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「政治思想」を学べば社会の本質がわかる

「政治思想」を学べば社会の本質がわかる
実は、政治思想について学ぶと、社会の構造やあるべき姿が、驚くほど見えやすくなります。本当に大切なものは何か。社会の諸制度に潜む「意味」とは何か。その真髄に迫ります。
モンテスキューとルソーの思想を対比して検討していくことで、自由と権力の相克が見えてくる。

政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(全11話)

再生時間: 1:40:26
収録日:2020/08/17
追加日:2020/09/19
川出良枝
東京大学大学院法学政治学研究科教授

モンテスキューとルソー…二人の思想家の共通の敵とは?

政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(1)二人の思想家

18世紀フランスの最も重要な思想家は、モンテスキューとルソーである。この二人は、前者が自由主義思想を確立し、後者が民主主義思想を発展させた点や、経済に対する考え方などに関して相違点を持つが、専制に対する手厳しい批判者で...
再生時間:09:34
追加日:2020/09/19

モンテスキュー「三権分立」の特徴は司法権の独立の主張

政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(2)権力分立の強調

モンテスキューの『法の精神』では、政治的自由の本質として、権力が他の権力を制限することを重視している。これを実際に達成したのは、名誉革命後のイギリスである。ロックなどが評価する合意による政府の運営よりも、権力の分立を...
再生時間:08:24
追加日:2020/09/26

モンテスキューがイギリスの党派争いの中に見た政治的自由

政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(3)不協和の調和

モンテスキューは、立法、執行、司法という三権の機能的分立だけではなく、諸集団の間の実体的三権分立にも着目していた。イギリスの党派争いを観察する中で、諸集団が激しく対立し合いながらバランスを取ることで政治的自由が保護さ...
再生時間:08:41
追加日:2020/10/03

『法の精神』と多様性…国が異なれば制度も異なるのが自然

政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(4)多様性を擁護する

イギリスの国政に理想的な政治的自由を発見したモンテスキューであったが、同時に本国フランスにはフランス独自の方法があることを強調した。そもそも国家や社会は、無数の条件に規定された唯一無二の存在であり、ある絶対的に正しい...
再生時間:06:44
追加日:2020/10/10

ルソーが宣言した、新しく国家をつくる際の二重の課題とは

政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(5)社会契約論の議論

ルソーの『社会契約論』の議論は、自然的自由を放棄することで、国家を設立することから始まる。しかし、すべての国家の構成員は自らに備わっている立法権を通じて、国家の一般意志、すなわち法律をつくり出す。すべての構成員は自分...
再生時間:06:21
追加日:2020/10/17

ルソーの「一般意志」とは…『社会契約論』で説いたこと

政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(6)「一般意志」と直接民主政

「一般意志」とは何かを考えるために、ルソーは個々人の利益を追求するための意志である「特殊意志」と、その単なる総和である「全体意志」を持ち出す。この一般意志と全体意志の間には埋めがたい差異がある。一般意志を追求するため...
再生時間:12:21
追加日:2020/10/24

古代崇拝が『社会契約論』に持ち込んだ一つのジレンマとは

政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(7)自由の意味

古代ローマの共和政に範を見出したルソーだったが、近代における人間観が古代ローマのそれとは大きく異なるという問題に直面する。一般意志を考える上で、より穏当な結論に着地することもできたが、ルソーは突き詰めてその意味を考え...
再生時間:10:21
追加日:2020/10/31

エピソードが語るモンテスキューとルソーの両極端な人物像

『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ【質疑篇】(1)モンテスキューとルソーの人物像

モンテスキューとルソーは、思想だけではなく人物像も好対照をなしている。中庸の人ともいえるモンテスキューに対して、ルソーは極端から極端といった振れ幅のある人で、人とよく争うが、女性には人気があったという。また、二人はお...
再生時間:13:00
追加日:2020/11/07

なぜ「ナンセンスだ」といわれた社会契約論が出てきたのか

『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ【質疑篇】(2)社会契約論の現実

社会契約論の言葉自体は広く日本人の間に膾炙しているが、その発想はかなり人工的なものであり、なかなか受け入れがたい。実は社会契約論の淵源は、内戦期に国家の存在が動揺していた中でホッブズが国家の基盤を問い直したことにある...
再生時間:06:52
追加日:2020/11/14

ルソーの「一般意志」「特殊意志」「全体意志」の違いとは

『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ【質疑篇】(3)「一般意志」と全体主義

ルソーは『社会契約論』において三つの異なる意志を定義した。その中でも、特殊意志の総和としての全体意志と、市民全体の共通善を志向する一般意志の間の差異は、重要ながら分かりづらい。一般意志の議論は、ともすれば無謬性を標榜...
再生時間:10:15
追加日:2020/11/19

IT技術の発展による直接民主主義の可能性を考える

『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ【質疑篇】(4)直接民主主義の可能性

最後の論点として、IT技術の発展に伴う直接民主主義の可能性について議論する。モンテスキューは権力の抑制に力点を置くために、たとえ技術的に直接民主主義が可能となったとしても、その決定に対して警戒感を持ち続けるのではないか...
再生時間:07:53
追加日:2020/11/26
「自由主義?」「リベラル?」……。大切だが、わかりづらい自由主義。その歴史を体系的に学びます。

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(全7話)

再生時間: 1:00:20
収録日:2022/07/01
追加日:2023/04/18
柿埜真吾
経済学者

消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(1)そもそも「自由主義」とは何か

近代社会をつくり、現代にまで続く「自由主義」思想。この「自由主義」は、その言葉についても意味についても、意外なほどきちんと理解されていない。現代の日本では、まったく正反対とも思える主張について「リベラル」という言葉で...
再生時間:11:54
追加日:2023/04/18

ホッブズ、ロック…生命、自由、財産の権利をどう守るか

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(2)「自由主義」の誕生

自由主義の登場は17世紀にさかのぼる。その頃、社会は相次ぐ宗教戦争等で政府への不満が高まっていた時期でもあった。そうした背景のもと、政府について議論を展開したのがホッブズやロックといった思想家たちだった。ホッブズとロッ...
再生時間:08:56
追加日:2023/04/25

アダム・スミスと見えざる手…自由にしたほうがうまくいく

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(3)アダム・スミスの『国富論』

自由主義の発想は、「政府が介入せずに、自由にしたほうが、社会も経済もうまく回る」という自由市場経済とともに発展していくことになる。そのような思想を代表するものこそ、まさに、アダム・スミスの『国富論』であった。アダム・...
再生時間:06:14
追加日:2023/05/02

ベンサムとJ・S・ミル…功利主義や自由論はバランスが大切

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(4)ベンサムの功利主義とミルの自由論

18世紀に入り、本格的に自由主義を正当化する議論が登場する。その代表がベンサムの「功利主義」である。さらに19世紀に入ると、ジョン・スチュアート・ミルが『自由論』で自由主義を説く。ベンサムやミルの思想は、とても明快で、な...
再生時間:08:15
追加日:2023/05/09

介入主義?社会主義?…ニューリベラリズムとは何か?

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(5)ニューリベラリズムの台頭

19世紀後半になると、リベラリズムに変容が見られるようになる。自由実現のために政府が積極介入すべきという「大きな政府」を肯定するニューリベラリズムの台頭である。ここでは、ニューリベラリズムが登場した背景やその思想の本質...
再生時間:08:49
追加日:2023/05/16

河合栄次郎、石橋湛山、ルーズベルト…日米自由主義者の主張

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(6)日本とアメリカのニューリベラリズム

「ニューリベラリズム」は日本やアメリカにも影響を与えていった。日本では河合栄次郎や石橋湛山が紹介に努めることになる。アメリカでは、大恐慌で市場経済への信頼が失墜したことが決定的となり、「ニューリベラリズム=リベラル」...
再生時間:08:58
追加日:2023/05/23

大きな政府も第三の道も行き詰まり…現代リベラリズムの混迷

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(7)現代リベラリズム

「現代リベラリズム」はニューリベラリズムの流れを組んでおり、特にアメリカでは大恐慌から1960年代までは有力であったが、その後はリベラルな政党はどんどん没落していくことになる。あらためて現代リベラリズムによる政策と、それ...
再生時間:07:14
追加日:2023/05/30
全米のトップ10大学の学生が1番読んでいるのが、この本です。正義とは何かを徹底的に深掘りします。

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(全16話)

再生時間: 3:36:59
収録日:2022/07/08
追加日:2022/11/17
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

全米TOP10大学の必読書1位が『ポリテイア(国家)』

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(1)史上最大の問題作

日本では戦後、『国家』というタイトルで親しまれてきたプラトンの『ポリテイア』。実はこの書物は、現在もアメリカトップ10の大学生の必読書として、最も読まれている本だという。日本では『国家』という邦題のせいもあって、国家論...
再生時間:15:33
追加日:2022/11/17

アテナイから下って…プラトンは冒頭部に何を仕掛けたか?

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(2)『ポリテイア』という対話篇〈上〉

『ポリテイア(国家)』は「ソクラテス対話篇」という形式で書かれている。プラトンの師ソクラテスが主人公として、他の人物と会話を行っていく中で、さまざまな問いが立てられ、読者は自ら考えを答えることが求められる。今回は対話...
再生時間:11:37
追加日:2022/11/24

時代設定は「紀元前412年春」…実はそこにも深い秘密が

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(3)『ポリテイア』という対話篇〈下〉

『ポリテイア(国家)』で展開される対話はいつごろの設定なのか。長らく不明のままだったこの点に関して、冒頭部で舞台になっている「祭り」の記述を手がかりに、それを紀元前412年と確定したのは、2000年代前半、納富信留氏と桜井万...
再生時間:12:53
追加日:2022/12/01

「正義とは何か」第1巻の重要性と全10巻の全体構造

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(4)第1巻の問題提起

全10巻からなる『ポリテイア(国家)』の中で最も重要なのは、「正義とは何か」という主題が明確に示される第1巻だと納富氏は言う。第1巻では、ケファロス、ポレマルコス、トラシュマルコスの3人がソクラテスの対話相手として登場する...
再生時間:15:27
追加日:2022/12/08

ギュゲスの指輪…悪事がバレないとき人は正義でいられるか

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(5)「正義とは何か」の問い

「正義とは何か」をめぐる第1巻の問答は序曲であった。第2巻以降、プラトンの兄たちによってソクラテスの正義論はさらに追究を深めていく。その中では「善きもの」の3分類、社会契約論の否定、「ギュゲスの指輪」という思考実験など、...
再生時間:17:17
追加日:2022/12/15

なぜ戦争が始まるのか――ポリスをめぐる壮大な思考実験

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(6)言論でのポリス建設

一人ひとりの正義を知るには、より大きな国の正義を見るのがいい。類比の方法に基づいて第2巻の後半から「言論によるポリス建設」がなされる。そこで一種の壮大な思考実験が行われる。「なぜ私たちは共同体で生きるのか」に始まり、分...
再生時間:13:18
追加日:2022/12/22

日本の小学校で「音楽、体育」を学ぶのもプラトンの影響?

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(7)2つの教育論〈上〉初等教育

国家の守護者や軍人を育てるために必要なのが教育であることから、言論によるポリス建設は途中から教育論となってくる。そこで彼らに必要だとして語られている教育論は、初等教育と高等教育の2段階で、初等教育は学芸と体育の二本柱で...
再生時間:11:34
追加日:2022/12/29

哲学者になるには「数学」「天文学」「音楽理論」が必須?

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(8)2つの教育論〈下〉高等教育

高等教育は哲人王をめざす哲学教育のステップである。哲学を学ぶ人間は、算術と幾何学に始まり、天文学と音楽で完成する5つの数学的諸学科を学ばなければならない。数学により、人は感覚的世界から離れ、純粋に抽象的思考に至ることが...
再生時間:14:02
追加日:2023/01/05

理性・気概・欲望…ポリスとの類比でわかる「魂の三部分説」

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(9)魂の三部分説

国家論を議論しているようにみえる『ポリテイア』だが、本当のテーマは「魂(プシューケー)」ではないか。ポリスにおける正義・不正を見ることで、類比的に、人の魂を考察できるからだ。ポリスの階層(守護者・軍人・生産者)になぞ...
再生時間:12:14
追加日:2023/02/10

男女同業?妻子共有?私有財産廃止?…プラトンの真意とは

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(10)男女平等、家族廃止、財産共有論

「中心巻」と呼ばれる『ポリテイア』第5~7巻は、これまでの「正義とは何か」という議論に対する脱線部として、「不正とは何か」という議論の前に置かれる。理想のポリスを考える上で「コイノーニアー(共同・共生)」というキーワー...
再生時間:12:48
追加日:2023/02/17

船乗りの比喩…哲学者の「哲人政治」は理想か全体主義か

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(11)哲人統治論

理想の国家を目指すための第3の大波が「哲人政治」である。哲学者が訓練を積んで国を支配する、あるいは政治家が真正に哲学をすることで、その役割を果たす。その必要性と最善性を説明するために用いられるのが「船乗りの比喩」である...
再生時間:14:10
追加日:2023/02/24

太陽の比喩、線分の比喩、洞窟の比喩…「善のイデア」とは

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(12)善のイデア、洞窟の比喩

哲学者=統治者が学ぶべき最大のものは「善のイデア」である。そこに向かうためにプラトンが駆使するのは「太陽の比喩」「線分の比喩」「洞窟の比喩」の3つだ。中でも有名な「洞窟の比喩」は、私たち人間の本性と、そこから脱出するた...
再生時間:14:24
追加日:2023/03/03

哲人政治から寡頭制、民主制への堕落…金銭欲と分断の末路

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(13)ポリスと魂の堕落過程〈上〉不正の考察

不正とは何か。この議論のキーワードは「欲望」と「分断」。この2つによって、理想的なポリスとしての形が「優秀者支配制」からだんだんと「名誉支配制」「寡頭制」「民主制」、最後の5番目に「僭主制」という順番に堕落したものにな...
再生時間:11:17
追加日:2023/03/10

僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路

理想的なポリスから劣悪な社会への堕落が起こる過程で、最も重要なのは「民主制」を経て最後の「僭主制」に移行する段階である。なぜ最も重要なのかというと、そもそも『ポリテイア』の問題提起が「僭主制が一番いい」という議論から...
再生時間:12:22
追加日:2023/03/17

詩人追放論と劇場型政治の批判…イデア論の本質と模倣

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(15)詩人追放論

プラトンの評判を落としている「詩人追放論」には、存在論的議論と心理学的議論の2つの側面がある。存在論的議論では、「寝椅子のイデア」という話を用いながら、ホメロスの作品を標的にして詩というものの存在意義について挑戦してい...
再生時間:12:54
追加日:2023/03/24

エルの物語…臨死体験から考える「どういう人生を選ぶか」

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(16)エルのミュートス(物語)

ソクラテスが『ポリテイア』全10巻の最後に語るのは「エルのミュートス(物語)」である。戦場で亡くなり12日後に蘇生したパンピュリア族の勇士「エル」は、死後の魂の旅路として2つのコースがあることを知る。100年の人生の死後に千...
再生時間:15:09
追加日:2023/03/31
古代ローマの元老院が培ってきた「共和政」や「父祖の遺風」から現代政治の課題を考えます。

独裁の世界史~未来への提言編(全10話)

再生時間: 1:51:26
収録日:2020/08/07
追加日:2020/10/30
本村凌二
東京大学名誉教授

独裁・共和政・民主政――繰り返されてきた世界の歴史

独裁の世界史~未来への提言編(1)国家の三つの要素

古代ギリシアに始まった「独裁の世界史」シリーズは、独裁・共和政・民主政の違いを主要なテーマとして、その後、ローマ、ヴェネツィア、フランス革命と解説を進めてきた。ここで、いったん現代に立ち返り、これまでの講義を振り返り...
再生時間:14:19
追加日:2020/10/30

近代人の自由と古代人の自由ではどんな違いがあるのか

独裁の世界史~未来への提言編(2)代議制によって生まれた自由

古代では「奴隷でない」ことが自由であり、非常時は為政者の意向に従う必要があった。近代人の自由は、より範囲が広い。だからこそコロナ禍において、われわれは不当に抑圧されている感覚を免れない。だが、そもそも「ホモ・ルーデン...
再生時間:08:26
追加日:2020/11/06

共和政の意味を江戸幕府とローマ元老院の違いから理解する

独裁の世界史~未来への提言編(3)共和政とは何か

独裁、共和政、民主政と並べたとき、日本人にとって理解しづらいのは共和政である。共和政は寡頭政や貴族政に近く、独裁に対して、ある種集団で政治を運営する形が欧米人の考えに基づく共和政だと本村氏は言う。そこで、われわれ日本...
再生時間:12:03
追加日:2020/11/13

緊急事態における「独裁的な要素」はどこまで必要か

独裁の世界史~未来への提言編(4)緊急事態と独裁

新型コロナウイルスが世界に蔓延する現在、各国政府の危機管理の方法が問われている。初動対応、平時の備え、そして政府に対する信頼感。感染封じ込め対策についてはアジアと欧米の温度差を感じる場面も多く、「独裁」の意味や意義が...
再生時間:09:53
追加日:2020/11/20

欧米の伝統に学ぶ「反独裁政」意識と集団合議制の重要性

独裁の世界史~未来への提言編(5)「独裁政は悪」という認識

「独裁政は基本的に悪いことだ」という認識を持っていることが大事であると本村凌二氏は言う。なぜなら、独裁者は独裁権力をなるべく持続させるため、それを阻もうとする者たちを退けようとして手段を選ばないからである。そのような...
再生時間:10:02
追加日:2020/11/27

独裁も共和政も経験していない日本の取るべき道

独裁の世界史~未来への提言編(6)指導者としての教養とカリスマ性

かつて独裁政が強固だった欧米では、集団合議体制としての共和政の必要性が古くから認められてきた。一方、われわれはそうした歴史的経験を持っていない。世界的に民主主義についてのマイナス面が浮上している昨今、日本はそれをどう...
再生時間:08:40
追加日:2020/12/04

「父祖の遺風」が教えてくれる国を守る気概と歴史的教訓

独裁の世界史~未来への提言編(7)国を守る気概と歴史意識の構築

歴史上、成功した世界の指導者には「父祖の遺風」を守るという共通項があった。日本の「憲法9条」問題もそうした歴史的視座から捉えると、「国を守る気概」という重要な見方が浮かび上がってくる。かつてそれがない国を他国が救ってく...
再生時間:10:01
追加日:2020/12/11

コロナ禍で問われているのは「自由」という難しいテーマ

独裁の世界史~未来への提言編(8)「自由」と法のルール

コロナ禍で分からなくなってきていることの一つに、「自由」についての意識がある。私たちは基本的に自分の意志で自由に行動できるが、非常事態・緊急事態のときには、ある程度自分の自由を犠牲にしなければいけない。こうした自由が...
再生時間:07:57
追加日:2020/12/18

ローマの元老院も派閥政治だった?官邸主導の是非を問う

独裁の世界史~未来への提言編(9)ゲマインシャフトとゲゼルシャフトの問題

古代ローマやヴェネツィアでは独裁に対抗するための制度設計が進められた。一方、平成の政治改革は政治主導で、官邸機能の強化により派閥が解消された。それはゲゼルシャフトに対するゲマインシャフトの消滅を意味するのだろうか。コ...
再生時間:11:53
追加日:2020/12/25

『カラマーゾフの兄弟』の予言通りデジタル独裁へ進むのか

独裁の世界史~未来への提言編(10)もっと「マシなポピュリズム」へ

中国共産党がデジタル独裁の将来へ着々と進む中、自由主義・民主主義陣営は反撃のための模索を始めている。しかし、西洋はローマ法に基づき、中国は刑法を中心に発展してきた社会である。日本はその双方を理解することができる存在と...
再生時間:18:12
追加日:2020/12/25