2019年激変する世界と日本の針路
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
プーチン大統領が極東において平和条約を模索する理由
2019年激変する世界と日本の針路(12)ロシアと北方領土問題
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
ロシアではプーチン政権の長期化が進んでいる。経済成長を掲げているが問題も多い。そこでプーチン大統領は極東における平和条約を模索し始め、北方領土問題も交渉の動きを見せている。ただし、それは日本にとって決して喜ばしい内容ではないと島田晴雄氏は指摘する。(2019年1月28日開催島田塾会長講演「激変する世界と日本の針路」より、全14話中第12話)
時間:6分19秒
収録日:2019年1月28日
追加日:2019年5月21日
カテゴリー:
≪全文≫

●プーチン大統領の長期政権化


 次はロシアについてです。ロシアも、島田村塾が2018年7月末に訪ねましたが、なかなかいい国でした。ロシアの大統領はウラジーミル・プーチン氏です。プーチン氏は、2001年にロシアの大統領になって8年間2期勤めました。大統領は憲法の約束で2期しかできません。

 ですからドミートリー・メドベージェフ氏に大統領をやるように言って、自分は首相になって、その時に憲法を変えました。4年でなくて6年になりました。そしてプーチン氏は、メドベージェフ氏の任期が来た時に、大統領選に初めて出るのだと言って出ました。

 これにはさすがに、中央アジアの国々が怒ってさまざまなデモがありました。国内でも相当のデモがありました。そうしたら、ヒラリー・クリントン氏が、あのデモは民主化のために正当だ、と国際社会ではっきり言っているのです。

 プーチン氏は、今でもずっとこれを根に持っているようです。だから、2017年の米大統領選挙に介在したのは(トランプ氏のためではありません)。トランプ氏などプーチン氏から見れば物の数ではないと思います。

 だけれども、ヒラリー氏は憎らしいようです。これは、ロシアに行ってさまざまな話を聞いたので分かったのです。しかし、日本ではそういった報道はされません。

 そして今度(2018~)は第四期政権でで、1期が6年ですから、2024年までやることになります。プーチン大統領は第一、第二期政権の時(2000-2008)は非常に高成長でした。その後、メドベージェフ大統領(2008-2012)がなんとか頑張ってくれていましたが、第三期政権(2012-2018)には調子が悪かった。なぜかというと、クリミア併合したので経済政策があったので、マイナス成長になってしまったのです。なんとか復活したといっても、1パーセント成長です。


●ロシアは社会保障費が低く財政赤字が少ない


 第四期に何をやるのかというと、とんでもないことを言っています。世界の5大経済大国の一つになる、と。イギリスや韓国を追い抜いて、人口増加、国民生活水準向上、快適な生活環境などを実現する、と。このようなことは前から言われているのですが、できる可能性は低いでしょう。

 どうするのでしょうか。その上で、年金を――社会保障、寄付減らすために――年金支給年齢を上げると言ったのです。さすがに、これには一般の国民もこたえたのでしょう、大き...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
地政学入門 歴史と理論編(1)地政学とは何か
地政学をわかりやすく解説…地政学の「3つの柱」とは?
小原雅博
半導体から見る明日の世界(1)世界的な半導体不足と日本の可能性
なぜ世界の半導体不足は起きた?台湾TSMCと日本復活への鍵
島田晴雄
本当によくわかる経済学史(1)経済学史の概観
経済学史の基礎知識…大きな流れをいかに理解すべきか
柿埜真吾
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
ロシアのハイブリッド戦争と旧ソ連諸国(1)ロシアの勢力圏構想とNATO拡大
「ハイブリッド戦争」の実像…ロシアが考えていることとは何か?
廣瀬陽子

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(36)宮脇淳子先生「満洲史」講義の要点
【10min解説】「満洲史」はタブー?…そこから見えてくる教訓とは?
テンミニッツ・アカデミー編集部
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(6)認知症予防と健康寿命の延伸に向けて
フレイル・サイクルは回り出したら抜けられない!?負のスパイラルへの対処法
小川純人
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
なぜ「てふてふ」が蝶々?日本語の変遷を追う…まずは万葉仮名から
釘貫亨
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
優れた経営者の条件(1)スキルとセンスの違い
経営者のセンスは担当者のスキルとは全く違う
楠木建
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎