テンミニッツ・アカデミー|有識者による1話10分のオンライン講義
会員登録 テンミニッツ・アカデミーとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2016.05.09

「ガリガリ君」に「あずきバー」…4月から値上げしたもの

 高田渡の「値上げ」という歌をBGMにした「ガリガリ君」の値上げCMが話題になりましたが、4月に値上がりした商品、サービスは少なくありません。生活必需品から「夢の国」まで、代表的なものを見ていきましょう。

塩、アイスにたばこ 家計にショック

 どの家庭にも必ずある塩が大幅に値上げしました。赤いキャップの「食卓塩」100グラム入りが73円→98円、箱に入った「クッキングソルト」800グラムは146円→198円へ。約35パーセントも値上がりしてしまったのです。自炊には欠かせない調味料だけに、影響を受けない人はほとんどいないのではないでしょうか。

 冒頭に書いた「ガリガリ君」は60円→70円。低価格のアイスでは「ガリガリ君」と双璧の「あずきバー」も同じく60円→70円に。とは言っても、100円でもお釣りのくる価格。100円を切るアイスは少ないため、まだまだ変わらぬ存在感を示すことでしょう。

 その他にもミツカンの納豆、カゴメのケチャップを始めとしたトマト製品、サントリーのウイスキーなど、日常的に消費する飲食物が次々と値上げを発表しました。

 たばこも一部商品が値上がりしました。「メビウス」全35銘柄が430円→440円へ。さらにたばこ税の軽減措置が廃止されることで、低価格で愛された「旧3級品」などが軒並み値上がりします。「わかば」、「ウルマ」は260円→290円、「エコー」、「バイオレット」、「しんせい」は250円→280円、「ゴールデンバット」は210円→260円。愛煙家にとって、ますます辛いことになりそうです。

「夢の国」筆頭に遊園地の値上がりも

 お次は遊園地です。東京ディズニーランド・ディズニーシーの1デーパスポートは大人6900円→7400円、中学生・高校生は6000円→6400円、小学生以下は4500円→4800円に。TDLに合わせたわけではないでしょうが、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンや富士急ハイランド、よみうりランド、ハウステンボスなども一斉に値上げしました。

 国民年金は保険料が月額15590円→16260円となりました。2004年は13300円でしたが、翌年からは基本的には右肩上がり。12年前と比べると20%以上の値上がりです。また、医療費の改定により、おくすり手帳を持たずに調剤薬局へ行くと、患者負担額が約40円増すようになりました。自分が処方されている薬の管理という点でももちろんですが、経済的な点を考えてもおくすり手帳は必ず持参するようにしましょう。

 それに対し値下がりは、JALとANAの燃油サーチャージが無料になることと、電力の小売り自由化により選択次第では安くなることくらいでしょうか。値上がりに比べるとインパクトに欠けることは否めません。

 生活を直撃する値上がりがある一方で、2016年春闘のベースアップは前年を約4割下回る金額でした。ものの値段は上がっても給料はなかなか増えず、世知辛い世の中ですね。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,500本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か

地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か

海底の仕組みと地球のメカニズム(1)海底の生まれるところ

海底はどうやってできるのか。なぜ火山ができるのか。プレートが動くのは地球だけなのか。またそれはどうしてか。ではプレートは海底の動きの全てを説明できるのか。地球史規模の海底の動きについて、海底調査の実態から最新の...
収録日:2020/10/22
追加日:2021/05/02
沖野郷子
東京大学大気海洋研究所教授 理学博士
2

各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴

各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴

「集権と分権」から考える日本の核心(5)島国という地理的条件と高い森林率

日本の政治史を見る上で地理的条件は外せない。「島国」という、外圧から離れて安心をもたらす環境と、「山がち」という大きな権力が生まれにくく拡張しにくい風土である。特に日本の国土は韓国やバルカン半島よりも高い割合の...
収録日:2025/06/14
追加日:2025/09/15
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授 音楽評論家
3

「国際月探査」とは?アルテミス合意と月探査の意味

「国際月探査」とは?アルテミス合意と月探査の意味

未来を知るための宇宙開発の歴史(9)宇宙開発を継続するための国際月探査

現在の宇宙開発は「国際月探査」を合言葉に掲げている。だが月は人類の移住先にも適さず、探査にさほどメリットがない。にもかかわらずなぜ「月探査」が目標として掲げられているのか。それは冷戦後、宇宙開発の目標を失った各...
収録日:2024/11/14
追加日:2025/09/16
川口淳一郎
宇宙工学者 工学博士
4

成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ

成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ

経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本

組織のまとめ役として、どのように接すれば部下やメンバーの成長をサポートできるか。多くの人が直面するその課題に対して、「経験学習」に着目したアプローチが有効だと松尾氏はいう。では経験学習とは何か。個人、そして集団...
収録日:2025/06/27
追加日:2025/09/10
松尾睦
青山学院大学 経営学部経営学科 教授
5

トランプ・ドクトリンの衝撃――民主主義からの大転換へ

トランプ・ドクトリンの衝撃――民主主義からの大転換へ

トランプ・ドクトリンと米国第一主義外交(1)リヤド演説とトランプ・ドクトリン

アメリカのトランプ大統領は、2025年5月に訪れたサウジアラビアでの演説で「トランプ・ドクトリン」を表明した。それは外交政策の指針を民主主義の牽引からビジネスファーストへと転換することを意味していた。中東歴訪において...
収録日:2025/08/04
追加日:2025/09/13
東秀敏
米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー