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DATE/ 2015.08.18

つらい夏休みの読書!読み切るための3つの方法

 学生から大学生まで必ず通らなければならない道、「読書感想文」。社会生活の中でも、サークルや講習への参加や、子供の夏休みの宿題にアドバイスをしなければいけないときもあるだろう。

 とくに古典的な名作を読む場合、読み通す自信が持てない、とっかかりを得られない。そんな方々のために、少しでも文学を身近に感じられて、興味を持って行ける方法について考えてみた。

 読書感想文を目的としなくても、夏休みに名作を読もうとして挫折した経験のある方でこの夏、再チャレンジしたい方。文学好きのあの人とおつきあいしたい方などにもおすすめの方法だ。

方法1 映画を観てしまう

 有名な文学作品の多くは映像化されている。

 本を読む為に映画を観るなんて、と思われるかもしれないが、物語を読み通すことを考えれば、楽にあらすじを知ることができる。 映画になっている有名作品は数多あるが、その一部を紹介したい。

アーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』『誰が為に鐘は鳴る』

フョードル・ドストエフスキー『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』

フランシス・ホジソン・バーネット『秘密の花園』

スティーブン・キング『スタンド・バイ・ミー』

ディケンズ『大いなる遺産』

リチャード・マシスン『激突!』

アレクサンドル・デュマ『三銃士』

堀辰夫『風立ちぬ』

遠藤周作『海と毒薬』

三島由紀夫『金閣寺』

谷崎潤一郎『春琴抄』

 しかしこれを見ただけでは感想文は書けない。ざっくりあらすじを掴んだなら、原作に立ち返ってみよう。驚くほどスムーズに読むことができる。

 先にどうなるかがわかった上で読めるので安心感がある上に、物語を俯瞰で見ることができるので感想が書きやすい。物語に「ハマる」ことができれば一番いいが、感想を書くためには必ずしものめりこむ必要はない。

 冷静に向き合うことによって自分の考えがまとまっていくことだろう。

方法2 アニメや漫画で知る

 探してみると、アニメや漫画で扱われている文学作品がある。初めから活字で物語を追いにくいのであれば、こちらから手をつけてみるのもいい。

 ただし映画よりも原作とかけはなれている場合があるので、あくまで雰囲気を知るためというふうに割り切った方が良いだろう。

 しかしこれをきっかけに原作を見てみると、おなじみのキャラクターありきで想像することができるので退屈せずに入り込めるかもしれない。

 『罪と罰』『ファウスト』は手塚治虫が漫画化している。『マンガ日本の古典』シリーズでは、古事記や平家物語などを漫画で楽しむことができる。

 また、『まんがで読破』シリーズは、ラインナップが豊富でとっつきにくい作品も気楽に読むことができるから便利だ。

 アニメでは世界名作劇場がほとんど文学作品から作られている。

 上橋菜穂子の『精霊の守り人』も映像化して話題になった。

 ジブリの宮崎作品『風立ちぬ』も、同じく堀辰雄の小説『奈緒子』の要素を取り入れつつ描かれている傑作なので、堀辰雄作品を読むきっかけを与えてくれそうだ。

 NHKの人形劇ではユーモラスでかわいらしい『新・三銃士』を放送していた。デュマの原作にイメージが近く、DVDになっているので気軽に楽しめる。

方法3 あとがきを最初に読む

 これは禁じ手であるが、あとがきを最初に読んでしまうことだ。

 小説を読みながら謎を解いていったり伏線が回収されていく快感を失わせてしまうおそれはあるが、詳しいあとがきでは要約がなされていたり、登場人物の秘密が書かれている場合があるので、ではどんなふうに描かれているのか、と最初のページに戻りやすくなる。

 また、解説者が「この作品は何を言いたかったのか」という重要な部分を見解として述べてくれているものがあるので、おおいに参考になるはずだ。

 文学作品について書かれている解説書やあらすじだけが載っている本も存在する。インターネットでも様々な意見が見つかると思うので、自分が考える上で必要だと思うものを選んでみよう。

 読みだしにくいものも、何かきっかけがあれば入り込めるという方が多いのではないだろうか。

 以上のように、色々な媒体から人の意見を目にしておくことは作品を理解する上で役に立つと思う。

 ただし、それらをただ見るだけではいけない。

 原作に向き合ったときに意見や感想を持てるように注意深く心に刻もう。きっかけはどんなものでも、好きになればきっと原作を読みこむことが苦ではなくなるはずだ。

(10MTV編集部)

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