明治維新から学ぶもの~改革への道
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
福沢諭吉の凄さ…どんな人物で何をしたのか?
明治維新から学ぶもの~改革への道(18)福沢諭吉と慶應義塾
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)

講義一覧を見る▼
福沢諭吉の著書『西洋事情』『学問のすゝめ』『文明論の概略』は今なお続くロングセラーとして、老若男女の向学心を後押ししている。では福沢諭吉とは一体どんな人物だったのか。明治維新においてどのような役割を果たしたのか。(2018年11月13日開催島田塾講演「明治維新とは:新たな史観のこころみ」<後編>より、全22話中第18話)
時間:9分24秒
収録日:2018年11月13日
追加日:2019年5月4日
≪全文≫

●咸臨丸から遣欧使節団に参加する幕僚時代


 明治初期の状況の中、西南戦争までの動きを見事に超越した人物が一人います。それが、皆さんもよく知っておられる福沢諭吉です。

 福沢は緒方洪庵の適塾で蘭学を学び、江戸で英語を学ぶ中、万延元(1860)年の咸臨丸で渡米、帰国した11月に幕府に採用されます。それからちょうど1年たつと、遣欧使節団が組織されるというので、今度はそこに加えられます。

 遣欧使節団とは何かというと、安政5(1858)年の条約で幕府が一定期間のうちに神奈川、長崎、函館、新潟、兵庫の5港と江戸、大坂の開市を約束したところまでさかのぼる必要があります。

 幕府は、なんとかこれを延期できないかと模索し、この方針を列国に要請したのですが、同意を得られない。しかし、英仏公使から「あなた方が欧州を訪問して直接交渉したらどうか。その資金はわれわれが出しましょう」と随分丁寧な提案があります。ロンドンには彼らの泊まった所が残っていますが、なかなかいいホテルに泊まっています。

 この時に乗り込んだ船は、オーディン号というイギリスの最優秀のフリゲート艦です。外輪を2個付けて2000トン、大砲16門、乗員200~300名という大きな船です。さらに、日本の使節のために内部を日本座敷風にする改装工事香港で行っています。なぜかというと、イギリスの方がアメリカより上であることを印象付けたかったからです。


●ヨーロッパ文明に触れ、「富国強兵のもとは人物養育」と知る


 遣欧使節団はシンガポールからヨーロッパに渡り、パリからイギリス、ベルリン、ペテルスブルグ、そして東洋を回って帰ってきます。ほぼ11カ月の旅程で、外交的には大した成果は挙げませんでしたが、ヨーロッパ文明を見たことが最大の成果です。

 福沢は、さまざまな土地の社会制度について書き留めました。専売局、病院、鉄道、ガス、電信、博覧会、盲唖院、養護院、トンネル、軍隊、徴兵令。福沢は、表立った現象よりも、なぜこれが可能なのか、どういう心映えでできているのかというところに非常に興味を持ちました。結局、イギリスをつぶさに観察して、「当今の急務は富国強兵。富国強兵のもとは人物を養育すること専務」と書きます。これが慶應義塾のもとになるのです。

 帰国して最初の仕事は、生麦事件の処理でした。翌文久3(1863)年に緒方洪庵が亡くなりますが、通夜の席に行...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
本当のことがわかる昭和史《1》誰が東アジアに戦乱を呼び込んだのか(1)「客観的かつ科学的な歴史」という偽り
半藤一利氏のベストセラー『昭和史』が持つ危険な面とは?
渡部昇一
明治維新から学ぶもの~改革への道(1)五つの歴史観を踏まえて
明治維新…官軍史観、占領軍史観、司馬史観、過誤論の超克
島田晴雄
イスラエルの歴史、民族の離散と迫害(1)前編
古代イスラエルの歴史…メサイア信仰とユダヤ人の離散
島田晴雄
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
ソフトな歴史学のすすめ(1)グローバル・ヒストリーと民俗学
グローバル・ヒストリーの中で日本の歴史を俯瞰する意味
上野誠
戦史に見る意思決定プロセス~日本海軍の決断(1)日本海海戦・東郷平八郎
なぜ東郷平八郎はバルチック艦隊を対馬で迎え撃ったのか?
山下万喜

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(19)橋爪大三郎先生のリベラルアーツ論
【10min解説】橋爪大三郎先生:AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か
テンミニッツ・アカデミー編集部
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(7)自分の人生のために
AI時代こそAIでなく「生きた学び」で自分の人生を膨らませる
橋爪大三郎
知られざる「脳」の仕組み~脳研究の最前線(1)脳科学と「ミクロのマクロの隔たり」
脳が生きている、死んでいるとは?最新研究で迫る脳の秘密
毛内拡
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(6)賃金の未来シナリオ
AIが人間の仕事を「完全代替」したらどうなる?…仕事と賃金の未来
宮本弘曉
ウェルビーイングを高めるDE&I(8)アンコンシャスバイアス:前編
バイアスの罠…8割直観と思考の「エコ運転」の自覚が大事
青島未佳
キケロ『老年について』を読む(1)キケロの評価と「老年の心構え」
幸福な老年への智恵をキケロに学ぶ…惨めな老年の4つの理由とは
本村凌二
本当によくわかる経済学史(1)経済学史の概観
経済学史の基礎知識…大きな流れをいかに理解すべきか
柿埜真吾
50代からの親の介護~その課題と準備(1)突然やってくる介護の問題
「親の介護」の問題…優しさだけでは続かない
太田差惠子
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
「最高の睡眠」へ~知っておくべき睡眠常識(1)健康な睡眠のための方法
どうすれば「最高の睡眠」は実現するか…健康な睡眠とは?
西野精治