「幸福とは何か」を考えてみよう
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
成功者による「プランド・ハップンスタンス・セオリー」とは
「幸福とは何か」を考えてみよう(8)「偶然」に身を任せてみますか
幸福かどうかは自分で決めるとしても、人は幸福に「なる」のか、あるいは幸福で「ある」のかという疑問は残る。フランス啓蒙思想のルソーは、現在という瞬間における私の存在感こそ幸福の鍵だと論じた。話題はさらに「幸福」と「幸運」の関係に移っていく。人はどうすれば幸福に「なれる」のか。(全9話中第8話)
時間:11分05秒
収録日:2020年3月19日
追加日:2020年9月18日
≪全文≫

●幸福を選ぶのは自分。でも、それはいつの?


津崎 そこで、思うのは、(良心に従う)その道は自分でなきゃ進めない。選ぶのもそうだし、戻るのもそうだし、進むのも自分なわけでしょ。そうすると、さっきのカントの「幸福は個人的なものだ」というところに戻るけど、カントは「定言命法」ということを言うじゃない?

 「自分が規則だと思っているものが全員に当てはまるときだけ、その規則に従って自分は何かをすべきである」とか、「規則は普遍的に適用されなければ規則の名に値しない」とかね。それは、それぞれが分かち与えられている理性から例外なく出てくるものである。

 カントは、幸福とはそういうものじゃないと言っている。つまり、道徳というのは理性の理想形だけれども、「幸福というのは想像力の理想である」と。理性ではなくて、つまり万人に当てはまるものではなくて、人それぞれがもっている想像力から作り出される理想が幸福であるから、幸福というのは各々の想像力によって規定されるもので、「わたしはこれが幸福だ」というふうに想像するんだと。

五十嵐 想像?

津崎 そのように、カントは『道徳形而上学の基礎づけ』のなかで言っている。となってくると、「あの道を行くのも、この道を行くのも、そこから引き返すのも、自分である」。個人=わたしが最終的には「幸せというのは何か」というのを決めなきゃいけない。

五十嵐 決めなきゃいけないのかな。カントも「この道か、あの道か」というよりも、「この道を行くと、その先に」みたいな感じがするんだけど、でもエピクロスだと、多分「この道を行けば幸せになる」と想像することではなくて、やっぱり「今」。

津崎 「今」ね。

五十嵐 そう。だから、やってみるということは、「今、つらい」からそう思わなくてもすむようにするとか、「今、心地よい」と思えるようにするために何ができるのかな、というのを試してみることだと思うんだけど、それが幸せに「なる」ということだと、それはどうなのかな。


●ルソーの「わたしに満たされる瞬間」と「○○になる」


津崎 ルソーは、『孤独な散歩者の夢想』っていう本のなかで、...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
現代の小児科学と最高の子育て(1)現代の小児科学の役割
困難の克服と幸せな人生の獲得、それが小児科学の目的
高橋孝雄
「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会
「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない
橋爪大三郎
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
『還暦からの底力』に学ぶ人生100年時代の生き方(1)定年制は要らない
仕事をするのに「年齢」は関係ない…不幸を招く定年型思考
出口治明
「自分をコントロールする力」の仕組み(1)自制心と目標の達成
自制心の重要性…人間は1日4時間も何かを「欲求」している
森口佑介
日本人が知らない自由主義の歴史~前編(1)そもそも「自由主義」とは何か
消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか
柿埜真吾

人気の講義ランキングTOP10
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(6)認知症予防と健康寿命の延伸に向けて
フレイル・サイクルは回り出したら抜けられない!?負のスパイラルへの対処法
小川純人
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
なぜ「てふてふ」が蝶々?日本語の変遷を追う…まずは万葉仮名から
釘貫亨
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
「満洲」から考える日本とアジア(10)戦後の「五族」の運命
「五族協和」の真実と満洲国崩壊後の五族の悲劇…満洲人、朝鮮人、露人、蒙古人、漢人らの戦後悲史を直視せよ
宮脇淳子
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
編集部ラジオ2026(36)宮脇淳子先生「満洲史」講義の要点
【10min解説】「満洲史」はタブー?…そこから見えてくる教訓とは?
テンミニッツ・アカデミー編集部
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
優れた経営者の条件(1)スキルとセンスの違い
経営者のセンスは担当者のスキルとは全く違う
楠木建
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環