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老子

老子
 老子は、中国・春秋戦国時代の楚の思想家とその著作を指す言葉。生没年は不詳(『史記』ではBC6世紀)で、架空の人物とされることもある。諸子百家における道家思想の開祖で、老荘思想の源。『道徳経』とも呼ばれる『老子』2巻では宇宙の根本を「道(タオ)」と名付け、これに逆らわない「無為自然」を理想と説いている。老子の言葉は哲学・形而上学にとどまらず、孔子に始まる儒家の仁義道徳思想への批判的記述や政治的見解も見られる。  仏教が東遷した後漢末(200年頃)には老子の神仙化・神格化が進んで民間信仰されるようになり、中国の「三教(儒教、道教、仏教)」体制が整う。老子は太上老君などの称号で呼ばれ、道教は易、陰陽、五行、卜占、鬼道、天文などを取り込んで、不老長生を目的とする現世利益的宗教として発達する。一方で、老子と荘子が折衷された老荘思想は魏晋の頃から全盛時代となり、儒教思想と対抗するかたちで、宇宙自然の広がりのなかでの高踏的な精神的超脱を中国人精神の根幹に刷り込んだ。  「10MTVオピニオン」では、老荘思想研究者で『老子道徳経講義』の著書もある田口佳史氏が「老荘思想に学ぶ」シリーズなど多彩なレクチャーで、『老子』の教えをわかりやすく紹介。ビジネスシーンに生かす実用的ノウハウとして、また人生の岐路を支えた思想として、実践と理解を伴う老子の魅力を伝えている。

不易流行を戦略論に活用すべし

『孫子』を読む:虚実篇(6)水の精神と不易流行
「虚実篇」の最終話では、「無形」の究極としてその象徴的存在である「水の精神」について学んでいく。そして、この世の中、また物事には「常の状態はない」という話をしながら、不易流行を戦略に活用することを...
収録日:2020/05/21
追加日:2022/02/07
田口佳史
東洋思想研究家

老子から孫子へ引き継がれた戦略論の極地

『孫子』を読む:虚実篇(5)「無形」の戦略論
「虚実篇」では主導権をどのようにして取るかが大きなテーマとなっているが、そのために重要とされるのは「無形」という戦略論だ。相手に読まれることなく弱点をつくためには、無の概念が非常に大事である。さら...
収録日:2020/05/21
追加日:2022/01/31
田口佳史
東洋思想研究家

茶の哲学のベースにある老荘思想

岡倉天心『茶の本』と日本文化(3)茶の歴史と老荘思想
東京女子大学名誉教授の大久保喬樹氏が明治の美術運動家・岡倉天心と著書『茶の本』について解説。第3話では『茶の本』の第2章と第3章を取り上げる。茶の文化は禅僧により中国から日本に渡り、室町期に大きく発展...
収録日:2018/05/22
追加日:2018/07/01
大久保喬樹
東京女子大学名誉教授

物事を相対論で見るときにはその本質を見失っている

老荘思想に学ぶ(5)「陰陽論」からリーダーシップへ
老荘思想は、上司と部下のあり方を知るためにも、世の人の忘れがちなことを思い出すのにも役に立つ。皆さんは出世や楽しみのために、自分や他人の「命」をおろそかにしていないだろうか。価値観の礎となる陰陽論...
収録日:2016/12/05
追加日:2017/07/08
田口佳史
東洋思想研究家

「老子」を理論と実践で理解するための2冊の本

老子学と老子道~2冊の著書に込めた思い
老荘思想研究者・田口佳史氏は、50年来の念願であった2冊の新著を上梓した。25歳の時に生死をさまよった田口氏を救った『老子』について、『道徳経』を分かりやすく解説した書物と、その実践に関する書物である。...
収録日:2017/05/16
追加日:2017/06/22
田口佳史
東洋思想研究家

言葉より現場へ行くのが勉強になるという老子の言葉

老荘思想に学ぶ(4)「生命論」をビジネスシーンに活かす
 老荘思想が若者の間で流行しているという。しかし、「足るを知る」を単なる消極性礼賛や様子見の言い訳としているようでは嘆かわしく、根が浅い。本来の「老子」には、ビジネスシーンで戦うための方法がさまざ...
収録日:2016/12/05
追加日:2017/06/19
田口佳史
東洋思想研究家

実力、実質を伴わずにやり過ぎるのは愚の骨頂である

老荘思想に学ぶ(3)「過度」を戒める「道」の思想
老荘思想研究者・田口佳史氏が老荘思想の真髄を語る連続講義。3回目の今回は、老子の数々の言葉を例に「過度」であることの危うさを説く。実力、実質を伴わずにやり過ぎるのは愚の骨頂。「程を知って、あとは宇宙...
収録日:2016/12/05
追加日:2017/06/05
田口佳史
東洋思想研究家

現代人が学ぶべき老荘思想の基本「水の精神」

老荘思想に学ぶ(2)水の精神
老荘思想研究者・田口佳史氏が、老荘思想をひも解き、現代を生きる私たちが学ぶべきことについて語る。今回、取り上げたのは老荘思想の基本となる「水の精神」。大変に身近で、あって当たり前の水。そこにはどん...
収録日:2016/12/05
追加日:2017/05/22
田口佳史
東洋思想研究家

個人に重点を置くモデルはデカルト以前と以後に分けられる

道徳と多様性~道徳のメカニズム(2)過去の道徳思想はどうなっている?
東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻教授・鄭雄一氏が「道徳と多様性」について論じる連続講義。今回は、過去の道徳モデルを一気通貫、分析する。見えてきたのは、代表的な思想は2つのモデルに...
収録日:2016/10/07
追加日:2017/01/12
鄭雄一
東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻教授

佐久間象山いわく「東洋道徳、西洋芸」

東洋思想を考える~東洋と西洋の融合と日本(1)東洋と西洋の知の融合を21世紀の指針に
東洋思想は、この10年で大きな転換点を迎えた。「まるで最後尾から時代のトップランナーに立ったようだ」と、老荘思想研究者の田口佳史氏は振り返る。その実感を企業経営論に活かすための『タオ・マネジメント...
収録日:2014/10/29
追加日:2015/07/06
田口佳史
東洋思想研究家

水牛に突き刺され生死をさまよった男が出会った「老子」

中国古典思想に学ぶ~そのエッセンスとは(3)老荘思想との出会いと学ぶことの醍醐味
中国古典思想研究を老荘思想からスタートさせたと話す老荘思想研究者・田口佳史氏。そのきっかけは25歳の時。タイのバンコク郊外で生死の境をさまようほどの重傷を負う中、『老子』に出会ったという。中国古典...
収録日:2014/10/29
追加日:2015/06/11
田口佳史
東洋思想研究家