今回の編集部ラジオでは、上野誠先生の《『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴》講義を紹介しつつ、そこから見えてきた「国家公務員倫理法」の大失敗(?)についてお話しさせていただきました。
上野誠先生は、「奈良時代の歌は、折々の感情や思い出を残すための装置であり、情景や感情を伝えるコミュニケーションツールでもあった」とおっしゃいます。つまり、「現代のSNSと似た機能を果たすもの」でもあったのです。
そのように見ていくと、奈良時代の日常が、あざやかに現代によみがえってきます。
上野先生がご紹介くださるのは、越中国の国守であった大伴家持が詠んだ、地元の有力者(郡司)らに大いに気をつかった「歌宴の挨拶の歌」。また都に向かう国司に、郡司の妻女たちが詠んだ「艶めかしい歌」。この両者の歌宴の情景から、当時の中央(都)と地方の関係や、政治の進め方もまざまざと浮かび上がってきます。
そして、その情景が見えてくると、現在の宴とも共通する「日本人の情の交歓」がしみじみ実感されます。そうなると痛感されるのが、2000年に施行された「国家公務員倫理法」の味気なさというか、無教養ぶりなのですが……。
今回の編集部ラジオも、ぜひ講義視聴の参考にご活用いただければ幸いです。
この講義シリーズは第2話まで
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