●縄文文様の特徴としてヘビや渦巻きが表現されている理由
(縄文文化には、縄というもの自体が当時の人々の生命線を表しているという、)こういう非常にクールな部分も一つありますが、そのクールな部分のもう一つの側面に、今度は縄文文様、縄目の文様というものがありますよね。これはまた何を表しているのかというと、まずヘビを表している。ヘビというのは何かというと子孫繁栄で、当時は非常に重要なものでありました。なにしろ未開の社会においては、死に絶えるということが一番恐ろしいことでありましたから、そういう意味で子孫繁栄するというので、ヘビとか、ウナギとか、そういうものは非常に精力の大元になっているというもので、そういう文様を表していると。
それから縄文文様でもう一つの特徴として、渦巻き文様というのがあります。この渦巻きというものは何なのかというと、水を表しているのと、それからもう一つは永遠性を表しているわけですね。だから人間というのは、この世のものはどんなものでもライフサイクルがあって、やがて滅亡するというところなんだけど、皆さん、ご存じのように、大木がドサッと倒れて一生を終えるとしても、そこからまた芽が生えて後継ぎが出てくる。
つまり簡単にいうと、そのようにそのもの自体の終焉というものはあるけれども、魂としては永遠性を誇っている。むしろ永遠性を誇っているほうを、われわれは重視しなければいけないとすれば、それはやはり子孫を大切にしなきゃいけないということ。子孫が発展、繁栄するようにしていかなければいけないということで、その点で考えれば、そこには健康な身体というものがまず一つ出てくるでしょう。それからそういう生存性、生存能力というものの絶対性を表すような、エネルギッシュで非常にダイナミックな部分というものがあります。
●文様に込められた強い生存力、永遠性への希求
もっと理屈で考えてみると、この縄文文様というのは多様性と、それから規則性というものを表している。つまり当時の、今から1万年前ぐらいの人たち、日本人の頭脳の中にはもうすでに多様性を認め、それから規則性を認めると。認めるということは大切にするということですけどね。そういうものがあったのです。今、ダイバーシティとか言っているけどね、もう1万年前に言っているんだよというようなものでありました。
そういう意...