本当のことがわかる昭和史《1》誰が東アジアに戦乱を呼び込んだのか
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
もしロシア革命がなかったら大東亜戦争はなかったはず
本当のことがわかる昭和史《1》誰が東アジアに戦乱を呼び込んだのか(15)コミンテルンが東アジアに戦乱を呼び込んだ
渡部昇一(上智大学名誉教授)
もしロシア革命がなかったら、大東亜戦争はなかったはずであり、共産主義政権のソ連が成立していなければ満洲は乱れなかった。そもそも満洲が平和であったなら、シナ事変も起こるはずがない。では、東アジアに戦乱を呼び込んだのは誰なのか。上智大学名誉教授・渡部昇一氏によるシリーズ「本当のことがわかる昭和史」第一章・第15話。
時間:4分07秒
収録日:2014年11月17日
追加日:2015年8月13日
≪全文≫
 半藤氏のいいところは、昭和5年(1930)生まれだけあって、昭和天皇が立派だったことを、きちんと書いているところだ。半藤氏は、その昭和天皇のいうことを聞かなかった軍部の中枢を厳しく批判している。

 ところが残念ながら、半藤氏は共産党のことについてほとんど述べていない。実際に、政府中枢や陸海軍にコミンテルンの手が回っていたことは確かであり、そこにいたエリートたちの幾人もが戦後に共産党や社会党左派に入って活動しているにもかかわらず。

 ともあれ、半藤氏はやはり東京裁判の影響を強く受けすぎたのだろう。東京裁判にはソ連も判事・検事を送り込んでいるから、共産党やコミンテルンのことはけっして問題にしなかった。

 だが、もちろん当時の日本側の認識は違っていた。東條英機大将は東京裁判での宣誓供述書の中でこう強調している。

〈他面帝国は第三『インターナショナル』の勢力が東亜に進出し来(きた)ることに関しては深き関心を払って来ました。蓋(けだ)し、共産主義政策の東亜への浸透を防衛するにあらざれば、国内の治安は破壊せられ、東亜の安定を攪乱(かくらん)し、延(ひ)いて世界平和を脅威するに至るべきことをつとに恐れたからであります。

(中略)支那事変に於て、中国共産党の活動が、日支和平の成立を阻害(そがい)する重要なる原因の一たるに鑑み、共同防共を事変解決の一条件とせることも、又東亜各独立国家間に於て『防共』を以て共通の重要政策の一としたることも、之はいずれも東亜各国協同して東亜を赤化の危険より救い、且(かつ)自ら世界赤化の障壁たらんとしたのであります。此等(これら)障壁が世界平和のため如何(いか)に重要であったかは、第二次世界大戦終了後此の障壁が崩壊せし二年後の今日の現状が雄弁に之を物語って居ります〉
(渡部昇一『東條英機 歴史の証言』〈祥伝社〉)

 ここで思い当たるのは、日露戦争以後、日本とロシアの関係はわりとうまくいっていたということである。満洲の鉄道権益などの問題についても、思いのほかスムーズに話がついている。そこにアメリカが割り込もうとしたときにも、日本とロシアが手を組んでアメリカを追い出している。

 だが第一次世界大戦後にロシア革命で帝政が崩壊し、共産主義政権が成立してから、状況が一変する。ソ連は5カ年計画を立て続けに実行し、満洲国との国境に二十個師団を...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
モンゴル帝国の世界史(1)日本の世界史教育の大問題
なぜ日本の「世界史」はいびつなのか…東洋史と西洋史の違い
宮脇淳子
家康の人間成長~戦略性をいかに培ったか(1)今川「人質」時代と今川義元の思惑
徳川家康の秘密…「辛抱」イメージとは異なる自由奔放な人質時代
小和田哲男
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
織田家中一の武略者…『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の知られざる実像
黒田基樹
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
インテリジェンス・ヒストリー入門(1)情報収集と行動
日本の外交には「インテリジェンス」が足りない
中西輝政
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子

人気の講義ランキングTOP10
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(1)会ってみたプーチン…その実像
ロシア人の見る「ロシアの歴史」を知るとロシアがよくわかる・・・実際に会ってみたプーチンの印象とは?
上月豊久
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(4)郡家の発掘と新田山を詠んだ東歌
「東歌」に刻印された奈良時代の真実とは?…地方に気をつかい地方のパワーを取り込んで中央政権はできていた
上野誠
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路
僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する
納富信留
数学と音楽の不思議な関係(2)リズムと数の不思議と変拍子
童歌「あんたがたどこさ」は何拍子?変拍子の不思議な魅力
中島さち子
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ(1)ビジネスのヒントは歴史にあり
『失敗の本質』、中国古典…ビジネスのヒントを歴史に学ぶ
三谷宏治
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
なぜ「てふてふ」が蝶々?日本語の変遷を追う…まずは万葉仮名から
釘貫亨