キャリア転換で人生を成功させる方法
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キャリア転換で人生を成功させる方法(5)自分の経験を言語化する
同じ分野で同じように働いてきた仲間には、言葉を尽くさなくても、簡単に思いを伝えることができる。しかし、キャリア転換の際、その手軽さは仇になる。自分とは違う環境、違う分野の中で過ごしてきた相手とうまくコミュケーションを取るためには、あえて自分の分野の言葉、専門用語を使わずに、自分の仕事を説明する努力が欠かせない。いかに自分の経験をうまく整理して言語化できるかが鍵となる。(全7話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:12分54秒
収録日:2020年9月14日
追加日:2020年12月15日
≪全文≫

●練習量が減っても、パフォーマンスが上がる!?


―― 為末さんにもお聞きしたいのですが、スポーツの世界にもギャップ、ずれというのはけっこうあって、一昔前、二昔前だと、「練習中は水を飲むな」みたいな話があったのが、今は「水を飲まないと死んでしまうだろう」みたいにガラッと変わった。それは、今、コーチなり監督なりをやっている人からしても大きな変化だと思います。若い人に対しての指導の仕方もチェンジすることを求められる局面にある今、スポーツ界はどう対応しようとしているとご覧になっていますか。

為末 スポーツの場合は、データを取ることで、科学的に正しいものが分かりやすいため、「では、これを標準としてやりましょう」と、採り入れられつつあるのが現状です。ただ一方で、指導文化の中で、分かりやすい例でいえば、体罰などは、簡単に直せるようでいて、難しいケースもあります。体罰にもいろいろなパターンがありますが、とにかく強いプレッシャーがかかって、つらい思いをすることが成長につながるという成功体験を持っている指導者が、それを替えるのは大変なことです。

―― 昔は、漫画でもドラマでも、殴って、抱いて、泣き合うみたいな話がよくありましたよね。

為末 ええ。選手が楽しそうにスポーツをしているだけで、「真面目にやっていない」という気持ちが瞬時に出てくるような体験をしてしまっている指導者がいかに変わるか。今、日本のスポーツ界が一番苦労している部分だと思います。

 ただ、楽しむこと自体に対しても、パフォーマンスを下げるのではなく、むしろ高めているというエビデンスも、ある程度出てきています。最近でいうと、コロナ禍において、選手たちのトレーニングに制限がかかったため、練習量がガクンと落ちたのはご存じの通りです。それでも、いざ、シーズンが始まってみると、例年よりも成績がよくなっているという現象が起きたのは面白いですね。これはどう捉えるか。それまで練習しすぎていたという捉え方もありますし、チーム練習から個人練習になった結果、それぞれが自分で考えながらやったことがよかったという捉え方があったりと、いろいろな見方があります。

 いずれにしても、私たちが思い込んでいたのと違って、練習量が下がっても、パフォーマンスは下がらないどころか、上がったということは、1つ大きなインパクトとしてはあると思います。
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