本当のことがわかる昭和史《6》人種差別を打破せんと日本人は奮い立った
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激しい対空砲火の中、着陸に成功した「義烈空挺隊」の最期
本当のことがわかる昭和史《6》人種差別を打破せんと日本人は奮い立った(10)華々しく勇敢だった若者に去来した思いとは
渡部昇一(上智大学名誉教授)
先の大戦では、国のため、家族や愛する人たちのためには死んでも構わないという青年たちが、日本にいくらでもいた。昭和20年、義烈空挺隊員を乗せた爆撃機十二機は、米軍の激しい対空砲火で次々と撃墜されるが、一機だけが沖縄の北飛行場への強行着陸に成功。飛行機や航空燃料などを破壊したのち全員戦死している。隊長以下、みな二十代、十代の若者だった彼らの胸に去来した思いは、どのようなものだっただろうか。上智大学名誉教授・渡部昇一氏によるシリーズ「本当のことがわかる昭和史」第六章・第10回。
時間:2分23秒
収録日:2015年2月2日
追加日:2015年9月17日
≪全文≫
 いま、ガッツを育むために必要な教育はどのようなものであるかについて、いささかならずわき道に逸れることも恐れずに考察してきた。だが、あくまで大切なのは、心の「核心」に何を育むかであることは、忘れてはならないことであろう。強いガッツを心に持つためには、心の「核心」に、より情念的な部分が必要だということである。

 言い方を換えるならば、先ほど「早熟がはげる」という話をしたが、それは早熟な人間の場合、城の本丸にあたる「核心」を育まないまま、早期教育で「城の堀や城壁」ばかりつくってしまった結果ではないか、とも思う。その核心こそ、「負けてたまるかという人間としての誇り」であり、「命を懸けても守らなくてはならない正義・理念」であり、「愛国心」などといったものであろう。

 そういう意味では、先の大戦では、その「核心」の部分を強固に培っている日本人が多かった。特攻隊の例を見てもわかるように、国のため、家族や愛する人たちのためには死んでも構わないという青年たちが、日本にいくらでもいた。そのような方々を数多く失ってしまったことが、実に惜しくてたまらない。

 たとえば、パレンバン空挺作戦(昭和17年〈1942〉)を成功させた落下傘部隊(空挺部隊)だ。彼らは「空の神兵」とも呼ばれた。

 それまで落下傘部隊が飛行機からパラシュートで降下して行なう空挺作戦で大戦果を上げるのは、どの国にとっても困難極まることであった。世界でも、日本陸軍航空隊によるパレンバン空挺作戦と、海軍航空隊のメナド攻略戦(昭和17年〈1942〉)がほぼ唯一の成功例だといってよい。

 なかでもロイヤル・ダッチ・シェルの大規模な油田と精油所を有するインドネシア・スマトラ島のパレンバンでは、施設が破壊されないように作戦を進める必要があったため、落下傘部隊が降下して奇襲し、ほぼ無傷で占領を行なった。彼らは、占領された側であるオランダ人が「こんなに勇ましい連中がいたのか」と驚嘆して書くほど、勇敢だった。

 かくまでに華々しく、勇敢だった幼顔の若者たちは、その後どうなったか。

 パレンバン空挺作戦を行なった陸軍の落下傘部隊が所属していたのが、陸軍挺進団の第一挺進団という部隊である。同部隊から、大東亜戦争末期に義烈空挺隊が出ている。米軍に占領された沖縄の飛行場に強行着陸して斬り込みをかけ、敵機を破壊すべく最期の...

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