23日閣議。GHQ案やむなし。
・3.6. 民政局との共同作業で完成した草案は「憲法改正草案要綱」政府案として発表。
ー1946.3.6の憲法草案公表、米国務省「寝耳に水」
・一方、極東委員会は「憲法改正...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
『三国志』から見た卑弥呼(1)『魏志倭人伝』の邪馬台国
異民族の記述としては異例な『魏志倭人伝』と邪馬台国
渡邉義浩
モンゴル帝国の世界史(1)日本の世界史教育の大問題
なぜ日本の「世界史」はいびつなのか…東洋史と西洋史の違い
宮脇淳子
ローマ史に学ぶ戦略思考~ローマ史講座Ⅳ(1)古代の持つ意義と重み
一神教もアルファベットも貨幣も全て古代に生まれた
本村凌二
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(1)ルーズベルトに与ふる書
奇跡の史実…硫黄島の戦いと「ルーズベルトに与ふる書」
門田隆将
核DNAからさぐる日本のルーツ(1)人類の起源と広がり
人類の祖先たちの「出アフリカ」…その時期はいつ頃?
斎藤成也
イスラエルの歴史、民族の離散と迫害(1)前編
古代イスラエルの歴史…メサイア信仰とユダヤ人の離散
島田晴雄

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2025(25)クーデターで考える「政治の要点」
台湾クーデター・シミュレーション…「世直し」への条件
テンミニッツ・アカデミー編集部
産業イニシアティブでつくるプラチナ社会(2)再生可能エネルギーの可能性と経済性
やればできる!再生可能エネルギーのポテンシャル高い日本
小宮山宏
クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か
台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性
上杉勇司
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(2)言葉を理解するプロセスとスキーマ
なぜ子どもは教えられても理解できないのか?鍵はスキーマ
今井むつみ
エンタテインメントビジネスと人的資本経営(2)日本人が知らない世界エンタメ市場
実は「コンテンツ世界収益ベストテン」に日本勢が5つも!
水野道訓
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
伊能忠敬に学ぶ「第二の人生」の生き方(2)50歳からの目標
伊能忠敬の生き方に学ぶ「50歳からの目標」とは?
童門冬二
いま夏目漱石の前期三部作を読む(1)夏目漱石を読み直す意味
メンタルが苦しくなったら?…今、夏目漱石を読み直す意味
與那覇潤
数学と音楽の不思議な関係(4)STEAM教育でつくる喜びを全ての人に
世界で最もクリエイティブな国は? STEAM教育が広がる理由
中島さち子
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫