編集部ラジオ2026
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
斎藤幸平氏に物申す…自由喪失の危機に読みたい自由主義の近現代史
編集部ラジオ2026(28)自由喪失の危機に考えるハイエク-1

講義一覧を見る▼
テンミニッツ・アカデミー講義録『“自由喪失の危機”に読みたい自由主義の近現代史』を発刊した柿埜真吾氏。このタイトルのとおり、今、世界的に民主主義は動揺し、自由は喪失の危機にあるともいえるだろう。世界的な危機といえば、斎藤幸平氏の『人新世の「黙示録」』も注目されている一冊である。斎藤氏はこの本で、今、気候崩壊の危機であり、これを回避するためには、資本主義の暴走を止める計画経済とエコロジー独裁が必要だと説く。この2冊の本が主要なアクターとして取り上げているのがハイエクである。斎藤氏は「最悪の結末を避けるためには、マルクスによってハイエクを乗り越える作業が不可欠」だと書く。一方、柿埜氏は、ハイエクが計画経済を否定する論法を高く評価する。世界中で「危機」が高まる今、なぜハイエクの自由主義を学び直すべきなのか。市場経済と人間の本質を深く掘り下げる。(全2話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:11分27秒
収録日:2026年8月3日
追加日:2026年8月22日
カテゴリー:
≪全文≫

●「ハイエクの呪縛を解く」と論ずる斎藤幸平氏


―― 皆様、こんにちは。本日は柿埜真吾先生をお招きいたしまして、柿埜先生が新しく出されましたこちらの御本、『“自由喪失の危機”に読みたい自由主義の近現代史』のご紹介をしたいと思います。柿埜先生、どうぞよろしくお願いいたします。

柿埜 よろしくお願いします。

―― こちらの御本ですけれども、「テンミニッツ・アカデミー講義録」ということで銘打っておりまして、以前、柿埜先生にテンミニッツでお話しいただきました『日本人が知らない自由主義の歴史』前編・後編、こちらをまとめた一冊というところでございます。前回『日本人が知らない自由主義の歴史』を配信したのが2022年のことだったというところで、少し間が空きましたが、その間、ここにあるように「自由喪失の危機」という状況がさらに厳しくなったという状況でしょうか。

柿埜 そうですね。アメリカのトランプ大統領が(第二期で)就任してから、自由貿易体制を脅かすような相互関税をかけたり、あるいは大統領令を乱発して議会を無視し、司法の独立を脅かすように裁判所や憲法を無視するようなことを行なっているという状況です。アメリカはもはや民主主義ではないという評価をいくつかの機関がしている状況になっているくらいでして、自由の砦であったはずのアメリカも揺らいでいますし、一時期は民主化した東欧の国がまた元に戻って権威主義体制に戻っていったり、あるいはインドのような国でも民主主義が脅かされています。ヨーロッパに関しても極右が台頭したりして民主主義が危うい状況にあるという形になっています。日本でも最近は陰謀論が流行していたり、安倍元首相が暗殺されたりといった出来事もありましたし、日本にとっても他人事ではないという、そういう状況になっています。まさに自由喪失の危機にあるという、そういう状況だと考えています。

―― 今、柿埜先生にご紹介いただいたように、アメリカのトランプ大統領のいろいろな問題をはじめ、しかもアメリカだけではなくヨーロッパも非常に混乱した状況にある中で、どうしてもいろいろな議論が湧き起こってくるわけですが、日本においても非常に印象深いのがこちら、斎藤幸平先生の『人新世の「黙示録」』という、こちらも最近出た本でございますが、こちらも非常に印象深い本です。以前、斎藤先生は『人新世の「資本論」』を出され...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
神話の「世界観」~日本と世界(1)踊りと物語
世界の神話の中で異彩を放つ日本神話の世界観
鎌田東二
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
徳川家康と貞観政要(1)徳川家康が太宗から学んだ治世の要諦
『貞観政要』とはいかなる書か?家康は何を学んだのか?
田口佳史
日本人が知らない自由主義の歴史~後編(1)ニューリベラリズムへの異議
ハーバート・スペンサーとダイシー…20世紀の危機の予言者
柿埜真吾
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
『「甘え」の構造』への誤解…甘えはダメなものなのか?
與那覇潤
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
「禅とは何か」藤田一照師が禅と仏教の心を説く…自発性を重んじる
藤田一照

人気の講義ランキングTOP10
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(6)漢字と理性と想像力
漢字と理性と想像力…いま日本人が考えるべきこととは?
橋爪大三郎
「ホメロス叙事詩」を読むために(7)オデュッセウスの冒険
ホメロスの『オデュッセイア』が描く苦難と誘惑の冒険譚
納富信留
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
マルクス入門と資本主義の未来(1)マルクスとはどんな人物なのか
マルクスを理解するための4つの重要ポイント
橋爪大三郎
「講義ページ」と「便利機能」の使い方(1)講義ページの便利な使い方
「講義ページ」の便利な使い方…講義テキストの出し方、各話への飛び方、再生速度
テンミニッツ・アカデミー編集部
人生100年時代の「ライフシフト概論」(1)人生100年時代のインパクト
80歳まで現役でいるために大切なこと…人生100年時代の発想法
徳岡晃一郎
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫