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DATE/ 2023.11.14

いまさら聞けない!「SIMカード」って何?

 スマホを買い換える時など、必ず聞くワードに「SIM(シム)カード」があります。ほかにも「SIMロック」「SIMフリー」「格安SIM」といった言葉は数年前から頻繁に聞かれるようになったワードです。どれも「SIM(シム)」に関わるわけですが、では「SIM」とはそもそも何なのでしょうか。

SIM(シム)とは何か

 SIMとは「Subscriber Identity Module(加入者識別モジール)」の頭文字、つまり、利用しているスマホ回線の利用者を識別する装置(仕組み)といった意味と捉えていいでしょう。この「SIM」は基本的に小さなICカードで、これをスマホにさして利用します。また最近の機種では本体にSIMのチップが埋め込まれていて、あとはプロファイルを書き換えて使う(つまり本体一体型の)「eSIM(イーシム)」もあります。

 「SIMカード」のサイズには、比較的古い規格の「標準SIM(25mm×15mm)」、少し前の機種で主流だった「microSIM(15mm×12mm)」、現在主流の「nanoSIM(12.3mm×8.8mm)」といったものがあります。厚みはいずれも0.76mmです。ただしSIMのサイズを間違えると使えなかったり、SIMを差し替える際に紛失してしまったりするリスクもあることから、最近では「eSIM」が増えてきているという状況にあります。また機能の区別としては、「音声通話+SMS(ショートメッセージ)」が可能なもの、「データ通信のみ」のもの「データ通信+SMS(ショートメッセージ)」の3種類があります。

「SIMロック」「SIMフリー」「格安SIM」とは何か

 「SIMカード」には契約者の固有IDや電話番号といった情報が記録されています。これによりスマホの回線事業者は使用者の利用状況を把握し、識別することができます。「SIMロック」は、購入した回線事業者がスマホ本体に制限をかけて、その会社のSIMしか使えないようにすることです。少し前まで行われていましたが、現在は総務省が解除を義務づけています。

 このことで、2021年10月以降に販売された端末では「SIMロック」は解除された端末が販売されています。またこの「SIMロック」がかかっていない端末を「SIMフリー」と言います。また現在SIMロックがかかっている端末は、契約しているキャリア窓口で解除手続きを行うことで解除することができます。

 また「格安SIM」とは、Docomo、au、ソフトバンクといった大手の回線を借り、利用料金を安くしている通信会社(MVNO)やそのサービスまたはその「SIMカード」のことを指していると考えていいでしょう。「格安SIM」はその名の通り基本料金などが安いですが、通信の安定性やアフターサポートの質というところでは、大手キャリアよりは劣る可能性もあります。

中古スマホを使うには「SIMロック」解除の必要がある場合も

 新品のスマホに買い換えて使用する際には、SIMのサイズが合っていれば問題ない場合が多いです。もしSIMのサイズが異なる場合は、契約している会社に変更の申し込みをする必要があります。手数料としては高くても3000円程度のようです。一方、中古のスマホを買うときには、SIMロックが解除されていない場合もあるので、より注意が必要です。

 SIMロックのかかっている中古スマホは、同じサイズのSIMであっても、そのまま差し替えるだけでは使えないこともあります。この場合自身でSIMロック解除の操作を行うか、キャリアに「SIMロック」の解除をお願いすることになります。ただしショップにお願いすると3300円かかります。また機種によっては対応している周波数帯の違いによる問題で、特定の回線事業者のSIMしか使えないものもあります。このあたりは各キャリアや格安SIMの会社のウェブサイトから確認できます。

<参考>
SIMカードとは?誰でもわかる基礎知識を選び方・交換方法まで解説│ahamo
https://ahamo.com/column/column05/index.html
「SIMカード」って何?知っておきたい種類と選び方、取り扱いの注意点など│LINEMO
https://www.linemo.jp/guide/article007/
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